UFOの日

6月24日はUFOの日です

6月24日はUFOの日

1947年6月24日、アメリカで初めてUFO目撃事件が起こり、全米で話題になりました。アメリカのアイダホ州に在住のケネス・アーノルド(1915~1984)さんは熟練のパイロットであり、1947年にワシントン州レーニア山(森永のカフェラテブランドとして有名な場所)の近くを飛行中、円盤のような謎の飛行物体を目撃しています。

空飛ぶ円盤UFO

「ケネス・アーノルド」の空飛ぶ円盤事件

UFOを発見した時は、編隊を組んで飛行する奇妙に平べったい物体だったそうです。「ケネス・アーノルド」の計測では、時速1700マイルメートル法に直すと、2700kmぐらいですが、実際当時の技術では不可能でした。しかし、それぐらいのスピードが出ていながら音を出さずに飛行していたそうです。

皿のように飛んでいた!

UFOは、皿のように飛んでいた!
Thomas BudachによるPixabayからの画像

そして、アーノルドさんは「皿のように飛んでいた」とマスコミに目撃談を語り、そのニュースは一気に全米に広まっています。そしてそれ以降、アメリカで円盤型の飛行物体が頻繁に目撃され、未確認飛行物体を意味する「UFO」という言葉が普通の呼び名となりしました。

現在の米軍技術より100年~1000年先の能力を持つ!?

「UFO遭遇」、米国防総省認める!?

UFOというのは、古い記述によると古代エジプトの「パピルス文書」(パピルス草で制作したパピルス紙に記載された文書)にもUFOらしき描写で記載されているといわれます。その後も、数々の目撃証言があったのですが、確実な証拠がないために科学空想小説(SF)など、空想の中での話として広がっていました。しかし、軍用の熱感知レーダーなど探知技術の発展により、UFOの軌跡を正確に捉えられるようになり、ここ数年の間に米海軍が記録しただけでもその数は120回に上るそうです。

性能は時速約2万㎞

UFOの性能は時速約2万㎞!?
kalhhによるPixabayからの画像

そして、その軌跡も次第に解明され、その性能は時速約2万㎞であり、推進装置や翼が無くても空中や海中をあらゆる場所を自由に移動できるそうです。さらに極めつけは、地球の重力を遮断する能力があると米軍は推定されていることです。 米軍の技術者は、現在の米軍技術よりも100年から1000年先の能力を持っていると推測されているそうです。

宇宙人の存在

宇宙人の存在

ここ最近、米国周辺で多数目撃されるUFOは本物です。それは、もちろん米国の秘密兵器でなく、またロシアや中国のものでもないとされ、最終的に宇宙人のものとしか考えられず、その意図は必ずしも友好的と考えるべきではないと説明を受けたと考えられています。こうなってくると、本当にSF映画やアニメが現実化されてきたような感じです。我々地球人は、月に行くことすら未だ大変な事なのに、遠い宇宙の星から来たという事が脅威です。


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6月22日の誕生花「スイカズラ」

「スイカズラ」

基本情報

  • 学名Lonicera japonica
  • 英名:Japanese honeysuckle
  • 分類:スイカズラ科 スイカズラ属
  • 原産地:日本、中国、朝鮮半島
  • 開花時期:5月〜7月頃
  • 花色:白、黄色(白から黄色へ変化)
  • 別名:金銀花(きんぎんか)
  • 香り:甘くやさしい香りがする

スイカズラについて

Beverly BuckleyによるPixabayからの画像

特徴

  • ツル性植物:木やフェンスなどに絡みつくように伸び、野山でもよく見かける生命力の強い植物です。
  • 花の色が変わる:咲き始めは白、やがて黄色に変わっていく花の様子から、**「金銀花」**という別名がついています。
  • 蜜が吸える:花の根元に蜜があり、子どもたちが花を摘んで吸って遊ぶことから「吸い葛(すいかずら)」の名がつきました。
  • 冬も枯れにくい:常緑性で、冬でも葉を落とさずしぶとく残ることが多いです。

花言葉:「献身的な愛」

「献身的な愛(devoted love)」という花言葉は、スイカズラの以下のような特徴から生まれたと考えられます:

1. 絡みつくような成長スタイル

スイカズラは支えとなるものにしっかりと絡みつき、絶えず寄り添いながら成長します。その姿は、一途に誰かを支え続ける姿に重なります。

2. 花の色の変化

白から黄色へと変化していく花の色は、時とともに深まっていく想いを象徴します。変化してもなお美しく咲き続ける姿が、移ろいながらも変わらぬ愛情を表しているともいえます。

