9月21日の誕生花「コルチカム」

「コルチカム」

基本情報

  • 分類:イヌサフラン科(Colchicaceae)イヌサフラン属
  • 学名Colchicum autumnale
  • 英名:Autumn Crocus, Meadow Saffron
  • 原産地:欧州、中東、北アフリカ、中央アジア
  • 開花時期:秋(9〜10月ごろ)
  • 特徴
    • 秋にクロッカスに似た花を咲かせるため「Autumn Crocus」と呼ばれる。
    • 花の時期には葉がなく、春にだけ大きな葉を出すという特徴的な生活サイクルを持つ。
    • 鮮やかな紫やピンクの花が美しく、園芸用としても植えられる。

コルチカムについて

特徴

  1. クロッカスとの違い
    • 花姿がよく似ているが、クロッカスはアヤメ科で春に咲き、コルチカムはイヌサフラン科で秋に咲く。
    • 食用スパイス「サフラン」を採れるのはクロッカス(サフラン Crocus sativus)であり、コルチカムは有毒。
  2. 強い毒性
    • 全草にアルカロイド「コルヒチン」を含み、少量でも摂取すれば嘔吐・下痢・呼吸困難を引き起こす。
    • 特に球根や種子に毒が多く、誤食による中毒事故が知られる。
  3. 薬用としての一面
    • 古代から痛風の治療薬として利用されてきた歴史があり、医薬品原料としても用いられる。
    • ただし極めて扱いが難しく、素人利用は危険。

花言葉:「危険な美しさ」

由来

  • 美しさと毒の共存
    • クロッカスに似て上品で華やかな花を咲かせるが、全草に猛毒を含む。
    • 「美しいけれど触れてはいけない存在」という二面性が「危険な美しさ」と結びついた。
  • 誤解されやすさ
    • サフランと似ているため誤って利用されることがあり、まさに「美しい見た目に隠れた危険」の象徴とされた。
  • 薬と毒の境界
    • コルヒチンは毒でありながら薬としても利用される。
    • 「人を救うものが同時に命を奪う可能性を持つ」という矛盾が、この花言葉を強調している。

「危険な美しさ」

秋の夕暮れ、里山の外れにある古い屋敷。その庭の片隅に、ひっそりと紫の花が群れをなして咲いていた。葉はなく、裸の茎の先に大きな花だけが浮かぶように立っている。その異様な美しさに、里の人々は昔から恐れを抱いていた。

 「イヌサフラン──触れてはいけない花だよ」
 そう祖母に言われたことを、陽菜はふと思い出した。祖母の言葉には、どこか呪いめいた響きがあった。

 大学の薬学部に進んだ陽菜は、偶然にもその花の秘密を知ることになる。花の中に含まれる「コルヒチン」という成分は、痛風の治療薬として古くから使われてきたが、同時に強力な毒でもあった。量を誤れば命を奪う。
 「美しいけれど、決して近づいてはならない存在」──それはまさに祖母の言葉そのものだった。

 秋休みで里に戻ったある日、陽菜は屋敷の庭に入り込んでしまった。薄紅色に染まる空の下、コルチカムの花々は冷たい光を放つように揺れていた。風に乗って漂う匂いはない。それでも不思議と胸を締め付けるような気配があった。

 「触れちゃだめだよ」
 背後から声がした。振り返ると、幼なじみの透が立っていた。彼もまた、この屋敷の花を恐れていた一人だった。
 「毒があるんだろ? 昔、この花を食べて亡くなった人がいるって聞いたことがある」
 「でも、薬にもなるの」陽菜は小さく答えた。「命を奪うものが、人を救うこともある。ねえ、なんだか不思議じゃない?」

 透はしばらく黙っていたが、やがて苦笑した。
 「陽菜らしいな。危ないものほど興味を持つんだ」

 その瞬間、陽菜は自分の心臓が速く打っているのを感じた。美しさと危険が背中合わせにある──それは花だけでなく、自分自身の生き方にも重なる気がした。人を救いたいと願いながら、そのために危ういものへ踏み込んでいく。

 風が強まり、花々が一斉に揺れた。まるで「近寄るな」と警告しているように。けれど陽菜には、その姿がむしろ誘っているように見えた。

 「ねえ透、もし私がこの花に触れてしまったら……どうする?」
 彼は驚いたように目を見開いた。
 「そんなこと言うなよ。本当に危ないんだぞ」
 「わかってる。でも……怖いくらいに綺麗で、目を離せないの」

