2月8日の誕生花「ユキノシタ」

「ユキノシタ」

ユキノシタ(雪の下)は、ユキノシタ科の多年草で、日本や東アジアに広く分布しています。名前の由来は、冬でも葉が枯れず、雪の下でも緑を保つことからきています。

ユキノシタについて

科名:ユキノシタ科(Saxifragaceae)/ユキノシタ属(Saxifraga)
原産地:日本や中国などの湿った半日陰に自生
生育環境:湿った半日陰の場所を好み、庭や山間の岩場などに自生しています。
:ハート型で縁に細かいギザギザがあり、やや厚みがあります。
:5枚の花びらを持ち、上3枚は小さく淡いピンクや白、下2枚は長く伸びて目立つ形をしています。
開花期:5月〜7月頃

ユキノシタの利用

  • 薬草:葉は民間療法で、火傷や腫れの治療に使われることがあります。
  • 食用:天ぷらや和え物にして食べることもできます。少し酸味があるのが特徴です。

日本の風土に根付いた植物で、観賞用としても、実用的な草花としても親しまれています!

花言葉:「好感がもてる」

「好感がもてる」のほかに、「深い愛情」「切実な愛」などの意味もあります。
可憐な花姿と丈夫な性質から、人に好かれやすい印象を持つことが由来かもしれませんね。


「ユキノシタの約束」

梅雨入り前のある日、山あいの小さな村に住む少女、凛は祖母の家の庭でユキノシタの花を見つめていた。白く小さな花びらが風に揺れ、どこか儚げだが、しっかりと根を張り生きている。

 「ユキノシタの花言葉は『好感がもてる』なのよ。人に優しく寄り添う花なの」
 そう教えてくれたのは、祖母だった。

 幼いころから凛は、村の外れに住む少年、蒼とよく遊んでいた。蒼は無口で、人と話すのが苦手だったが、不思議と凛には心を開いてくれた。二人は森の中を探検し、小川で遊び、草花を摘んでは笑い合った。

 「ねえ、蒼。この花、可愛いでしょう?」
 ある日、凛がユキノシタの花を摘んで蒼に見せた。

 「……好き」
 ぽつりと呟いたその声が、やけに耳に残った。

 それから数年が経ち、凛が都会の高校へ進学する日が迫っていた。蒼は相変わらず無口だったが、どこか寂しげな表情を浮かべていた。

 「行っちゃうの?」

 「うん。でも、また帰ってくるよ」

 別れの日、凛は祖母の庭でユキノシタを一輪摘み、それを蒼に手渡した。

 「ユキノシタの花言葉にはね、『深い愛情』や『切実な愛』って意味もあるんだって。だから、私たちはずっと友達だよ」

 蒼はその花をじっと見つめ、やがて小さく頷いた。

 それから数年後、久しぶりに村へ戻った凛は、祖母の庭でユキノシタの花が咲き誇るのを見た。そして、ふと気配を感じて振り向くと、そこには成長した蒼が立っていた。

 「……おかえり」

 彼の手には、一輪のユキノシタの花が握られていた。

 凛は微笑み、そっとその花を受け取った。

 雨上がりの風が、優しく二人を包み込んでいた。

ふく(河豚)の日

2月9日は魚のふく(河豚)の日です

2月9日は魚のふく(河豚)の日
ふくの日

「ふくの日」は、1980年に協同組合・下関ふく連盟が記念日として制定しました。またこの日は、「ふ⇒2 く⇒9」という語呂合わせからです。目的は、普及と宣伝であり、本場の下関では河豚(ふぐ)を「福」にならい、同じく縁起が良いということで「ふく」と呼ばれています。

「福」に「ふく」

ふくの刺身

この日は、下関市内の恵比寿神社で豊漁と航海安全を祈願し、2月11日に「ふくの日祈願祭」が行われます。また、ふくの水揚げ世界一を誇っている南風泊市場では、「ふく刺し」などふく関連製品の即売会などが行われています。全国で唯一河豚を専門で取り扱う卸売市場では、天然とら河豚をはじめとする多くの河豚が集まります。そして、午前3時ごろになると「袋セリ」と呼ばれるもので、セリ人と業者が布袋に手を入れ、指先で値段を決める業者だけが行う独特のセリがあります。

河豚の毒

ふくの白子

河豚は生まれたときは、毒を持っていません。河豚が餌としている微生物の中に毒を含む海洋細菌があって、その餌を食べて毒が体内に蓄積していると思われます。そのうえで、体内濃縮から極めて強い毒が作られるのだそう。また、実際に漁獲場所や季節により毒の含有量に差があらわれるようです。

無毒の飼育法

ふくの無毒化

昔は、有毒部位である肝も食べられていたようですが、食中毒による事故が多発しています。それにより1983年になると、食用できる河豚を22種に選定、それぞれの有毒部位を明確にした上で人体に影響の少ない部位が定められました。このことで有毒部位のふぐ肝は、食用として提供することは禁止されています。しかし河豚の肝臓は、古くから幻の珍味といわれていて、食べたいと思っている美食家達が大勢います。その願いから何らかの方法で無毒化し、肝も食べられるようにする試みが九州地方で始まったそうです。

最近では養殖により無毒のふぐが作られている事から、養殖のふぐに関しては肝を食べる事ができるのではないかと言われています。

とらふぐ 道中から引用

食に対する執念が生んだ技術

安心して食べられる河豚

そしてその試みがついに、完全に隔離された養殖施設で稚魚から無毒のエサを与え続け、毒を持たないの魚にするという画期的な飼育法が確立されたそうです。日本人は、昔から飼育や養殖技術が優れているのか、できないとされたマグロやウナギの完全養殖、さらには無毒の河豚までやり遂げてしまうという執念の凄さを改めて感じています。


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