6月28日の誕生花「トルコキキョウ」

「トルコキキョウ」

基本情報

  • 和名:トルコキキョウ
  • 別名:リシアンサス(Lisanthus)、ユーストマ(Eustoma)
  • 科名/属名:リンドウ科/ユーストマ属
  • 原産地:北アメリカ南西部から南部、メキシコ、南アメリカ北部
  • 開花時期:3月~6月(自生地では6月~7月)
  • 花の色:白、ピンク、紫、青、黄、グリーン、複色など豊富
  • 草丈:20~80cm(品種により異なる)
  • 多年草(日本では一年草扱いが一般的)

トルコキキョウについて

特徴

  • 花びらは繊細で、バラやシャクヤクに似た優美な形をしている。
  • 花持ちが非常によく、切り花として人気が高い
  • 一重咲き・八重咲き・フリンジ咲きなど咲き方に多様性がある。
  • 名前に「トルコ」とあるが、トルコとは無関係。つぼみがトルコ風のターバンに似ているからとも、エキゾチックな印象から名づけられたとも言われている。

花言葉:「清々しい美しさ」

「清々しい美しさ」という花言葉は、次のような花の特徴と印象から生まれたとされています:

  1. 気品ある見た目と透明感
     トルコキキョウは、薄く透けるような花びらが幾重にも重なり、可憐でありながらも凛とした雰囲気を持ちます。派手さよりも、洗練された美しさがあるため、「清々しい(すがすがしい)」という表現がぴったりです。
  2. 夏に咲く爽やかな花
     蒸し暑い季節に咲きながらも、見る者に涼やかさを与える色合いや姿が特徴です。特に白や淡いブルーの品種は、清涼感を感じさせ、「清々しさ」の象徴となっています。
  3. 花姿の端正さと奥ゆかしさ
     トルコキキョウは上品で派手すぎず、見る人に癒しや安心感を与える存在です。その奥ゆかしさと美しさが調和した姿から、「清々しい美しさ」という花言葉が生まれました。


「清々しい美しさ」

雨上がりの朝。梅雨の合間のわずかな晴れ間に、私はふとあの花屋を思い出した。商店街の一角にひっそり佇む、小さなガラス張りの店。夏が近づくこの季節、きっと彼女は今年もあの花を並べているだろう。

「いらっしゃいませ」

 控えめな声とともに顔を上げたのは、白いエプロンを身につけた女性だった。昔と変わらない。落ち着いた雰囲気、笑うとほんのり頬が紅くなるところも、まるで時間が止まっていたかのようだ。

「トルコキキョウ、今年も出ましたね」

 私が指をさすと、彼女はそっと頷いた。

「ええ、今がちょうど旬なんです。よかったら、一本どうぞ」

 差し出されたのは、淡い青紫のトルコキキョウ。透けるような花びらが幾重にも重なり、まるで朝の空気をそのまま閉じ込めたような涼やかさがあった。凛としていながら、どこか奥ゆかしい。思わず息を呑む美しさだった。

「……やっぱり、あなたに似てますね」

 そう言うと、彼女は少し驚いたように目を見開き、すぐに照れたように微笑んだ。

「そんなこと……でも、この花には“清々しい美しさ”っていう花言葉があるんですよ」

 彼女はそう言って、花をそっと包みながら説明を始めた。

 「トルコキキョウって、もともとは北アメリカの草原で咲いていた花なんです。だから、強さもあるけれど、こうして見た目はすごく繊細でしょ? 暑い夏にもめげずに咲くけど、見ていると涼しい気持ちになれる。不思議な花です」

