中国、マイニング禁止でビットコイン急落!?

仮想通貨が危機的状況に!

中国、マイニング禁止でビットコイン急落!?

2021年6月に中国政府と金融当局は、仮想通貨のマイニング(採掘=取引データを承認する作業のこと)を禁止する方針を示しています。また、6月の半ば頃に「中国工商銀行」や「農業銀行」、「建設銀行」など国営大手5銀行、アリペイなどオンライン決済大手の関係者を召集し、ビットコインなど仮想通貨の取引や使用を避けるよう指示しました。この指示を受けて、農業銀行は21日午後にすぐさま仮想通貨の取引中止を発表ています。これにより、仮想通貨ビットコインは大幅に急落しました。

中国の動き次第で、ビットコインの価格が大きく影響

中国では、2013年に初めて暗号資産関連の法律が施行されています。その当時は、ビットコインは仮想資産と認められていましたが、実際に取引をする手段としては禁止されていました。その後2017年になると、中国の中央銀行とされている「中国人民銀行」が、新規コイン公開(ICO)を違法と判断して、ビットコイン価格は一時的に急落しています。さらにビットコインの取引規制は年を重ねながらも繰り返されていましたが、今回は新たに複数の省におけるマイニング禁止の報道が、仮想通貨業界にとって最も大きな懸念材料となっています。

中国政府がマイニングを禁止する理由

中国政府は、今回の仮想通貨マイニングを禁止の理由を、仮想通貨による違法な資産取引マネーロンダリング(資金洗浄)などの問題が生じると説明しています。しかし市場関係者によれば、中国政府の実際の目的は、デジタル人民元との競合を避けることが目的であり、それと「大量の電力消費」を伴う環境破壊の進行を防ぐためだとみています。

中には事態をポジティブに考える人も

一部の人は、この中国政府の事態について、悲観せずポジティブに考えている方も出ています。今回、中国政府が行ったビットコインなどの仮想通貨規制は初めてではなく、暗号資産の保有そのものは完全に禁止されていないと強調しています。また、この事態の対抗した採掘業者の中国脱出について、一時的には暗号資産市場を混乱させていますが、中国に集中していた今までの体制が崩れて、分散化するため、長い目で見ればビットコインの仕組みの健全性を強めることができるとの見方もあります。また、中国のマイナー脱出は環境に優しい取り組みのためのマイニング業界の転換期になると期待されているようです。

中国マイナー、テキサスへと移転!?

中国マイナーの移転先になる可能性の場所は、テキサスが候補を挙げているそうです。このテキサスは、世界的にエネルギー価格が安い方で、何といっても再生可能エネルギーへの移行や電力市場自由化が進んでいます。そして、特に注目されることは、アメリカでも親暗号資産派の知事「グレッグ・アボット」氏の存在です。

逆風が止まない仮想通貨の将来は!?

ビットコインは、2020年~2021年にかけて大幅に急騰しました。今年の2021年4月12日に米セントルイス連銀総裁がテーパリングに言及することで風向きが変わっています。そのことで、インフレヘッジ(物価上昇による保有資産の減価を回避する行動)の解消でBTCの下落が始まり、そこにテスラ社のイーロン・マスク氏の「環境負荷が大きい」発言が重なり、更なる下落の要因となりました。そこで、中国のマイニング禁止の発表とくれば、もう止まりません。とにかく、仮想通貨は最先端の資産の形であるとともに「ハッキングや紛失のリスク」「違法な資産取引に悪用」などの悪いイメージが並行して急速に発展しています。いつの時代も新しいものが作られた時には、それを悪用されないように必ず厳しい制限が掛かります。その制限が確立した時、そこで初めて誰もが安心に使用できるものが出来上がるといったことが今までも繰り返されています。今後の仮想通貨が、それぞれどのような形で使用されていく分かりませんが、今までにない急激なスピードで実用化に向かって開発が進んでいるのは確かです。私自身は、もう数十年の寿命しかありませんが、これまでも現金からカード決済、そして今やオンライン決済が普通の時代へと変わりつつあります。そのうち、セキュリティ対策がしっかりしてきて、現金を持ち歩くのが一番危険だといわれる時代が来ますよ。

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