3. 目立たぬけれど、香りと蜜で人を惹きつける

派手ではないものの、花には甘い香りと蜜があり、昆虫や人々を引き寄せます。見返りを求めず、ただ誰かの心に寄り添うような、静かで深い愛がそこに感じられるのです。


◆ 関連する他の花言葉

  • 愛の絆
  • 友愛
  • 忠実

「金銀の蔓(つる)」

陽の落ちた裏庭に、静かに風が通り抜けた。そこにひっそりと咲くスイカズラの花は、薄闇の中でほのかに甘い香りを漂わせている。

 柚季は祖母の形見の木椅子に腰を下ろし、膝に毛布をかけた。庭の片隅には、かつて祖母と一緒に植えたスイカズラが、今もフェンスに絡みついている。

 「おばあちゃん、咲いてるよ……ちゃんと、今年も」

 彼女の声は風に溶けるように小さかった。けれど、誰かに届けと願うように真っ直ぐだった。

 幼いころ、柚季はよく祖母の家で過ごした。友達とうまく話せなかった彼女は、学校が終わるとすぐに祖母の庭に逃げ込み、スイカズラの蜜を吸っては笑っていた。

 「柚季はね、ちょっと人より静かだけど、その分、根っこが深いのよ。誰かを想うと、ずーっと、その人のそばにいるの。まるでスイカズラみたいに」

 そう言って、祖母は優しく頭を撫でてくれた。

 あのころは、言葉の意味がよくわからなかった。ただ、自分がスイカズラのようだと言われるのが、少しだけ誇らしかった。

 祖母が病に倒れたのは、柚季が高校生のときだった。

 病室で祖母は、やせ細った手で柚季の手を握り、こんなことを言った。

 「愛するって、ね……相手が見ていなくても、そばにいることなのよ。見返りなんていらない。ただ、その人の心を支えてあげたいって思うだけで、もう充分なの」

 柚季は泣きながら、ただ頷いた。祖母の言葉は、スイカズラの香りと一緒に、胸に深くしみこんだ。

 それからというもの、柚季は誰かの「支え」になることを自然に選ぶようになった。

 人前に出るのは苦手だったが、クラスでは忘れ物をそっと届けたり、泣いている友達にそばで黙って寄り添ったり。目立たぬけれど、気づけば誰かの隣にいた。

 好きになった人もいた。大学の図書館で、背中を丸めて勉強していた彼を、彼女はそっと見守っていた。

 恋を打ち明けることはなかった。けれど彼が試験に合格したとき、遠くから小さく拍手をした。彼に届かなくてもよかった。ただ、想いは咲いていれば、それでいいと、そう思えた。

 今、スイカズラの花は、白から黄色へとその姿を変えていく。

 「変わっても、咲き続けるんだね……」

 柚季は花に向かって微笑む。祖母が言った「献身的な愛」は、誰かに強く伝えなくても、日々の中にそっと根づいていくものだと、ようやくわかった気がした。

 夜風に乗って、甘くやさしい香りがまたふわりと流れる。
 それはまるで、遠くで見守ってくれている祖母の息遣いのようだった。

沖縄慰霊の日

6月23日は沖縄慰霊の日です

6月23日は沖縄慰霊の日

米軍は、4月1日に1,500隻近い艦船と約54万人の兵を動員して沖縄本島に上陸を開始し、6月23日にはこの太平洋戦争沖縄戦が終結しました。また、沖縄守備隊の80日余の激戦の末に守備隊の司令官である牛島満(うしじま みつる)大将らが自決し、日本軍の組織的戦闘は終わりました。

その当時は、沖縄住民を中心におよそ20万人もの犠牲者を出したといわれています。そしてこの日、沖縄県は「慰霊の日」と定め、休日として糸満市摩文仁の平和祈念公園で毎年、「沖縄全戦没者追悼式」が開かれています。

日本軍が自決した日

「沖縄慰霊の日」 世界に問う「平和でしょうか」

沖縄戦終結から 16 年経過した1961 年、琉球政府立法院(住民の祝祭日に関する立法)において、沖縄の戦没者の霊を慰め、平和を祈る日としてこの日を「慰霊の日」を制定しています。この日は、日本軍の組織的戦闘の終結した時点、すなわち第 32 軍の牛島司令官と長参謀長の自決した日として6 月 22 日説が採用されました。

「慰霊の日」制定までの経緯

沖縄慰霊の日 平和の詩

沖縄は、日本本土が復帰した後も長い間、アメリカの統治下であっため、日本の法律とは別に独自の休日を設けていました。実はこの「慰霊の日」、1961年にアメリカ統治下で制定された琉球政府独自の休日の1つでした。現在の沖縄県平和祈念財団が、琉球政府に戦没者慰霊の日を定める要求が始まりとされています。ですが、本来6月23日ではなく、6月22日が慰霊の日として制定されていたそうです。また「慰霊の日」以外、沖縄独自の休日は、「琉球政府創立記念日」や「平和の日」などがありました。

「慰霊の日」で行われる事は?

「慰霊の日」で行われる事は?

「慰霊の日」は様々な行事が行われています。その毎年行われている行事の最も代表的なものが「沖縄全戦没者追悼式」です。この行事は、沖縄戦の犠牲者を偲び、世界平和への祈りを捧げています。そして、沖縄全戦没者追悼式は、沖縄戦の激戦地になった糸満市摩文仁の「平和祈念公園」で行われます。

毎年大勢の人が足を運び、平和祈念公園には「平和祈念像」や沖縄戦犠牲者の氏名が刻まれている「平和の礎」があります。さらにそこには、有名な沖縄戦の写真や遺品など、数多く展示している「沖縄県平和祈念資料館」もあります。

二度と同じことを繰り返さないために

二度と同じことを繰り返さないために

今や現在人の殆どが、戦争を知らない世代です。日本が敗戦するまでは、日中戦争や日露戦争、そして民間人をも巻き込んだ太平洋戦争など、軍や政府主導で国民の意思に関係なく行われてきました。まさに現状として、戦争が突入する前の状況と戦時中の徴兵制度や強制労働、敗戦国の屈辱を知らない人が大半を占めています。