 花のことを語るときの彼女の表情は、いつも柔らかい。花の姿をそのまま心に映しているようだった。

 「派手じゃないけれど、気品があって、誰かのそばに静かに咲いていられるような……そんなところが好きなんです」

 私は黙って彼女の声に耳を傾けていた。目の前にある花も、彼女自身も、まるで同じ言葉で表現できるように思えた。

 別れ際、包みを受け取った私に彼女がそっと付け加える。

 「昔、あなたが言ってくれた“飾らない美しさがいちばん強い”って言葉、ずっと覚えてます」

 ……あの夏のことだ。大学を卒業する間際、ふと口にした言葉が、こんなにも長く誰かの中に残っていたなんて。そう思うと、胸の奥が少し熱くなった。

 帰り道、トルコキキョウを抱えて歩く。ビニールの包み越しに、ひんやりとした空気が指先に伝わる。まるで、その清々しさが心にまで沁み込んでくるようだった。

 あの人のそばで、静かに咲くことができたら——

 そんな淡い願いを胸に、私はまた来年もこの花を買いに来ようと思った。

ビートルズの日

6月29日はビートルズの日です

6月29日はビートルズの日

1966年6月29日、当時イギリスで人気絶頂だったロックグループ「ザ・ビートルズ」が日本に初めて来日しました。これを記念して、ビートルズの楽曲を手がける株式会社EMIミュージック・ジャパン(現在のユニバーサルミュージック合同会社)がこの日を記念日として制定しています。

ビートルズの来日

ビートルズの来日

ビートルズが本格的に活動を開始した1962年から約4年後に来日するまで、記録に残るコンサート回数とレコーディングが、記録されています。そのコンサートの回数は1000回以上、そしてその合間に2本の映画を撮影、いずれもイギリス国内で6枚のアルバムと12枚のシングル盤を発表を行っています。彼らは大人気だったため、テレビやラジオ出演を巡り、引っ張りだこだったそうです。プロデューサーのジョージ・マーティンが当時、「とにかく彼らは忙しすぎた」と言っていたほどです。

アルバム「Rubber Soul」

アルバム「Rubber Soul」

その状況が変わるのが、1965年に収録したアルバム「Rubber Soul」の時です。ファーストアルバムの収録が約10時間で終わったのに対し、この「Rubber Soul」は約110時間もかかったといわれています。そのアルバム制作までは、ライブやテレビ出演の空き時間に収録していたのを、この「Rubber Soul」以降ではレコーディング期間中、楽曲制作に集中するようになったといいます。

「Revolver」の収録は、約280時間

Revolver

実際、来日直前に取り組んでいた「Revolver」の収録は、約280時間にも及んだそうです。その一年後にようやく日本に来日し、日本公演のあとは、「フィリピン」「アメリカ」を終えてライブ活動は停止します。その後の4年間では、5枚のアルバムをレコーディングして、たった1度のライブ演奏を披露し、ビートルズは解散へと向かいます。

ビートルズのプロフィール

ビートルズのプロフィール

ビートルズの出身地は、イングランド マージーサイド州リヴァプール。活動期間は、1957年~
1970年。メンバーは、「ポール・マッカトニー」「ジョン・レノン」「ジョージ・ハリスン」「リンゴ・スター」。旧メンバーは、「ピート・ベスト(ドラムス)」「スチュアート・サトクリフ(ベース)」。ジャンルは、「ロック」「フォーク」「サイケデリック」「ロカビリー」など。

現在も活躍中の「ポール・マッカトニー」

「ポール・マッカトニー」

「ポール・マッカトニー」は、ビートルズの主にボーカルとベースを担当していましたが、作曲家としても活躍しています。そして、ギネスで「ポピュラー音楽史上最も成功した作曲家」に認定されていて、ビートルズで最も稼いだ人ともいわれています。現在イギリスでは、レジェンド的な存在である「ポール・マッカトニー」は半世紀以上もミュージシャンとして活躍し、今もなおライブやイベントなどを積極的に行っているそうです。

「リンゴ・スター」

リンゴ・スター

ちなみに「リンゴ・スター」は、ビートルズの中で初期メンバーではない唯一の人物ですが、ドラムテクニックは高い評価をされていて、「20世紀のベスト・ドラマー100」では2位に選ばれているそうです。そして、「ポール・マッカトニー」と同様、この「リンゴ・スター」も現在でも現役で音楽活動を行うとともに、世界平和を訴えています。

若き日の憧れが自分を変える!

ビートルズを見て、若き日の憧れが自分を変える!