 透は息を呑み、やがて花から視線を外した。
 「それが、コルチカムの本当の姿なんだろうな。美しいけれど、触れれば壊れる。いや、壊すんだ。人も、自分も」

 陽菜は花を見つめながら、そっと呟いた。
 「危険な美しさ……」

 夕闇が広がり、花々の紫は次第に黒に溶けていく。二人は何も言わず、ただそこに立ち尽くしていた。
 その沈黙の中で、陽菜は確信する。
 ――私はこの花のように生きたい。美しく、危うく、それでも人を救う力を秘めて。

 庭に咲くコルチカムは、何も答えず揺れ続けていた。

国際平和デー

9月21日は国際平和デーです

国際平和デーと国際連合本部ビル

1981年、コスタリカの発案により国連総会が制定しています。当初、国連総会の開催日は9月の第3火曜日でしたが、2002年からは9月21日に固定されました。

国際平和デー

国連と世界各国の国旗

国連は、毎年この日を「国際平和デー」とし、世界で起こっている紛争の停戦と非暴力の日にして、この9月21日は敵対行為をやめるよう呼び掛けているそうです。

広島市もこの趣旨に賛同

広島市の原爆ドーム

また、広島市でもこの趣旨に賛同し、「2020年までの核兵器廃絶を!」という平和首長会議の横断幕を掲げています。そして、正午に原爆死没者慰霊碑に1分間の黙とうを捧げ、「平和の鐘」を鳴らし、核兵器廃絶と世界の恒久的な平和の実現を願っています。

争いごとが無くなるように

世界平和のイラスト

世界では、紛争や人種差別による争い、そしてテロなど、今も日常的にどこかで起こっています。これを完全に無くす事は難しくても、一人でも多くの人びとがお互いを理解しあい、平和を意識すれば、争いごとが確実に減少していくと思います。


「国際平和デー」に関するツイート集

国際平和について、様々な意見をツイートしています。いまだに侵略や国同士の紛争が絶えませんが、世界中の誰もがきっと、平和を願っているはずです。

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年の投稿

9月20日、23日の誕生花「ヒガンバナ」

「ヒガンバナ」

基本情報

  • 学名Lycoris radiata
  • 科属:ヒガンバナ科ヒガンバナ属
  • 原産:中国(日本へは古代に持ち込まれたとされる)
  • 別名:曼珠沙華(マンジュシャゲ)、死人花、地獄花、狐花など
  • 開花期:9月中旬〜下旬(秋のお彼岸の頃)
  • 花色:赤が一般的。白花や黄色花の品種もある。
  • 毒性:鱗茎(球根)には有毒のアルカロイド(リコリンなど)を含み、誤食すると嘔吐や下痢を引き起こす。かつては田畑や墓地の周囲に植えられ、モグラやネズミ避けの役割を果たした。

ヒガンバナについて

特徴

  1. 花と葉が同時に出ない
    花は秋に咲くが、そのとき葉はなく、花が終わってから冬に葉を伸ばす。
    →「葉見ず花見ず」と呼ばれる特異な性質。
  2. 鮮やかな赤色と独特の形
    細く長い花弁が反り返り、糸のように伸びる雄しべが放射状に広がる。群生するとまるで炎のじゅうたんのよう。
  3. 繁殖はほぼ栄養繁殖
    種子を作ることが少なく、主に地下の鱗茎(球根)が分かれて増える。日本のヒガンバナは三倍体で種子を作れないため、人の手で全国に広がったとされる。

花言葉:「あなたに一途」

由来

ヒガンバナには複数の花言葉がありますが、「あなたに一途」という意味は次のような特徴から生まれました。暦の「お彼岸」の頃に必ず花を咲かせる規則正しさが、「ぶれることのない一途さ」を象徴するとされた。

1.葉と花が決して出会わないことから

  • 花が咲く時期には葉がなく、葉がある時期には花がない。
  • 「同じ株から生まれながら、互いに会えない存在」として、強く思い合いながらもすれ違う恋人たちにたとえられた。
  • その切なさが「一途に想い続ける」という解釈につながった。