したがって、我々国民は知らず知らずのうちに反対する権利が奪われ、その後に国から強制的に行動制限され、戦争を始めることを拒否できなくなり、また同じことを繰り返すことになります。そうならないために、また平和を夢見て戦争で亡くなった犠牲者の方を慰めるためにも国(政府)の動きを常に見張り、間違っていると思ったら国民同士、声掛け合いしっかりと主張し合うことが唯一できることです。


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6月21日、8月30日の誕生花「ツキミソウ」

「ツキミソウ」(月見草)

Christine PfisterによるPixabayからの画像

ツキミソウ(月見草)は、その名の通り、夕暮れから夜にかけて咲く神秘的な花で、見た目の美しさとともに、文学や詩にも多く登場するロマンチックな花です。以下に、基本情報・特徴・そして花言葉「無言の愛情」の由来についてまとめます。

基本情報

  • 学名Oenothera tetraptera など
  • 分類:アカバナ科 マツヨイグサ属
  • 原産地:北アメリカ、メキシコ
  • 開花時期:6~10月
  • 花の色:白(咲き始めは白、やがて薄いピンクに変わる)
  • 別名:ユウゲショウ(ただし、こちらは別種)

ツキミソウについて

Dieter StaabによるPixabayからの画像

特徴

  • 夜に咲く一日花
    花は日没後にゆっくりと開き、翌朝にはしぼんでしまいます。この「夜にだけ咲く」という性質が、月とのつながりを感じさせ、幻想的な魅力を放っています。
  • 花色の変化
    咲き始めは純白ですが、時間が経つにつれて淡いピンクに変化します。これは花の老化による色素変化で、感情の移ろいや余韻を象徴するような美しさを感じさせます。
  • 控えめで静かな美しさ
    他の派手な花と比べると、小ぶりで柔らかく、可憐な印象を持つ花です。

花言葉:「無言の愛情」

manseok KimによるPixabayからの画像

無言の愛情(silent love / wordless affection)」という花言葉は、ツキミソウの咲き方や性質に深く関係しています。

◎ 夜にそっと咲く姿

人の目が届きにくい「夜」にだけ静かに咲くツキミソウ。その姿は、言葉にせずとも、密やかに誰かを想い続ける“奥ゆかしい愛”を連想させます。

◎ 朝には散るはかない命

一夜限りの開花。誰にも気づかれず、ひとときだけ輝いて静かに消えていく――
これは、「自分の想いを伝えることなく終わる恋」や「一途に秘めた愛情」を象徴しているとも解釈されます。

◎ 月と愛の象徴性

月は昔から「静けさ」「想い」「秘めた心」の象徴とされてきました。月明かりの下でそっと咲くこの花は、まさに声には出せない深い愛情を体現しているのです。


「月の下で咲く」

Jan HaererによるPixabayからの画像

六月の終わり、風がぬるく肌を撫でる夜。
美咲(みさき)は、旧校舎裏の小さな花壇を見つめていた。

「まだ咲いてない……か」

そこに植えたのはツキミソウだった。
昼間はただの葉にしか見えないその茂みに、夜が更けてからひっそりと白い花が咲くのだと、誰かが教えてくれた。

「夜にしか咲かないなんて、不器用な花だな」

そう言ったのは、同級生の陽人(はると)だった。
美咲がこの花を植えたとき、偶然通りかかって手伝ってくれた、唯一の人。

彼はサッカー部のエースで、誰にでも明るく接する人気者。
一方で美咲は、どちらかというと教室の隅で静かに本を読んでいるような子だった。

正反対のようでいて、あの日だけは、不思議と波長が合った。

「たぶん、咲いても誰も気づかないんだろうな。見てもらうためじゃなく、ただ咲くだけの花。……なんか、健気だな」

陽人のその言葉に、美咲の胸の奥が、静かに震えた。

それ以来、彼に話しかけたいと思っても、いつも言葉にできなかった。
体育館の隅で彼を見つけても、目が合えばただ会釈して、逃げるように背を向けた。
彼の名前を呼ぶことさえ、できなかった。