40、50代の年齢になり、失敗や挫折をしても、迷わず人らしくここまで生きてこれたのは、きっとまだ未熟だった若き頃にこういったビートルズのような憧れのスターに出会い、音楽などを通してたくさんファンの人と同じように共感し、感動するということを身をもって感じたからでしょう。人として正しいと思った道を選んだら、自信をもって目に進みましょう!必ず、その行動に共感し、サポートをしてくれる人がたくさん現れると思います。


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6月27日の誕生花「ローダンセ」

「ローダンセ」

基本情報

  • 学名Rhodanthe manglesii(主にこの品種が観賞用として流通)
  • 別名:ヒロハノハナカンザシ(広葉の花簪)
  • 科名/属名:キク科/ローダンセ属(あるいはヘリクリサム属とされることも)
  • 原産地:オーストラリア
  • 開花時期:(4月~7月)頃
  • 草丈:20~50cmほどの一年草

ローダンセについて

特徴

  • 紙のような花びら
     花びらはカサカサとした質感で、まるで紙細工のような見た目をしています。この乾いた手触りがドライフラワーにも向いており、長く色や形を保ちます。
  • 明るい色彩
     ピンク、白、黄色など、色鮮やかで光沢感のある花を咲かせます。中心部は黄色でコントラストが美しい。
  • 乾燥に強い性質
     乾いた環境でも育ちやすく、ガーデニング初心者にも人気。日本では切り花や鉢花、ドライフラワー用途が一般的です。
  • 花が閉じない
     ローダンセの花は開いた状態のまま咲き、しぼみにくいため、いつまでも「咲いているように見える」という特性もあります。

花言葉:「変わらぬ思い」

花言葉「変わらぬ思い(unchanging affection)」は、主に以下の特徴に由来しています:

  1. 長く色褪せない美しさ
     ローダンセはドライフラワーにしても色や形がほとんど変わらず、長期間そのままの姿を保ちます。その「変わらない美しさ」から、永続する感情を象徴するとされます。
  2. 可憐なのに強い
     見た目は繊細で可愛らしいのに、実際は乾燥や環境の変化に強いというギャップが、「一途で変わらぬ愛情」や「強い想い」をイメージさせます。
  3. 枯れても咲いているような姿
     生花がしおれても、まるで咲き続けているように見えるその姿は、「時間が経っても薄れない気持ち」や「想いの持続性」を象徴しています。

「変わらぬ花」

小さな雑貨店の片隅に、ずっと売れずに残っている一輪のローダンセのドライフラワーがあった。花瓶に挿されたそれは、まるで時間の外にあるように、色褪せることなく、いつも変わらぬ笑顔で店を見守っていた。

「この花、ずっとあるよね」

 放課後、店に立ち寄った高校生の紗良がそう言うと、レジに座っていた老店主の悠一が笑った。

「ああ、もう十年くらいになるかな。そのローダンセだけは、どんなに日が経っても色が抜けないんだ。不思議だろう?」

「うん。……でも、ちょっと寂しくない? こんなに綺麗なのに、誰にも選ばれないなんて」

 紗良の言葉に、悠一はふと目を細めた。

「それは違うよ。選ばれたんだ、もうずっと前に」

「え?」

 店主はローダンセに目を向けながら語り始めた。

「むかし、この店によく来てた女の子がいてね。病気であまり外に出られなかったんだけど、晴れた日だけ母親と一緒に、決まってここに来てくれてた。小柄で、大きな瞳の子だった」

 その子は、ローダンセが好きだったのだという。

「毎回、同じ花を眺めては『これ、いつまでも咲いてるね』って。買うことはなかったけど、花の前でずっと立ち止まってた。ある日、その子が母親と来て、『もう、ここには来られないの』って言ったんだ」

 そしてその少女は、帰り際、レジに500円玉を置いていった。

「『お小遣いで買えるの、これだけだから、花はそのままでいい。でも、私のものにしていい?』ってね」

 それ以来、そのローダンセは売り物ではなくなった。店主は毎朝埃を払って、陽の当たる場所に置いてやる。それが彼女との「約束」だった。

「変わらず咲き続けているあの子の気持ちが、この花に宿ってるんじゃないかって思ってる。花は枯れても、想いは枯れない……そんな気がするんだよ」

 紗良は、ローダンセに目をやった。カサカサとした花びらは、それでもどこかあたたかさを持って、まるで誰かの心を守っているようだった。

「じゃあ、これは……その子の“変わらぬ思い”なんだね」

「そう。花言葉の通りだよ」

 その日、紗良は手帳にローダンセの名前を書いた。「いつか自分も、誰かの心に残るような想いを持てたら」と、小さく願いながら。

 数年後。大学進学で街を離れる前、紗良はもう一度店を訪れた。ローダンセは、変わらずそこにあった。

「この花、やっぱり変わらないね」

「うん。けど、想いは少しずつ広がってる気がするよ」

 悠一の言葉に、紗良は頷いた。

 そして静かに店を出ると、彼女は振り返って微笑んだ。

「ありがとう、変わらぬ花」

JAZZりんごの日

6月28日はJAZZりんごの日です

6月28日はJAZZりんごの日

2011年6月28日、「JAZZ™りんご」が初めて日本に入荷しました。そのことをきっかけに、ニュージーランドを代表する「JAZZりんご」の美味しさをよりたくさんの人に味わってもらうことが目的で、ニュージーランド産のリンゴなどを取り扱うT&GJapan株式会社がこの日を記念日として制定しました。