2.群れ咲く姿の印象

  • 一株一株が互いに寄り添い、燃えるように咲く様子は、ひとつの思いを貫く情熱を思わせる。

3.彼岸の季節に必ず咲く律儀さ

  • 暦の「お彼岸」の頃に必ず花を咲かせる規則正しさが、「ぶれることのない一途さ」を象徴するとされた。

「すれ違う季節に咲く花」

夏の終わりを告げる蝉の声が遠ざかり、夜風に秋の匂いが混じり始めた頃、川沿いの土手に真っ赤な花が咲き揃った。
 彼岸花――炎のように揺れるその群れは、まるで何かを訴えかけるように、ひときわ鮮やかに大地を染めていた。

 陽菜は立ち止まり、その花をじっと見つめた。
 「花と葉が、同時に出会えないんだよ」
 かつて祖母がそう語ってくれた言葉を思い出す。花が咲くときには葉はなく、葉が伸びるときには花がない。

 同じ根から生まれたのに、決して出会えない。
 ――それでも毎年、必ず律儀に咲き続ける。

 「まるで、私と悠人みたい」
 思わず口にした呟きが、秋の風に溶けた。

 悠人は幼なじみだった。
 同じ小学校に通い、同じ道を帰り、川沿いの土手で虫を捕った。けれど、中学からは別々の道を歩き始めた。部活や友人関係、夢や将来――いつしか会う機会は減り、やがて言葉を交わすことさえ少なくなった。

 それでも陽菜の心の奥には、いつも悠人がいた。すぐそばにいながら、決して重ならない時間。それが苦しくても、想いは消えなかった。

 彼岸花の群れを見つめていると、不意に声がした。
 「やっぱり、ここにいたんだな」

 振り向くと、そこに悠人が立っていた。背が伸び、少し大人びた顔つきになった彼が、懐かしい笑顔を向けている。
 「毎年、この花を見に来てるんだろ?」
 「……知ってたの?」
 「昔、ばあちゃんに聞いたんだよ。『陽菜は彼岸花が好きで、毎年見に行く』って」

 陽菜は胸の奥が熱くなるのを感じた。
 「この花、知ってる? 葉と花が絶対に一緒に出ないんだって。同じ根から生まれてるのに、会えないんだよ」
 「……まるで俺たちみたいだな」
 悠人が苦笑する。陽菜は驚いて彼を見つめた。

 彼も同じことを感じていたのだろうか。ずっとすれ違って、同じ場所にいるのに重ならなかった二人。

 群れ咲く赤が、夕暮れに燃え盛る炎のように広がっていた。
 「でもさ」悠人が言葉を続ける。
 「花と葉は一緒にいられないけど、毎年必ず咲くんだろ? それって、一途に想ってるってことなんじゃないか」
 陽菜の心臓が大きく跳ねた。

 彼岸花は、同じ株から生まれながら出会えない。
 それでも律儀に、季節が巡れば必ず咲く。
 強く、切なく、それでいて真っ直ぐに。

 陽菜は小さく頷いた。
 「……うん。だから、私も待ち続ける。一緒に歩ける日まで」
 悠人は静かに笑い、視線を彼岸花の群れに向けた。

 秋の風が吹き、赤い花々が一斉に揺れた。
 すれ違う季節の中でも、一途な想いは消えない。
 そのことを確かめるように、二人は並んで立ち尽くした。

国産ロケット初打ち上げの日

9月20日は国産ロケット初打ち上げ記念日です

9月20日は国産ロケット初打ち上げ記念日

1957年9月20日、秋田県 道川海岸のロケットセンターから初めて国産ロケットが打ち上げられ、その実験が成功しました。

国産ロケット初打ち上げ

国産ロケット打ち上げ

日本初の本格的な観測用ロケット「カッパ−4C型」1号機は1957年の9月20日に、東京大学生産技術研究所(現在の宇宙航空研究開発機構〈JAXA〉の宇宙科学研究所)が、秋田県由利本荘市にあるロケット実験場から打ち上げられています。

日本の宇宙開発、ロケット開発の父

糸川英夫博士

今回の開発の中心となった「糸川英夫博士」は、戦後日本の航空・宇宙工学を牽引して、『日本の宇宙開発、ロケット開発の父』とよばれていました。肝付町では、糸川英夫博士の生誕100年にあたる2012年に後を受け継ぐシンボルのために、博士の銅像建立をはじめとする記念事業を実施しています。