でも、毎晩ツキミソウを見に行くと、不思議と彼の声が思い出された。
あの何気ない一言に、どれだけ救われたか。
そのことだけでも、彼に伝えられたらいいのに。

——けれど、美咲は口をつぐんだままだった。
言葉にした瞬間、なにかが壊れてしまいそうで。
それなら、花に託したままのほうがいいと思った。

そして迎えた、最後の放課後。

陽人は推薦で県外の大学へ行くらしく、もうすぐ引っ越してしまうという。
校内放送で流れたその知らせに、美咲の心は静かに波打った。

夜。
ツキミソウは、白く透けるような花を開いていた。
まるで月の光をそのまま花びらに宿したかのように、優しく、はかなく。

「咲いてたんだね……」

声に出して言うと、隣に誰かの気配があった。

「……やっぱり、君だったんだ」

驚いて振り向くと、そこに陽人が立っていた。
制服のまま、照れくさそうに、でも確かに美咲を見ていた。

「何度かここで君を見かけてさ。気になってたんだ。……ずっと花、育ててたんだね」

「……うん」

言葉が喉に詰まる。けれど、今日だけは。今日だけは。

「この花、ツキミソウって言うの。夜だけ咲いて、朝にはしぼむの」

「……へえ。でも、綺麗だな」

「うん……言葉にできない想いを、ただ咲いて伝えてる……そんな花」

陽人は黙って、咲いたばかりのツキミソウを見つめていた。

風が吹く。
ほんの少し、彼の肩が揺れる。

「……俺、君のこと、ちょっと気になってた」

美咲の心臓が跳ねた。何かを返そうとした瞬間、陽人は優しく笑った。

「でも、もう行くからさ。これでいいんだと思う。……君みたいに、静かで綺麗なものって、ずっと覚えてるから」

そう言って、彼はそっとしゃがみこみ、一輪のツキミソウに指を触れた。
花が、月明かりに溶けていくように見えた。

「……じゃあね、美咲さん」

名を呼ばれたのは、これが最初で最後だった。

美咲は、何も言わずにただ頷いた。

その夜、ツキミソウはひっそりと花を咲かせて、誰にも気づかれず、朝にはしぼんだ。
だけどその花は確かに、想いを伝えていた。

言葉にできなかったすべてを、夜の静けさの中で。

DHAの日

6月22日はDHAの日です

6月22日はDHAの日

2012年6月22日、㈱マルハニチロ食品(現在のマルハニチロ株式会社)は、健康生活に必須であるDHAの認知度の向上を目的とし、この日を記念日として制定しています。また、DHA(ドコサヘキサエン酸)の、6つのシス型の二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸の総称であることから、この日付としました。

ドコサヘキサエン酸(DHA)

ドコサヘキサエン酸(DHA)

DHAは、必須脂肪酸の一つで体内では生成することができません。そして、その物質は「n-3系」の脂肪酸に分類され、主に「アジ」や「イワシ」「サバ」「マグロ」など、青魚の脂肪に多く含まれてます。また、α‐リノレン酸(植物油に多く含まれている不飽和脂肪酸)を摂取すると体内で「EPA」(エイコサペンタエン酸)を経て「DHA」が合成されます。DHAは、脳の神経細胞の突起の先端で神経細胞(ニューロン)を活性化し、情報の伝達をスムーズにして記憶力や学習能力などを高めてくれます。

認知症の防止や進行抑制効果がある!?

脳の神経細胞を死滅させるアルツハイマー病の予防

また、脳の神経細胞を死滅させるアルツハイマー病の場合、傷ついた神経細胞が修復によって再生された神経細胞の発育を、DHAが促進する効果があると期待され、そのことが世界中で研究が進められているようです。現在、DHAのそういった内容の研究成果は出ていますが、肝心な「認知症の予防」や「進行抑制効果」の明確な評価はないようです。

それでもDHAは、「悪玉コレステロールを減少させる」と「善玉コレステロールを増加させる」、「血小板が凝固を防止」「血液中の中性脂肪を減少させる」など、数々の健康効果に期待が持たれることで、積極的に摂取したい成分であることは間違いないと言えます。

「EPA」(エイコサペンタエン酸)

「EPA」(エイコサペンタエン酸)

EPAとは、「エイコサペンタエン酸」の略称であり、「イワシ」「サバ」「アジ」などの青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸の一つです。そして、特に青魚の油に多く含まれている「必須脂肪酸」の一種であるEPAには、体内ではほとんど作ることができないそうです。

また、「必須脂肪酸」以外にも、同じく魚の油に含まれる先ほど説明したDHA(ドコサヘキサエン酸)、さらに肉や植物油の一つである「リノール酸」、偏った食事によって体内で増加するアラキドン酸(母乳などにも含まれ、若々しい日々や明晰な毎日に欠かせない注目の成分)などがあります。

シーチキンやサバ缶がバカ売れ

シーチキンやサバ缶がバカ売れ

1980年代後半にDHAは、脳や網膜などの神経系に豊富に含まれている栄養素であることがTVなどで話題となり、DHAを摂取すると「頭の働きがよくなる」というようなフレーズで一気に有名な成分になりました。そして近年でも、シーチキンサバ缶などがタンパク質やDHA、EPAなどが豊富だということで爆発的に売れ、スーパーの棚から一時的に無くなるといった驚きの風景があるほどです。

また現在では、手軽に必要分のDHAとEPAを一緒に摂取できるサプリメントなども人気が出ています。DHAは今後の高齢化が進む中で、いつまでも若々しく健康的に生き抜くためのキーとなる栄養成分であることは間違いないでしょう!


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6月20日の誕生花「ベロニカ」

「ベロニカ」

Goran HorvatによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Veronica
  • 科名:オオバコ科(以前はゴマノハグサ科に分類)
  • 属名:ベロニカ属(クワガタソウ属)
  • 原産地:ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど広範囲
  • 開花時期:4月~11月(春咲き、夏咲き、秋咲き)
  • 花色:青、紫、白、ピンクなど
  • 草丈:種類によって10cm〜1m以上までさまざま

ベロニカについて

Goran HorvatによるPixabayからの画像

特徴

  • 穂状の花序:細長く伸びた花穂に、びっしりと小さな花を咲かせるのが特徴。上に向かってすっと伸びる姿が美しい。
  • 丈夫で育てやすい:日当たりの良い場所を好み、乾燥にも比較的強い。
  • 種類が豊富:園芸種だけでなく、野生種(クワガタソウなど)も多く存在し、高山植物から地被植物まで多様。
  • 蜜源植物:花はミツバチや蝶などの昆虫を引き寄せるため、自然庭園にも適している。

