南海トラフ地震とその脅威!

南海トラフ地震

南海トラフ地震とその脅威

南海トラフ地震とは、日本の南海トラフ沿いで発生する可能性がある巨大地震のことを言います。南海トラフは、静岡県から九州の沖合にかけての海底にある地溝で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む境界です。この地震は、数百年に一度の周期で発生しており、過去の南海トラフ地震としては、1944年の東南海地震、1946年の南海地震などが知られています。

南海トラフ地震のメカニズム

海底プレート

南海トラフ地震は、駿河湾から「遠州灘」(静岡県の御前崎から愛知県の伊良湖岬に至る、約117kmの海岸)、「熊野灘」(和歌山県の潮岬から三重県の大王崎に至る海域)、「紀伊半島の南側」の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までの「フィリピン海プレート」と「ユーラシアプレート」が接する海底の溝状の地形を形成する区域で発生する地震のことを指します。

「フィリピン海プレート」が「ユーラシアプレート」の下に1年で数cm沈み込んでいる!?

各海底プレートの配置図

この地域では、海側の「フィリピン海プレート」が、陸側の「ユーラシアプレート」の下に1年あたり数cm沈み込んでいます。その際、プレートの境界が強く固着して、陸側のプレートが地下に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます。そして、陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がることで発生するこの現象で起こす地震が「南海トラフ地震」です。

南海トラフ地震は周期的に発生!?

隆起した海底

このようなプロセスが繰り返され、南海トラフ地震は周期的に発生していて、過去の南海トラフ地震の発生過程には多様性があり、広い領域で同時に地震が発生する場合もあれば、隣接する領域で時間差をおいて発生する場合もあります。現在では、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高まっているとされています。

脅威とリスク

南海トラフ大地震の脅威

南海トラフ地震が発生した場合、以下のような脅威が予測されています。

  1. 大規模な震度の地震:
    広範囲で震度7クラスの揺れが発生し、建物の倒壊やインフラの破壊が広がる可能性があります。
  2. 津波の発生:
    南海トラフ地震の大きなリスクとして、巨大津波の発生があります。特に太平洋沿岸地域では、津波による甚大な被害が予想されます。
  3. 長期的な余震活動:
    地震発生後も長期にわたって余震が続き、さらに被害が拡大する可能性があります。
  4. 経済的な影響:
    日本経済に対しても大きな影響が予想され、特に東海道新幹線や主要な産業地帯へのダメージが懸念されています。
  5. インフラと生活への影響:
    電気、ガス、水道などのライフラインが長期間にわたって停止し、社会全体の機能に深刻な影響を及ぼすことが考えられます。

防災対策

津波時の避難所

日本政府や自治体は、南海トラフ地震に備えてさまざまな防災対策を進めています。これには、避難計画の整備、建物の耐震化、津波警報システムの整備などが含まれます。また、個人レベルでも、緊急時の備蓄や避難場所の確認などが推奨されています。

日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生

2024年8月8日、16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生。この地震の発生により、南海トラフ地震の想定震源域では、「大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっている」と考えらるとの発表が8月8日19時15分に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)として行われ、今後も引き続き政府や自治体などからの呼びかけ等に応じた防災対応を待つといった助教が続いています。

備えあれば患いなし

南海トラフ地震の発生は予測が困難ですが、その事態を想定した適切な準備を行うことにより、被害を最小限に抑えるということが、過去の実例から証明されています。また、何も起きなくても備えにやり過ぎは無いと思っています。


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