糸川英夫博士

1954年、糸川英夫博士は東京大学生産技術研究所内に「航空工学」「電子工学」「空気力学」「飛行力学」などの分野から研究者を集めて本格的に日本のロケット研究をはじめています。1955年では、ペンシルロケットの水平試射にはじまり、日本の宇宙開発は1963年になると、人工衛星打上げを目指します。そして、M(ミュー)ロケットの開発に着手し、最初は「L-4Sロケット」、日本初人工衛星打上げでは苦戦します。その後、糸川博士は東大を退官し、その夢を後進に託します。日本の宇宙開発をリードした糸川英夫博士、その血脈が現在のJAXA宇宙科学研究所へと受け継がれています。

小惑星探査機「はやぶさ」 と小惑星

小惑星イトカワ

2003年、日本の小惑星探査機「はやぶさ」打上げから3ヶ月後には、目的地の「小惑星25143」が糸川英夫博士の姓ににちなみ「イトカワ」と命名されています。探査機「はやぶさ」は、イトカワ到着後に表面の観測と「サンプルリターン」(地球以外の天体や惑星間空間から試料を採取し、持ち帰ること)を行ないました。その後の2010年には、イトカワから採取した試料を地球に無事、持ち帰ることに成功しています。そして、この試料から太陽系が形成された時期の状態の解析が進められ、世界の最先端を担う我が国の宇宙科学の扉は1950〜1960年代に糸川英夫博士が押し開けたものとなったのです。

宇宙がだんだん近くなる!?

宇宙ステーションからの地球

現在の日本は、衛星や探査機など次々と打ち上げられていますが、その度に新しい事が発見されています。宇宙に散らばっている小惑星や火星など惑星の地質を知ることで、宇宙が身近になると共に地球の未来を守ることにも、きっと繋がるでしょう。


「国産ロケット初打ち上げの日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年の投稿

9月19日、10月4日の誕生花「サルビア」

「サルビア」

基本情報

  • 学名:Salvia
  • 分類:シソ科・サルビア属(アキギリ属)
  • 原産地:熱帯アメリカを中心に、世界各地に分布
  • 草丈:30cm〜1m程度(品種により幅広い)
  • 花期:初夏〜秋(5〜10月頃)
  • 花色:赤・紫・青・白など多彩
  • 特徴:園芸用の一年草として知られる「サルビア・スプレンデンス(Scarlet sage)」が特に有名。鮮やかな赤い花穂を長く咲かせ、公園や花壇を彩る代表的な花。多年草種や薬用種もあり、「セージ」と呼ばれるハーブ類も広義にはサルビア属に含まれる。

サルビアについて

特徴

  1. 花穂に並ぶ花
    長い花穂に小花がぎっしりと並んで咲く。群生すると赤い炎のように見え、強い存在感を放つ。
  2. 丈夫で育てやすい
    病害虫に強く、乾燥や暑さにも比較的耐える。街中の花壇や学校の植え込みによく利用される。
  3. 多様性のある属
    世界中に900種以上があり、観賞用だけでなく、ハーブ(セージ類)、薬用、蜜源植物としての利用価値も高い。

花言葉:「尊敬」

由来

サルビアには「尊敬」「知恵」「家族愛」などの花言葉がありますが、その中で「尊敬」という意味が与えられた背景には、以下のような由来があるとされています。

堂々とした花姿
真っ赤な花穂がまっすぐ伸びる姿は、威厳や強さを感じさせ、敬意を抱かせるイメージにもつながっている。

古代からの薬効と人々の敬意
サルビア属の中には薬用として利用されるものが多く、特に「セージ(Salvia officinalis)」は古代ギリシャ・ローマ時代から万能薬として珍重された。
→ 健康や命を守る植物として、敬意を込めて「尊敬」という意味が結びついた。

学名 Salvia の意味
学名 Salvia はラテン語の「salvare(救う)」に由来する。
→ 「人を救う=尊い存在」と解釈され、花言葉に反映された。


尊敬の赤 ―サルビアの庭にて―

夏の終わり、古い学舎の裏庭に、赤いサルビアが一列に並んで揺れていた。
 陽菜(ひな)は、その光景を見つめながら、胸の奥に小さな痛みを覚えていた。ここは恩師・佐伯先生がいつも手入れをしていた花壇だった。

