5月14日は種痘記念日です
1796年5月14日、イギリスの医師エドワード・ジェンナーが、天然痘の予防接種「種痘」を始めました。そして、そのことを記念し、この日を「種痘記念日」として制定されています。またこの時、8歳の男児に種痘を試みて、その効果を確認したといわれています。
- エドワード・ジェンナー
- 天然痘
- 伝染病予防の仕組み
- 人類で初の伝染病根絶宣言
- 未だに無くならない感染病の恐怖
- 2021年は新型コロナワクチン
- 2022年、まだ早いか!?規制緩和
- 「種痘記念日」に関するツイート集
エドワード・ジェンナー
ジェンナーは、少年時代に弟子入りした診療所で「痘(牛痘ウイルスを原因とする感染症)に1度かかると天然痘にかからない」という話を患者から聞いてその後、開業医になると改めて「乳搾りの女性は牛痘にはかかるが、天然痘にはかからない」ということに気づき、この事実をもとに天然痘の研究を始めています。しかし彼の主張は、当初激しい反対にあいましたが、数年後に広く実施されるようになりました。そして1980年、WHOはワクチニアウイルスを用いた種痘を実施し、天然痘根絶宣言が出されています。この事は、人類が感染症撲滅に成功した初めての事例です。
天然痘
今から200年以上前、天然痘は別名「疱瘡(ほうそう)」と呼ばれ、種痘が実施されるまでは、必ず誰かが発病し、致死率が高い病気として世界中で流行したそうです。また、運良く治ったとしても顔など、体に酷い痘痕(あばた)を残るいうことでとても恐れられていた伝染病でした。この伝染病は、古い昔から人々を苦しめてきたものだそうです。その証拠にエジプトのミイラにもこの天然痘に感染した痘跡がみられたところから証明できます。
伝染病予防の仕組み
伝染病は、まずウィルスや細菌が体に侵入して体の不調を引き起こし、そのウイルスや細菌が接触や呼吸などから出される飛沫で大勢の人に感染していくことをいいます。そしてそれを予防するには、最初にウィルスや細菌が体に侵入した時に、外来のウィルスなどに対して特殊な抗体が作られます。この人間が本来持っている免疫と呼ばれるもが予防に繋がるということです。そこで、ジェンナーが始めた「種痘」が、発病に至らないウィルスや細菌を予め人体に入れる役割となり、そこで抗体を作らせておくというのが、この予防方法です。
人類で初の伝染病根絶宣言
ジェンナーが始めた種痘は、その後改良を重ねながら全世界に普及し、天然痘はついに1980年5月、WHOにより根絶宣言が出されます。そして現在では、アメリカやロシアの一部の研究機関のみで、サンプルとして保存されているだけとなっています。しかし、テロ事件などをきっかけに天然痘サンプルがテロリストたちへ流出されることが懸念されているようです。
未だに無くならない感染病の恐怖
人類の歴史は、一番古い天然痘は根絶に成功しましたが、ヨーロッパの中心都市ビザンチウム(コンスタンチノーブル)に広がったペスト、特に新型インフルエンザなどは、未だに毎年大流行しています。しかも、2020年から2021年の今年は新型コロナウイルスが世界的に大流行しており、人々の恐怖と経済の減退を引き起こしています。古代エジプトの時代からの天然痘、スペイン風邪などパンデミックを乗り越えてもなお、このように最新医療を持ってしても感染病の恐怖におびえているのが現状です。
2021年は新型コロナワクチン
2021年は、新型コロナウイルス(COVID-19)に対抗すべく世界中でワクチンが次々と開発され、ようやく日本でも本格的に摂取が始まり、集団免疫を獲得することに全力を挙げているようです。さらには、2022年もオミクロン株によって、再び第6波に悩まされて行動の制限が4月ごろまで続きました。
2022年、まだ早いか!規制緩和
2022年5月ごろになると、新型コロナの感染が収束していない中でも、世界各国で経済減退の恐れあるということもあり、規制が徐々に緩和されているようです。アメリカやヨーロッパでは、外出している方がマスクを着用している人も少なく、経済活動が徐々に元に戻っているように思えます。しかし、それでもまだ中国の上海などでは、再拡大してロックダウンが続き、アメリカなどがまた再拡大するなど、まだまだ気を緩めるわけにはいかないのが現状です。
≫ その他の記念日
過去6日までの記念日です。