JAZZりんご

JAZZりんご

JAZZりんごは、ニュージーランド生まれで「ロイヤルガラ」と「ブレイバーン」を交配させて生み出した品種で、ニュージーランド国内では最も日当たりのよい地域で栽培されています。そして、りんごの木の葉を落とさず栽培しますが、それは真夏の太陽から果実を守るためだそうです。また、サイズは日本のリンゴと比較して小ぶり方で、一般的なリンゴと同じように赤と黄色のツートンカラーの皮というのが特長です。このJAZZりんごは、残留農薬が厳しく管理されている環境で育てられていて、ワックスをかけていないので栄養分豊富な皮ごと食べられます。

JAZZりんごの味は?

JAZZりんごは、食感が「サクッ」としていて、甘みと酸味のバランスが絶妙でジューシーさが一番の特徴です。日本の蒸し暑い夏のおやつに最適で、冷やして食べることをお勧めします。またサイズが小さいので、子供でも無駄なく食べきれる健康的なおやつとして重宝されます。

品種はサイフレッシュ

JAZZりんごの品種は、サイフレッシュ(「ロイヤルガラ」と「ブレイバーン」を交配さた品種)であり、T&Gグループが所有する登録商標のJAZZの名称で販売されています。栽培は、「ニュージーランド」「米国」「チリ」「南アフリカ」「アジア」「英国」「フランス」「オーストラリア」でT&Gのライセンスに基づいて行っています。

JAZZりんごの旬は?

JAZZりんごの旬

ニュージーランドで収穫される時期は、春の3月~4月頃ごろに掛けてですが、このリンゴは貯蔵性も高く、日本に輸入され、実際に店頭に並ぶのは国内産のりんごが少なくなったころの6月頃~8月の夏場になるそうです。

サイズが小さくて時期が夏場が良い

JAZZリンゴは、サイズが小さくて時期が夏場が良い

日本で一般的に食べられるりんごは、秋から冬にかけての季節が旬です。それに対して、JAZZりんごの食べられる時期は春先から夏場にかけてです。したがって、JAZZりんごは冷やして食べることもOKですし、子供でも残さず食べられる小さめサイズなのが魅力でしょう。また、冬場のりんごは比較的の大ぶりなものが多く、半分食べて後は保存するときのリスクの点でも、まさにこの時期お勧めの果物だと思います。


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6月26日の誕生花「ペンタス」

「ペンタス」

Bishnu SarangiによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名:Pentas lanceolata
  • 和名:クササンタンカ(草山丹花)、別名:エジプシャンスター(Egyptian Star Flower/Star Cluster)
  • 科属:アカネ科・ペンタス属
  • 原産地:熱帯東アフリカ〜アラビア半島(イエメンなど)
  • 分布:一年草として一般的だが、霜の降りない温暖地(USDAゾーン10~11)では多年草

ペンタスについて

hartono subagioによるPixabayからの画像

特徴

  • 花の形・色:径1〜2cmの星型咲きの花が散房状(半球形)に密集。赤・ピンク・白・紫・ラベンダーなどバリエーション豊富で、バイカラーや八重咲きもある
  • 草丈・大きさ:草丈30〜80cm(種苗改良品種では矮性で30cmほど)。原種では最大で高さ1.5mになることもある
  • 育ちやすさ:日当たりと水はけの良い場所を好み、夏の暑さや乾燥に強く、病害虫にも比較的強い
  • 花期:5〜10月頃まで長時間咲き続け、連続開花性が高く、切り戻しや花がら摘みをするとさらに長持ち
  • 魅力:蝶やハチ、ハチドリなどの花粉媒介者を引き寄せ、ガーデニングや寄せ植えに人気