 「人はね、花に教えられることが多いんだよ」
 先生は口癖のようにそう言っていた。とくにサルビアを指して、「これは尊敬の花だ」とよく語ってくれた。

 ――尊敬。
 陽菜にとって、その言葉は重かった。
 先生は誰に対しても真摯で、困っている生徒を見捨てず、時に厳しく、時に優しく導いてくれる存在だった。陽菜が進路に悩んでいたときも、何時間も付き合ってくれた。

 だが、もう先生はいない。去年、突然の病で世を去ったのだ。
 残されたのは、この赤い花壇だけ。夏の日差しに燃えるように咲き誇るその姿は、陽菜にとって痛みと誇りの象徴だった。

 花壇の前にしゃがみこむと、土の匂いがふわりと漂った。ふと先生が話してくれた由来を思い出す。

 ――サルビアの学名は「salvare」、救うという意味なんだ。
 ――古代から薬として使われ、人々を助けてきた。だからこそ尊敬という花言葉を持つんだよ。

 先生の声が耳に蘇る。
 救う。尊い。
 その言葉は、まるで陽菜自身に課せられた宿題のように思えた。

 「私も、誰かを救える人になれるのかな……」

 ぽつりと呟くと、風が吹き、サルビアの群れが揺れた。炎のような赤が一斉に揺らめき、答えるように輝いて見えた。

 陽菜は立ち上がり、スマホを取り出して大学の出願サイトを開いた。先生が最後に勧めてくれた進路――医療の道。ずっと迷っていたが、ようやく指が決意をもって動いた。

 「先生、見ていてください。私もサルビアのように、人を救える人になります」

 赤い花穂が空に向かって伸びる。
 その姿は、尊敬すべき人の生き方そのものであり、これから陽菜が歩むべき未来の象徴でもあった。

 夏の終わりの風が、鮮やかな炎の群れを揺らし、彼女の背中を押していた。

九十九島の日

9月19日は九十九島の日です

9月19日は九十九島の日

1999年に長崎県佐世保市がこの日に制定しています。この日に決まった由来は、「く→9 じゅうく→19 しま」(九十九島)と読む語呂合わせからです。

九十九島

九十九島展海

九十九島は、佐世保港外から北へ25km、平戸瀬戸まで連なる大小208の島々をいいます。島の密度は日本一で、佐世保近海の島々は「南九十九島」と呼ばれいて、個々の島が独特の表情を持ち、非常に美しい海域です。

展望台からの景色

展望所からの景色

九十九島へは「九十九島パールシーリゾート」より遊覧船が運航しており、市内八つの展望所からの眺めも最高です。

九十九島パールシーリゾート

九十九島パールシーリゾート

九十九島パールシーリゾートは、西海国立公園九十九島の海を満喫できるリゾート施設です。なかでも、遊覧船や水族館で九十九島の海の魅力を楽しめます。白い船体に青い海の色合いが素晴らしい「パールクィーン」や、海賊ハットをモチーフで外観が特徴の日本初である電気推進遊覧船「みらい」に乗り込み、九十九島を優雅に遊覧が出来ます。ヨットセーリング、五感で体感できるクルージングメニューなども楽しめます。

九十九島水族館海きらら

九十九島水族館海きらら」は、「イルカ」や「アオウミガメ」、そして体長約180センチの「タマカイ」など九十九島の海に生息する生物達を観覧できます。さらには、約120種1万3000匹の魚達が泳ぐ九十九島湾大水槽や、九十九島周辺の海で確認されている100種以上のクラゲを展示している西日本では最大級の展示コーナー「クラゲシンフォニードーム」などで九十九島の海を体感してください。


「九十九島の日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年の投稿

9月17日の誕生花「白いエリカ」

「白いエリカ」

Frauke RietherによるPixabayからの画像

基本情報

  • 分類:ツツジ科エリカ属(常緑低木)
  • 原産地:南アフリカ、ヨーロッパ(特に地中海沿岸)
  • 学名Erica(エリカ属には約700種以上が存在)
  • 花期:品種によるが、主に秋~冬、あるいは春
  • 草丈:20cm~1mほど
  • 特徴:壺形や鐘形の小花を多数咲かせ、ふんわりとした花房を作る。白い品種は清楚で可憐な印象が強い。