花言葉:「忠実」

ベロニカの花言葉には「忠実」「名誉」「女性の貞節」などがありますが、とりわけ「忠実(faithfulness)」という意味は、以下のような理由から生まれたと考えられます。

1. まっすぐ伸びる花姿

 ベロニカの花は、細長い花穂が直立し、上へ上へと真っすぐに伸びていきます。その姿が「信念を貫く姿」や「忠実さ」「一途さ」を連想させます。

2. 長期間咲き続ける性質

 比較的長く花を咲かせるため、「一度咲いたら、しばらく咲き続けてくれる」=「変わらぬ忠誠心」というイメージに重ねられました。

3. ラテン語由来の意味

 学名の「Veronica」はラテン語で「真実」を意味する vera icon(ヴェラ・アイコン)=真の肖像 に由来するという説もあります。これはキリストの顔を写し取ったとされる聖女ヴェロニカの伝説にもつながり、「真実」「忠実」のイメージと結びつきます。

補足:伝承と信仰の影響

特にヨーロッパでは、ベロニカという名は聖女ヴェロニカ(イエスが十字架を背負って歩く途中、顔を拭ったとされる女性)と重ねられることもあり、「献身的で忠実な愛」「変わらぬ思い」を象徴する花とされています。


「ベロニカの丘」

風が吹き抜ける丘の上、ひときわ青く揺れる花畑があった。
 その名は「ベロニカの丘」。町では、忠誠の誓いを交わした恋人たちが訪れる場所として知られている。

 ある夏の終わり、遥(はるか)は一人でこの丘を訪れていた。右手には、色あせた手紙が一通。
 それは五年前、彼がこの丘に残したものだった。

「僕は、君を待ち続けるよ。
たとえ時が過ぎても、君の答えが変わらない限り、ここにいる。」

 遥と湊(みなと)は高校時代の同級生だった。
 真っすぐで、嘘をつけない少年。いつも口数は少なかったが、彼の言葉は一つひとつが芯を持っていた。

 卒業の日、彼は遥に告白した。
 だが、彼女はその場で答えを出せなかった。進学も、夢も、それぞれに違う道を選ぼうとしていたからだ。

「……ありがとう。でも、少しだけ時間が欲しい」
 そう言った遥に、湊は優しく笑って言った。

「じゃあ、君のタイミングでいい。ここに置いておくよ」

 彼は、丘のベロニカの花の間に、手紙をそっと挟んだ。

beauty_of_natureによるPixabayからの画像

 それから五年。遥は都会で学び、就職し、そして何かを見失っていた。
 毎日が忙しく、心がどこか遠くなっていた。そんなとき、ふとあの丘のことを思い出したのだった。

 久しぶりに訪れた丘は、あの頃と変わらず青い花で満ちていた。
 ベロニカの花は、今もまっすぐ天を仰ぎ、風にたなびいていた。

「……変わってないね。あのときと」

 足元には、湊が残した手紙。紙はすっかり古びていたが、文字はしっかりとそこにあった。
 遥はその場にしゃがみ込み、花に触れた。冷たくも温かな感触が指先を包む。

 ベロニカ――忠実の花。
 どんなに時が流れても、まっすぐに咲き、静かに待ち続ける花。
 まるで湊のようだった。

「……私、ようやく答えがわかったよ」

 遥はポケットから、ペンと紙を取り出した。
 小さく、丁寧に書き記す。

「私も、変わらなかった。ずっと、あなたに戻りたかった。」

 手紙を花の中に忍ばせると、彼女はそっと立ち上がった。
 風がまた丘を吹き抜け、ベロニカの花々が一斉に揺れた。

 それはまるで、長く待っていた誰かが、ようやく笑って応えてくれたようだった。

太陽光発電の日

6月21日は夏至であり、太陽光発電の日でもあります

6月21日は夏至であり、太陽光発電の日

太陽光発電といえば、環境に優く半永久的な太陽光を利用したクリーンエネルギーを発生する装置です。現在では、普通の一般家庭にも設置されていて、日常生活で消費される電力の不足部分を補っています。

その太陽光発電で電力を発生するためのエネルギー源となる太陽への感謝を表し、太陽光発電をさらに普及を目指すことが目的として、住宅用・公共用の太陽光発電システムの施工を関わる株式会社横浜環境デザインがこの日を記念日として制定しています。

太陽光発電装置のしくみ

太陽光発電装置のしくみ

太陽光発電の主な設備は、まず太陽光をエネルギーに変えるパネルにあたる「太陽光モジュール」と呼ばれる装置があり、その装置が太陽光のエネルギーを吸収し、それを電気エネルギーに変換します。

その後、電気に変換されたエネルギーは接続箱でまとめられ、その電気を直流電源として「パワーコンディショナ」(受け取った直流電流を家庭用の交換電流に変換する)装置に送られます。そして最終的に、変換後の交流電流が分電盤から各出力地点に送られて、一般の家庭などで電気製品を使うことが可能となります。

太陽光発電のメリット

太陽光発電のメリット
太陽光発電のメリットは?