花言葉:「希望が叶う」

ペンタスの花姿が「星が集まったよう」に見えることから、願い事を星に託すイメージと重なり、「希望が叶う」「願い事」という花言葉になったとされています

学名の “pentas” はギリシャ語の「5(pente)」に由来し、花びらが5枚であることに由来。星形に見えること、規則正しい花姿から「調和」「願い」「希望」という象徴性も評価されています


「星を集める庭」

Bishnu SarangiによるPixabayからの画像

「おばあちゃん、この花の名前、なあに?」

少女が指差したのは、小さな鉢に咲いた星のような赤い花だった。

「それはね、ペンタスって言うの。五枚の花びらが集まって、まるで夜空の星みたいでしょう?」

陽の傾き始めた夕方、小さな花屋の奥で、祖母はいつものように穏やかに笑った。

夏休みの間、花屋に預けられていた美羽は、最初こそ退屈で仕方なかったけれど、次第に店の一角の小さな花壇が気に入りはじめていた。

「この花、願い事が叶うんだって」

「ほんとに?」

「ほんとよ。昔の人は、夜空の星に願いを託してたでしょ? この花はね、まるでその星が地上に降りてきたみたいだから。だから、“希望が叶う”って花言葉がついたの」

美羽は小さく頷いた。家では両親がいつも忙しそうで、まともに話すことも少なかった。自分の気持ちを話しても、いつも「あとでね」で終わってしまう。

でも、ここにいると、誰かが耳を傾けてくれるような気がした。

「願いごと、してもいい?」

「もちろん」

少女は両手をそっとペンタスの鉢に添えた。そして、目を閉じてつぶやいた。

「また、家族みんなで夕ご飯を食べられますように」

静かな風が吹いた。葉が揺れて、ペンタスの花もわずかに震えた。

それから数日、美羽は毎日その鉢を世話し、水をやり、咲いた花を数えては笑った。

夏休みの最後の日、母が迎えに来た。花屋の前で、美羽は一鉢のペンタスを抱えていた。

「おばあちゃん、この花、持って帰ってもいい?」

「いいわよ。あんたの願いが詰まってるんだもの」

家に戻ってすぐ、美羽は食卓の真ん中にその鉢を置いた。夕方、珍しく父も母も時間通りに帰ってきて、揃って食卓に座った。

「……なんか、久しぶりだね、こうやって食べるの」

母が笑って言った。

「うん。なんか、星が降ってきたみたい」

美羽の視線の先には、小さな星たちが咲くペンタスの花があった。

その夜、窓の外を見上げると、本物の星空が広がっていた。けれど、美羽はもう空に願いをかける必要はなかった。

彼女の願いは、もうそこに咲いていた。

零細・中小企業デー

6月27日は零細・中小企業デー

6月27日は零細・中小企業デー

2017年4月、零細・中小企業の重要性を認識、支援するための意識と行動を高めることが目的で、この日を国連総会で記念日として制定しています。また、これは国際デーの一つであり、英語表記では「MSME Day」と呼ばれています。

「中小企業」の明確な定義

「中小企業」の明確な定義

「中小企業」には、中小企業基本法という法律により明確な定義が存在し、この法律の内容から中小企業の規模は業種ごとに次のように定められます。

サービス業

サービス業は、「資本金の額または出資の総額が5千万円以下、あるいは従業員数100人以下」。

小売業

小売業は、「資本金の額または出資の総額が5千万円以下、あるいは従業員数50人以下」。

卸売業

卸売業は、「資本金の額または出資の総額が1億円以下、あるいは従業員数100人以下」。製造業や建設業、運輸業とその他の業種は、「資本金の額または出資の総額が3億円以下、あるいは従業員数300人以下」という定義が存在します。

零細企業

零細企業

零細企業は、法律で定義された言葉はありませんが、その零細企業という言葉には「会社の規模が小さい、従業員数が少ない企業」という意味合いがあります。そして、これを法的に該当する区分はというと、「小規模企業」にあたります。

小規模企業については、中小企業基本法で次のような判断基準が定められます。卸売業・小売業などの商業及びサービス業では、「従業員5人以下」とされ、「製造業・建設業・運輸業・その他の業種」は「従業員20人以下」と定義されます。また、2013年9月に施行された「小規模企業活性化法」では、政府が政令によって小規模企業の範囲の変更を行うことが可能となったそうです。

大企業に定義はない!?