白いエリカについて

特徴

  1. 繊細な花姿
    釣鐘のような小さな花が枝いっぱいに密集して咲く。花弁は厚みがありながらも透き通るようで、純白の輝きを持つ。
  2. 常緑の美しさ
    細い針葉状の葉が密に付き、一年を通じて緑を保つ。花のない時期も観賞価値がある。
  3. 耐寒性・乾燥への強さ
    比較的丈夫で、やせ地や風当たりの強い場所でも育つ。ただし日本の高温多湿にはやや弱い。
  4. 多様な利用
    鉢植えや切り花として楽しまれるほか、庭の寄せ植えにも用いられる。ヨーロッパでは「ヒース」とも呼ばれ、荒野を彩る風景植物として有名。

花言葉:「幸せな愛」

由来

白いエリカの花言葉には「幸せな愛」「清純」「孤独」などがありますが、特に「幸せな愛」の背景は次のように語られます。

群れ咲く姿
一本の枝に無数の白い花を咲かせる姿が「愛が集まって幸福を育む」イメージに重なり、この花言葉が定着した。

伝説との関わり
ヨーロッパの民話では、エリカの花を身につけた人は「愛と幸せを呼び込む」と信じられていた。白い花は特に純粋で永遠の愛の象徴とされた。

清らかな白のイメージ
白は「無垢」「清潔」「純粋さ」の象徴。そこから「穢れのない愛=幸せをもたらす愛」と結びついた。


「幸せな愛を告げる花」

小さな村のはずれに、一面のエリカの丘があった。秋の風に揺れるその白い花々は、まるで雪のように大地を覆い、人々は「幸せを呼ぶ花」として大切にしていた。

 その村に住む少女リーナは、幼い頃からこの丘を特別な場所だと思っていた。なぜなら、母がよく言っていたからだ。
 ――白いエリカを摘んで大切な人に渡すと、その二人は永遠に幸せでいられるのよ。

 母の言葉は、ただの昔話のようにも思えた。しかしリーナの胸の奥では、いつしかそれが真実のように響いていた。

 ある年の春、村に旅人の青年エリアスが訪れた。彼は傷ついた足を引きずりながら、村に身を寄せた。リーナは看病を手伝い、彼と話すうちに心を惹かれていった。優しい眼差し、真っ直ぐな言葉、そして夢を語るときの輝き。リーナは気づかぬうちに、彼に「幸せな愛」を重ねていた。

 だが、旅人には旅人の道がある。エリアスが再び歩き出す日が近づいたとき、リーナはどうしても想いを伝える勇気が出なかった。別れを恐れて口を閉ざし、ただ笑顔で送り出そうと決めていた。

 その前夜、リーナはひとり丘を登った。月明かりに照らされた白いエリカは、風に揺れながらきらめいていた。一本の枝に無数の花が寄り添う姿は、まるで「愛が集まり、幸福を育む」ように見えた。リーナは手を伸ばし、そっと一枝を摘んだ。

 翌朝、旅立とうとするエリアスの前に立ち、彼女は震える声で言った。
「これを……あなたに渡したいの。白いエリカは、幸せな愛をもたらすって、母が教えてくれたの」

 エリアスは驚いたように彼女を見つめ、やがて優しく微笑んだ。
「リーナ、僕も伝えようと思っていたんだ。君に会えてから、旅の道も未来も、全部が輝いて見える。僕の幸せは、もう君と共にある」

 彼は差し出されたエリカを受け取り、両手で大切に包み込んだ。白い花が二人の間で揺れ、光を帯びるように輝いた。

 その日、村人たちは丘に立つ二人を見て「伝説がまたひとつ叶った」と噂した。白いエリカの花は清らかな白さで二人を祝福し、風に運ばれる香りは村じゅうを柔らかく包み込んだ。

 ――白いエリカを渡された者は、永遠に幸せな愛に守られる。

 リーナとエリアスは、その伝説を胸に刻みながら共に歩き出した。純白の花々が揺れる丘は、彼らの物語の始まりをいつまでも見守り続けていた。

かいわれ大根の日

9月18日はかいわれ大根の日です

9月18日はかいわれ大根の日

1986年の9月に「日本かいわれ協会」現在では日本スプラウト協会が、会合で制定しています。この月に制定した会合が行われました。そして、この日は、かいわれ大根の形状が葉っぱ「8」の下に茎「1」で竹トンボの形になるからだそうです。

かいわれ大根とは?