「太陽光発電」は、一般的に考えられるメリットとして、次の「災害(地震や台風)による停電などの緊急時に代用」、「CO2を出さない」、「曇りや雨の日でも発電が可能」、「節電意識が高まる」などがあります。

その他にも、電気代に関するメリットであり、「光熱費を削減」「余った電気は売電」「蓄電池の設置で発電した電気を無駄なく使える」「HEMS(エネルギーの見える化、電気設備を最適に制御できる管理システム)と組み合わせて電気の運用を自動化」「オール電化との相性が良好」などがあります。これでもほんの一部ですが、今後も有効だと確信できるメリットがこれだけあります。

デメリット

太陽光発電のデメリット

太陽光発電のデメリットとして考えられる一般的な懸念事項として、次のようなものが挙げられます。まず、「電気の発電量は日射量、影、積雪などの天候や気象条件で不安定」「台風や地震など、災害によるパネルなど破損」「雨漏り、蜂や鳥などの生物が巣を作る」などです。そして、もっとも懸念されるのが、「電力の売電」や「設置・メンテナンス」に関するデメリットです。

全体的に価格が下落傾向

まず、太陽光発電の電気代や収入のデメリットに関しては、売電価格が年々下落していて、10年間の固定売電期間を過ぎた場合にそれ以降の売電価格は固定価格よりも低くなる可能性があることなど、全体的に価格が下落傾向にあります。

メンテナンスに関するデメリット

次に、家庭での太陽光発電の設置・メンテナンスに関するデメリットとしては、「初期費用(設置費用)の敷居が高い」「屋根の向きで電力量が変わってくるため、北向きは向かない」「屋根に負担をかける」「パワーコンディショナーなどの電気機器の交換費用が必要」「自然災害に備えて保険に入る必要がある」「設備の撤去時に15万円ほどかかる」などです。

現在は、補助金制度の利用などにより、緩和されることもありますが、設置費は今のところハードルが高いといえます。今後も売電価格が下がる傾向にあるために、実際のところは導入は厳しくなります。

やっぱり、太陽光発電は必要!

やっぱり、太陽光発電は必要!

太陽光発電にすると、確かにコスト面でのデメリットがあります。しかし現在、世界規模でCO2削減などの環境問題の解決に取り組まれています。そして、そのことで各国々も協力するために自主的に動き出しています。また、日本国内もこれに応じる形で削減目標を立てて、「ガソリン車から電気自動車へ」と変更することなども率先して動き始めています。

こうなると、電力の使用量が増加していき発電に対する意識がさらに高まって、ダムの建設や原発の放射能漏れなど環境破壊の恐れのある発電よりも、比較的に低コストで運営が可能な太陽光発電や風力発電の研究が高まり、今よりもっと低価格で電力を得られる時代が来るでしょう。災害が起こって停電になっても生活が維持できるという面からみても、自家発電生活は絶対おすすめする案件だと思います。


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6月19日の誕生花「イキシア」

「イキシア」

基本情報

  • 学名Ixia(イキシア属)
  • 和名:槍水仙(ヤリズイセン)
  • 分布・原産地:南アフリカ・ケープ地方(フィンボス地帯)に40〜50種の野生種あり、現在は交配種が50種以上栽培されている
  • 科名:アヤメ科(Iridaceae)
  • 球根(実際はコルム):チョコキス型の小さな球根で、毎年分球し増え

イキシアについて

特徴

  • 姿・草丈:針金のような細く強い茎に、20〜数十輪の星型花を密集して咲かせ、草丈は30〜60 cm程度。スリムかつ存在感抜群。
  • 花色:赤・ピンク・黄色・オレンジ・白・青など多彩で、中央に濃い色の模様(ブロッチ)が入るものもあり。
  • 開閉性:日中に花が大きく開き、夜間や雨天時には閉じる性質。
  • 香り・誘客性:ほんのり香りがあり、ミツバチなどの虫が訪れることも多い。
  • 育てやすさ:乾燥・寒さにやや弱いが、日当たりと水はけの良い場所なら初心者でも栽培可能。鉢植えや地植え、切り花にも最適。

花言葉:「君を離さない」

イキシアの花言葉には「団結」「誇り高い」「秘めた恋」などがありますが、「君を離さない(離さない)」という言葉は、

  • 茎の先に一体となって密集咲きする姿が、離れない強い結びつきを象徴
  • 花が開くときにしっかりと寄り添い、束になって咲く様子から

といった花姿の印象が由来と考えられます。
つまり、その可憐ながら芯のある佇まいが、相手を強く思い続ける感情と重なるからこそ、「君を離さない」という深い想いを伝える花言葉につながっているのです。


「束ねた想い」

春の風がそっと頬をなでる朝、優は駅前の花屋で足を止めた。
 小さな鉢に植えられたイキシアが、凛と咲いている。細くしなやかな茎に、星のような花がいくつも寄り添っている。まるで、互いを離すまいと支え合っているかのようだった。

 「この花、好きなんですか?」

 不意に声がした。振り返ると、そこには明るいエプロン姿の店員が立っていた。年は自分と同じくらいか、少し下だろうか。茶色の髪をまとめたその人は、優しげな目でイキシアを見つめていた。