大企業に定義はない!?

「大企業」には法律上の定義はありません。しかし、資本金や従業員数が先ほどの「中小企業」や「零細企業」のラインを超えている企業は、大企業と判別されます。また資本金や従業員数が基準以下でも、他の大企業と密接な関係を持つ企業は「みなし大企業」と判断され、中小企業向けの補助金や助成金、軽減税率適用などの対象から外されることがあります。

さらに、一部を除くゴム製品製造業は「資本金3億円以下または従業員900人以下」、旅館業は「資本金5千万円以下または従業員200人以下」、ソフトウエア業や情報処理サービス業は「資本金3億円以下または従業員300人以下」の企業が、政令により中小企業に区分されるケースがあるそうです。

コロナ禍でしっかり見直してほしい

コロナ禍をきっかけにしっかり見直してほしい

去年の2月ごろから、世界的に広がった新型コロナ感染を抑制するために、各国政府のロックダウンや緊急事態宣言、渡航制限などを幾度か掛けた影響で経済が衰退し、株価が大暴落しました。そして、2年目に入った現在ではようやくワクチンが世界各国に出回り始め、変異ウイルスを警戒しながらも少しずつではありますが落ち着きつつあります。そうなってくると、この「零細・中小企業デー」を通して、世界全体の企業から見た零細・中小企業の影響力を改めて見直し、一刻も早い経済回復を望んでいます。


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6月25日の誕生花「ヒルガオ」

「ヒルガオ」

Steve BidmeadによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Calystegia japonica
  • 英名:Japanese bindweed / False bindweed
  • 科名:ヒルガオ科(Convolvulaceae)
  • 属名:ヒルガオ属(Calystegia)
  • 原産地:日本、中国など東アジア
  • 開花時期:6月~8月
  • 花色:淡いピンク、薄紫、白など
  • 草丈:つる性で、地面を這ったり周囲に巻きつく
  • 生育地:道端、空き地、野原などの日当たりの良い場所

ヒルガオについて

beauty_of_natureによるPixabayからの画像

特徴

  1. 日中に咲く一日花
     朝に花を開き、夕方にはしぼむ一日花で、早朝から昼ごろが見ごろ。アサガオ(朝顔)とよく似ていますが、ヒルガオの方がやや小さく、野生化しているものが多いです。
  2. つるを伸ばして繁殖
     他の植物やフェンスなどに巻きついて成長する、強い繁殖力を持つ植物です。地下茎でも増えるため、一度根づくと駆除が難しいほど丈夫です。
  3. 柔らかな色合いと質感
     花びらはラッパ状で、淡いピンクが多く、どこか儚げな雰囲気を持っています。その素朴な姿が、野に咲く風情を漂わせています。

花言葉:「絆」

Jacques GAIMARDによるPixabayからの画像

ヒルガオの代表的な花言葉のひとつが「絆(きずな)」です。
この意味には、以下のような植物としての性質や姿が関係していると考えられています。

◎ つるが絡み合う様子から

ヒルガオはつるを巻きつけるように成長するため、他の植物や構造物に寄り添って咲きます。この「巻きつく」「離れない」姿が、人と人とのつながりや心の結びつきを連想させ、「絆」という花言葉につながりました。

◎ 見えないところで支え合う地下茎の存在

ヒルガオは地上のつるだけでなく、地下茎でも仲間を増やしていきます。地中でつながり合いながら、目に見えない場所でも関係を保つその生態は、まるで長い友情や家族のような深いつながりを思わせます。

◎ 控えめでも確かな存在感

派手さはありませんが、夏の野に自然に咲いている姿は、そっと寄り添い、支えるような愛情を感じさせます。これは、絆の本質──無言の支えや共感──と通じる部分があります。


「昼の絆(ひるのきずな)」

ThomasによるPixabayからの画像

夏の日差しがまぶしい昼下がり、古びた線路沿いに、淡いピンクの花が静かに揺れていた。
 ヒルガオ。誰に手入れされるわけでもなく、ただ自然に、誇らしげに咲いている。

 その線路沿いを、ひとりの女性が歩いていた。
 名前は澪(みお)。十年ぶりに、故郷の町へ帰ってきた。

 「変わらないなぁ……」

 口にした声は、どこか苦笑混じりだった。
 高校卒業と同時に飛び出した町。東京での生活に必死で、戻る理由もなかった。
 けれどこの春、父が亡くなり、遺品整理のために帰ってきたのだった。