かいわれ大根

かいわれ大根というのは、大根の種子から発芽して双葉が出たものです。現在では、一般的にスプラウトとよばれています。この「かいわれ大根」は、生のままでサラダにされたり、丼物の飾りとして使われることがほとんどです。

かいわれ大根は栄養が豊富

かいわれ大根の栄養価は

しかしこの「かいわれ大根」は、カロテンやビタミンC、ミネラルなどが豊富であり、かいわれ独特の辛味成分には抗菌効果や抗酸化作用も期待されています。

かいわれ大根の名前の由来

紫色の茎、かいわれ大根

「かいわれ大根」は、漢字で「貝割れ大根」、「穎割れ大根」などと書きます。元の植物は、大根だけではなく「カブ」なども発芽して双葉が生えたものを「かいわり菜」と呼ばれ、古くから食べられていました。その後、この「かいわり」が「かいわれ」に変化したといわれています。また「かいわり」も漢字では「貝割り」と書かれ、発芽した双葉が貝の開いたように見えることが由来だといわれているそうです。

今は、スプラウトとして人気

かいわれ大根のサラダ

現在スーパーなどの野菜コーナーに行くと、かいわれ大根以外も、ブロッコリースプラウトやからし菜のスプラウトなど色々な種類のものがあります。それぞれ個性があって、味や香り栄養価も違うそうです。ブロッコリーのスプラウトなんかは、成熟のブロッコリーの10倍の栄養が含まれているものがあるそうです。

ここ最近は毎年のようですが、今年2021年初秋は長雨によって野菜が高騰しています。これを機に比較的に価格の変動が少ない「かいわれ大根」や「ブロッコリースプラウト」などをサラダにして食べるのもい1つの方法かと思います。


「かいわれ大根の日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年の投稿

イタリア料理の日

9月17日はイタリア料理の日です

9月17日はイタリア料理の日

東京都渋谷に事務局があり、イタリア料理のシェフを中心に活動している「日本イタリア料理協会(ACCI)」が制定しています。この日に決まったのは、料理をイタリア語で「クチーナ」(cucina)「ク→9 チー→1 ナ→7」という語呂合わせからだそうです。

イタリアの食文化

写真、イタリアの食文化

イタリア料理と聞いてほとんどの方は、ピザやパスタを連想するでしょう。もちろんイタリアでも食べますが、ピザやパスタは日本人が勝手にイメージしているだけです。実際にイタリア料理を提供する店は現地では少ないそうです。イタリアの細長い地形で四季が各々異なることから、土地ごとに採れる食材などを生かす調理法も変化してきます。

イタリアは地域で食材と調理が違う

イタリア料理の食材

イタリアは南北に縦に長くて、「一年中温かな海洋気候」「冬はとても寒く夏も涼しい山岳気候」「丘陵・平野気候」という3つの全く異なる気候が組み合わさっています。こんな変化に富んだ気候風土によって、多彩な食材と独特の調理法が生まれました。そして、各地域でしかない郷土の料理をたくさん生まれたということです。

イタリアにイタリア料理は無い!?

イタリア料理のビザ

イタリア料理といえば、ピザやパスタ、ティラミスなど、我々が勝手にイメージしていますが、その料理の大半は、郷土料理の一部に過ぎなく、日本と同じように様々な料理があるということです。

日本ではパスタとピザは若者の定番

フィレンツェプライベートガイドから

パスタやピザは、今や日本人の若者が気軽にたべられる定番ランチなりうる料理です。しかし、これを機にイタリア人が好む本格的なイタリア料理を楽しむというのも有りなのではないでしょうか!

本場イタリアで絶対これは食べるべし!本格イタリア料理のすすめ

「日本のイタリア料理と本場ではこんなに違う!?」

フィレンツェプライベートガイドから引用

「イタリア料理の日」に関するツイート集

美味しそうな「イタリア料理」がたくさんツイートされています。せめて一年に一度だけ、本格イタリア料理を贅沢に味わってみませんか!