 「……ええ、なんだか惹かれてしまって」

 「イキシアって言うんです。花言葉、知ってますか?」

 「いえ……綺麗だなって思っただけで」

 「“君を離さない”って言うんですよ」

 優の胸がわずかに震えた。

 「そうなんですか……」

 「茎の先で、みんな一緒に咲いてるでしょう? すごく細いのに倒れない。それって、強く結びついてるからだと思うんです」

 彼女の言葉は、なぜか優の胸の奥にじんわりと染みた。

 会社を辞めて、もう三ヶ月になる。
 何をしたいのか、自分がどう生きたいのか、それすら分からなくなっていた。東京での生活に疲れ、実家に戻ったのは、逃げだったかもしれない。けれど、あの花屋の前を通るたびに、少しだけ足が止まるようになった。

 やがて自然と、花屋に立ち寄ることが増えた。

 名前は美咲(みさき)というらしい。いつも花に囲まれていて、話すと不思議と気持ちがやわらぐ。優は、徐々に彼女との時間が心の支えになっていることに気づいた。

 ある日、美咲が言った。

 「イキシア、今年はもうすぐ終わっちゃうんです」

 「そうなんですか」

 「でも来年も咲きますよ。ちゃんと手入れすれば、必ずまた……」

 その言葉が、まるで約束のように聞こえた。

 優はイキシアの鉢をひとつ買って帰った。ベランダに置き、朝と夕方に水をやるのが習慣になった。細い茎が倒れないように添え木をして、花たちが寄り添って咲く姿を何度も眺めた。

 あるとき、美咲にぽつりと打ち明けた。

 「東京で、何かを築きたかったんです。でも、全部うまくいかなくて……怖くなって、戻ってきました」

 美咲は黙って頷いた。

 「わたしも、何度も諦めかけました。でもね、イキシアって、風が吹いても倒れないんです。あんなに細いのに。束になって咲くから、支え合えるんですよ」

 優の目に、熱いものがこみ上げた。

 その春の終わり、優はもう一度挑戦する決意を固めた。
 今度は、独りで無理に戦うのではなく、誰かと支え合いながら進もうと。あの花のように。

 東京へ戻る前日、優は一通の手紙と、咲き終わったイキシアの球根を美咲に預けた。

 《来年また、花が咲く頃、戻ってきます。君を離さない、その言葉の意味を、今度は伝えたいから。》

 風に揺れる鉢の中、細い茎の記憶が、そっと息づいていた。

ペパーミントの日

6月20日はペパーミントの日です

6月20日はペパーミントの日

ペパーミントの一種の「ハッカ」は、6月の北海道の爽やかさがそのものであり、その日付の20日は「はっか(20日)」と読む語呂合わせから、ハッカ(ペパーミント)が特産品である北海道北見市まちづくり研究会が1987年にこの日を記念日として制定しました。

ペパーミント

ペパーミント

ペパーミントは、ミントの代表的な品種です。そして、スペアミントとウォーターミントが交配した品種であり、他の種類のミントと比較して葉が尖っていて、葉の色は濃い緑色をしています。また、花は夏から秋にかけ、ピンクや紫色していて小さく茎先に咲かせます。メントールの含有量がスペアミントよりも高く、辛みが強いというのが特徴です。

ペパーミントの使用例

ペパーミントを使った料理

ペパーミントは、料理やお茶に使われるだけでなく、ガムや歯磨き粉などの生活用品の香料に利用されます。ちなみに名前の由来は、ピリッとした香りがコショウ(pepper)を連想させるためにこの名称が付けられたといわれています。

ペッパーミントとスペアミント、香りの比較

ペパーミントとスペアミントの違い

まず、「ペパーミント」の香りの素となっているのは、「l(エル)-メントール」であり、和種のミント(ハッカ)にも多く含まれる成分です。爽快でスーとする感覚は、日本人にもなじみがあって日本で販売されるガムや歯磨き粉は、このペパーミントベースのものが主流だそうです。

次に「スペアミント」の香りですが、「l-カルボン」という成分が主体で、スーっとする感覚は控えめで、ハーブ特有の香りが料理に合うようです。そのことから、欧米では料理に使用する際は、別名「ラムミント」とも呼ばれ、そのスペアミントが定番とされるそうです。イギリスの伝統的なラム肉料理では、スペアミントの葉に砂糖、酢などを加えてつくる甘いミントソースが欠かさないそうです。

ペパーミントの効能

ペパーミントの効能

ペパーミントは、食べ過ぎや飲みすぎなどによって胃の調子が悪くなった時、消化を助ける働きがあります。「腹痛」や「胸焼け」、「胃けいれん」などの症状を緩和するといわれます。さらに、ペパーミントは鎮静効果あって、精神的な緊張を和らげると共にイライラを沈めるなど、リラックス効果があるとされます。ペパーミントは昔から、無気力や抑うつを改善できるとされ、精神安定化作用もあって神経症などにも利用されてきたそうです。

他にも効能・効果がいくつかあり、それは「偏頭痛やその時に伴うむかつきも癒す」「麻痺作用や抗菌作用があり、虫歯や歯痛などで発生する痛みを緩和する」「乗り物酔いや吐き気の予防」「げっぷが出やすくなる」「不眠を解消する」などが期待されているそうです。

暑さ対策をペパーミントで

暑さ対策をペパーミントで、ミントアロマ

6月といば、夏本番に向けて暑さが徐々に厳しくなっていく時期です。この暑さで多くの人が、自律神経の乱れによる影響で「胃もたれ」や「食欲不振」、「体のだるさ」などの不調を引き起こします。これを予防するのに最適なアロマが、ペパーミントといわれていてます。

ミント系の香りから出るヒンヤリ感が、「体感温度を4度下げてくれる」というデータがあるそうです!コロナ禍でのマスク生活も、「ペパーミント」効果を上手に活用し、熱中症コロナウイルス感染対策を行いながら、この夏を元気に乗り切りましょう!


