6月19日はベースボール記念日です
1846年6月19日、史上初となる公式記録に残る野球の試合が、ニュージャージー州エリシアン球場で行われています。このことは、現在行われている野球の基本となっている、3アウトや3ストライクなどのルールで試合が行われて近代野球が誕生しています。また、このルールの制定した人はアメリカ消防団員の「アレキサンダー・カートライト」によるものだそうです。そしてその後、1873年になると日本で初めて野球が入ってきました。
野球誕生と「アレクサンダー・カートライト」
1845年、ニューヨーク在住の「アレクサンダー・カートライト」は、ボランティアの消防隊メンバーたちで「ニッカボッカー・クラブ」という組織を立ち上げます。そして、親睦のために球技を楽しんだそうです。その時の球技は、クリケットを元にした「タウンボール」というスポーツを改良されたものだったそうです。そして、それが後に「野球」(Bseball)という名称が付けられたといわれています。
「タウンボール」
「タウンボール」は当時、女性たちが愉しむスポーツだったということで、ボールの投げ方も現在のソフトボールに近い投法だったようです。また、この時はルールが無いに等しく、単に親睦のために愉しむだけの遊びだったといわれています。それを「カートライト」が、ルールをきちんと定めて決め、しっかりゲームとして勝敗を決まるスポーツへと進化させています。そのルールは、ゲームを楽しみながら改良を重ね、時間をかけて生み出したものだといわれています。
ルール
最初は、ボールをランナーにぶつけてアウトだったのが、打ったボールをキャッチしてベースで待つ選手にボールを投げて渡せばアウトとしたり、また塁と塁の距離を統一したり、攻守交替のアウトカウントはいくつにするかを決めたりしていました。他にも、ボールやバットはどんな素材で大きさはどう規定するかなど色々と決められていきます。
野球の普及と不正
この時点で、ルールも決まってスコアブックまで誕生し、ほぼ現在の野球に近いものになっていたそうです。ですが、それを楽しむのは経済的に余裕のある中流階級以上の人たちがほとんど・・・。その後、野球を誕生させた「カートライト」は、この時期に野球の歴史から消えています。
実はその彼、1849年に全米で一大ブームになっていたゴールドラッシュの波に乗り、カリフォルニアに移住していました。そして、彼に代わり野球を普及させたのが、新聞記者の「ヘンリー・チャドウィック」という人物です。
ヘンリー・チャドウィック
現在では、彼こそが真の「野球の父」とアメリカでは呼ばれているようです。その最大の理由は、「野球界の不正と常に戦い続ける」ことで、現在までの野球がスポーツとしての威厳を保つようになったといわれているからです。それがいつの日か、アメリカの国技といわれることになりました。野球の普及は、野球の不正を正す歴史であり、そこで登場するのがそういった野球界の不正の中心となったニューヨークの裏社会でもあるようです。
健全なスポーツだからこそ、心から楽しめる
心から楽しめるスポーツの代表格といえば、高校や中学の野球やバレー、サッカーです。もちろん、母国や母校に対する特別な感情で応援することも素晴らしいと思います。しかし、プロプレイヤーと違って彼らは、スポンサーのバックアップや報酬もなく、ただ目標を達成するためにがむしゃらに練習をしています。
そういった彼らのスポーツ大会は、その「熱心さ」から涙を浮かべる人もいるほど選手と一緒になって応援したくなりますよね。今年2021年、東京でオリンピックが開催されようとしています。そして、コロナ感染拡大のリスクにさらされながらも、粛々と開催実現にに向かって準備されています。こういう時期だからこそ、この五輪開催の目的と意味を改めて考えてみるのもありだと思います。