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年の投稿

9月15日、10月22日の誕生花「ススキ」

「ススキ」

McStoneによるPixabayからの画像

基本情報

  • 和名:ススキ(薄・芒)
  • 英名:Japanese silver grass, Pampas grass (広義)
  • 学名Miscanthus sinensis
  • 分類:イネ科ススキ属
  • 分布:中国、朝鮮半島、日本列島、台湾
  • 生育環境:日当たりのよい山野、河川敷、草原など。荒地でも強く育つ。
  • 開花期:9月~10月(斑入り品種の観賞期は5月~11月)
  • 別名:尾花(おばな)—万葉集など古典に登場し、秋の七草のひとつとしても知られる。

ススキについて

Annette MeyerによるPixabayからの画像

特徴

  • 穂の姿
    秋に出る白銀色の花穂が風に揺れる姿が美しい。特に月夜との相性がよく「お月見」とセットで親しまれている。
  • 繁殖力の強さ
    地下茎を四方に伸ばし、大群落を作る。伐採しても根が残れば再び芽吹く強靭さを持つ。
  • 利用
    古くは屋根材や家畜の飼料、茅葺き、しめ縄や箒などにも使われてきた。
  • 季節感
    秋の代表的な植物であり、和歌や俳句など文学にも多く詠まれる。

花言葉:「活力」

McStoneによるPixabayからの画像

由来

ススキに「活力」という花言葉が与えられたのは、主にその生命力と群生の力強さに由来します。

古来の人々の生活を支えた草
住居の屋根材や家畜の餌、農耕の道具にも利用され、暮らしの活力を与える存在だったことも背景となっている。

強い繁殖力
地下茎を張り巡らせ、刈られてもすぐに芽を出す姿が「たくましい生命力=活力」を象徴する。

風に揺れても倒れない姿
細い茎でしなやかに風を受け流し、群生しながらも秋の野に堂々と立つ姿が「生き生きとした活力」を感じさせる。


「風に揺れる力」

hot-sunによるPixabayからの画像

晩夏の風が野原を渡り、白銀の穂が一斉に揺れた。少年・湊(みなと)は土手に腰を下ろし、その光景をただ見つめていた。

 家の事情で心が疲れ切っていた。両親の不和、学校での孤立。逃げ出したい思いばかりが胸を占め、足取りはいつも重たかった。そんな彼の目の前で、ススキは風に翻弄されながらも、決して倒れることなく立ち続けていた。

 「……どうして折れないんだろう」

 湊は思わずつぶやいた。細い茎は折れてしまいそうに見えるのに、強風を受けても、しなやかにしなるだけで根はびくともしない。

 そのとき、近くで草刈りをしていた老人が声をかけてきた。
 「ススキはな、刈っても刈ってもまた生えてくるんだ」

 湊が振り返ると、農作業帽をかぶった背の曲がった老人が立っていた。
 「地下に太い根を張ってるから、表を切られてもまた芽を出す。昔は屋根にも敷物にも、家畜の餌にも使った。人の暮らしを支えてきた草なんだよ」

 湊は驚いた。自分にとってススキは、ただ秋の風景にある「雑草」にしか見えなかったからだ。
 「暮らしを支える……」

dae jeung kimによるPixabayからの画像

 老人は笑った。
 「そう。風に揺れても倒れず、刈られても立ち上がる。あれはまさに“活力”だな」

 その言葉が胸に深く残った。

 翌日も、湊は野原へ足を運んだ。学校で嫌なことがあった日も、家に居場所を感じられない日も、ススキの群生はそこにあった。風に揺れ、陽を浴び、何度でも生き生きと穂を広げていた。

 やがて湊の心の中にも、小さな変化が芽生えていった。
 「倒れても、また立ち上がればいい」

 その思いは、彼の歩みに力を取り戻していった。友人に声をかける勇気、父母に素直な気持ちを伝える勇気。それらは大きな一歩ではなかったが、確かに前へ進むための活力となった。

 秋が深まるころ、野原のススキは黄金色に輝き、風にそよぎながら月明かりを浴びていた。湊はその光景を見上げながら、胸の奥で静かに言葉をつぶやいた。

 「僕も、あのススキみたいに生きたい」

 風に揺れながらも決して折れず、刈られても必ず立ち上がる。
 その姿こそが、彼にとっての「活力」の象徴となった。