「ペパーミントの日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

6月18日の誕生花「タチアオイ」

「タチアオイ」

Katharina N.によるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Alcea rosea
  • 英名:Hollyhock(ホリーホック)
  • 科名/属名:アオイ科/ビロードアオイ属
  • 原産地:地中海沿岸西部地域からアジア
  • 開花時期:6月〜8月(初夏〜夏)
  • 草丈:1〜3メートル(高いものでは3メートル以上にも)
  • 分類:多年草または二年草(園芸では一年草扱いされることも)

タチアオイについて

Jochen SchaftによるPixabayからの画像

特徴

  • 背が高くまっすぐに伸びる茎の先に、円錐状に多数の花を咲かせるのが特徴。
  • 花の色は非常に多様で、赤・ピンク・白・黄色・紫・黒に近い深紅などがある。
  • 一番下のつぼみから順に咲き、花がてっぺんまで咲き終わると梅雨が明けるという言い伝えがある。
  • 日本では江戸時代から栽培されている伝統的な園芸植物。

花言葉:「野望」

NoName_13によるPixabayからの画像

タチアオイの花言葉には複数ありますが、その中でも特に有名なのが「野望」です。この花言葉の由来には以下のような理由が考えられています:

◎ 背の高い成長姿勢

  • タチアオイはまっすぐ天に向かって1メートル〜3メートル近くも伸びるため、その姿が「上昇志向」「目標に向かって突き進む野心」を連想させます。

◎ 段階的に上に咲いていく花

  • 下から順に花を咲かせ、徐々に上を目指して開花していく姿は、段階を踏んで目標に到達しようとする努力や「野望」にも見えます。

◎ 古来の象徴的イメージ

  • 中世ヨーロッパでは神聖な植物とされ、聖職者の庭や修道院に植えられていたこともあり、「理想の実現を求める精神」といった解釈もあります。

「花は野望の先に咲く」

祖父の庭には、毎年、初夏になるとタチアオイが咲き誇った。背の高い茎を天に向けてまっすぐに伸ばし、下から上へと段階的に花を咲かせていくその姿は、まるで何かを目指して這い上がる人のように見えた。

 祖父は若いころ、地方の寒村から出て、苦労の末に小さな製材所を立ち上げた。学もなく、後ろ盾もなく、それでも「町で一番の工場を作るんだ」と言い続けていたらしい。

 「周りはバカにしたさ。だがな、あの花を見てみろ。誰が咲けって言った? 誰も言っちゃいない。それでも、天を目指すように咲くだろう」

 祖父の話を聞きながら、私は子どもながらにそのタチアオイに恐れにも似た敬意を抱いた。綺麗で、でも力強くて、決して甘くない花だった。

 年月が過ぎ、祖父は亡くなり、私は東京で会社勤めをするようになった。忙しい日々に追われ、祖父の言葉も花の姿も、記憶の片隅に埋もれていった。

 ある年の初夏、ふと田舎の家を訪れると、庭の一角にタチアオイが咲いていた。世話する人もいないはずなのに、まるで意志をもって咲いているかのようだった。

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 「花は下から順に咲くんだ。てっぺんまで咲いたら、梅雨が明ける」

 そう祖父は言っていた。私はその花のてっぺんを見上げ、ふと胸の奥に疼くものを感じた。

 会社では昇進の話が出ていた。でも、そのためには部下を切り捨て、上の意向に逆らわず、己を押し殺していかねばならなかった。自分が何のために働いているのか、何を目指していたのか、わからなくなっていた。

 「上に咲くには、下を踏まなきゃいけないんですかね」

 私はつぶやいた。すると、風に揺れるタチアオイの花がカサリと音を立てた。

 いいや、違う。段階を踏んで、一歩ずつ、咲いていく。足元をしっかりと広げて、陽を浴びて、水を吸って、ようやく上へと届く。

Marzena P.によるPixabayからの画像

 それが、祖父の言う「野望」だったのではないかと思った。周囲の雑音に負けず、自分の信じた理想に向かって伸びること。それは誰かを踏み台にすることでも、無理に自分を押し殺すことでもない。

 私はその年、昇進の話を断った。そして、同僚と一緒に小さな起業をした。やりたいことがあった。作りたいものがあった。それは無謀かもしれない。でも、あの花のように、ゆっくりでも、上を目指して咲いてみようと思ったのだ。

 数年後、庭にタチアオイの苗を植えた。まだ背は低く、花も咲かない。でもいい。あの花が咲くまで、私は上を見続けていたい。


【あとがき】
この短編は、タチアオイの「野望」という花言葉の背景にある

  • 上へ向かう成長姿勢
  • 段階的な開花
  • 理想を求める力

    を、主人公の人生と重ね合わせて描いた物語です。