ブランソン氏、宇宙への乗客初打ち上げを祝う!
2021年7月11日、アメリカの宇宙旅行企業「ヴァージン・ギャラクティック」は新型宇宙船「スペースシップ2」という有人宇宙飛行に成功したと発表され、各メディアなどで話題になりました。その宇宙船に搭乗者は、「ヴァージン・ギャラクティック」を設立したイギリスの実業家リチャード・ブランソン氏です。その宇宙船は、地上から高度約86㎞まで達し、無事に地球に帰還しました。アメリカは、今後本格化しそうな宇宙ビジネスの扉を開けました。
宇宙旅行企業「ヴァージン・ギャラクティック」
宇宙旅行企業「ヴァージン・ギャラクティック」は、アメリカの航空宇宙事業持株会社です。この企業は、子会社を通じて民間人や研究者のために有人宇宙飛行の商業化を目指しています。宇宙空間で数分間にわたる無重力体験、宇宙から観れる地球を含む、我々民間人が今まで経験のない特別な体験を提供するために宇宙飛行システムの開発に後押ししています。ちなみに、本社の所在地はニューメキシコ州ラスクルーセスにあります。
宇宙船「スペースシップ2」
「スペースシップ2」は、全長が約18mまります。この宇宙船は、今回4回目の有人試験飛行で「ブランソン氏」や「ヴァージン・ギャラクティック」の関係者、そして操縦士という合計6人が搭乗しました。「スペースシップ2」が出発したのは、11日午前でアメリカ・ニューメキシコ州の飛行場でした。「スペースシップ2」の離陸から45分後に地上から高さ約15㎞の上空より母船の航空機から切り離され、垂直上昇から高度約86㎞に到達したそうです。そして、高度を下げながら地球に戻って飛行場に向かい着陸に成功しました。
旅行ビジネスの市場は有望!?
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)発表の資料では、2018年までの全世界を対象にした旅行産業の市場規模は、約8兆8千億ドル(日本円で約968兆円)です。そこから、全世界では約3億1900万人の雇用を生み出しているそうです。そしてその成長率は、業界全体で全世界のGDP成長率を上回る3.9%も及びます。これは成長が進んでいる「医療業界」や「IT業界」、「金融業界」の成長率をも上回るものだそうです。実際、旅行産業が今後も有望な産業であることがこの結果からみても理解できます。
宇宙旅行サービスの現状
巨大な市場によって成長を続ける旅行産業ですが、これに宇宙旅行が加われば、さらに拡大することは目に見えています。既に宇宙旅行産業の予測は、2028年には140億ドル(日本円で約1.5兆円)になると打ち出しているようです。もう数年後には、宇宙旅行を体験しながら航空機を超える短い時間で現地に到着するということが当たり前の時代が来るようです。