 町は少し寂れていた。子どもの頃に通った文房具屋も、友達と通った駄菓子屋ももうない。
 だけど――このヒルガオだけは、ずっと変わらず咲いていた。
 昔と同じ場所に、同じように、線路の柵に絡みついて。

 「……さやか」

 澪は小さく名前を呼んだ。
 小学校からの親友、さやか。澪にとって、最も大切な存在だった。

 二人はよく、この線路沿いを歩いた。学校の帰り道、夢の話をしたり、恋の相談をしたり。
 心細かった思春期のすべてを、さやかと分かち合った。
 けれど、高校三年の冬、たったひとつの誤解がきっかけで、関係はあっけなく壊れた。

 「先に裏切ったのは、どっちだったんだろうね」

 声に出すことはなかったが、何度も心の中で自問した。連絡する勇気もなかった。
 時間だけが過ぎ、いつしか「もう遅い」と思い込むようになっていた。

 線路を越えた先に、小さな花壇があった。ふと見ると、ヒルガオが、誰かに添えられたように石のそばに咲いていた。
 そして、そこには小さな木製の名札――

 「佐原さやか ここに眠る」

 風が止まり、澪の足が固まった。胸の奥がぎゅっと締めつけられる。

 ――会いに来るの、遅かったね。

 そんな声が聞こえた気がした。

 けれど、澪は泣かなかった。ただ、石の前に静かに腰を下ろし、ヒルガオの花に指をそっと触れた。

 「さやか、あのとき、ちゃんと話せてたら……」

 風がまた吹いた。つるが揺れ、花が澪の膝に触れた。

 絆は、目に見えないところで繋がり続ける。たとえ言葉を交わせなくても、姿を見られなくなっても。
 まるでヒルガオが、土の下で根を広げ、季節が巡っても咲き続けるように。

 澪は立ち上がり、線路沿いの道を歩き出した。
 この花が咲いている限り、きっと、さやかとの絆もほどけはしない。そう信じられる気がした。

露天風呂の日

6月26日は露天風呂の日です

6月26日は露天風呂の日

湯原温泉は、1987年6月26日に「第1回6.26露天風呂の日」として、日本初のイベントを開催しました。この記念日は、湯原町旅館協同組合湯原観光協会(一般社団法人)が制定しています。また、この日付は「ろ⇒6 てん⇒・ ぶ⇒2 ろ⇒6」で「6・26」の語呂合わせから決定されました。

露天風呂の魅力

露天風呂の魅力

露天風呂の最大の魅力は、なんといっても「渓谷」や「海岸」などを、外の澄んだ空気を吸いながら見物できる開放感あふれる光景は格別です。また、最近は露天風呂に縁を取り除き、外の海や湖が繋がっているように見えるインフィニティ風呂もかなり人気があるようです。また最近の露天風呂は、季節の絶景ウリとしているものも数多く存在しています。

桜を見ながら、露天風呂

桜を見ながら、露天風呂

春に桜の咲く時期に絞り込み、満開の桜を見物しながら温泉などの露天風呂に入れば、卒業や転勤など落ち込んだ気持ちを癒し、新しい生活へ向けてのエネルギーを充電する。また、そのほかの時期でも「紅葉」や「星空」、「雪景色」などでそれぞれの疲れを人気のない自然を体感することによって心身を癒し、リフレッシュすることができます。

貸切露天風呂

貸切露天風呂

温泉宿によっては、宿泊客向けの貸し切り露天風呂もあります。周りは他人で、自分ひとりで入る露天風呂も魅力ありますが、家族や友人と一緒に、他人の目を気にせず楽しむことができる貸切露天風呂も魅力があります。その貸切露天風呂をいくつか紹介します。

i+Land nagasaki(長崎県)

長崎県伊王島 i+Land nagasaki

i+Land nagasakiは、長崎市内から車で30分と船で19分で行けるリゾートホテルです。そのホテルの周辺は、良質な石炭を採掘していた島が廃墟となったことで知られている世界遺産の軍艦島があり、伊王島から軍艦島までのクルーズツアーも運行しているそうです。そして、ホテルの自慢の天然温泉は、露天風呂に浸かりながら長崎の海を一望できる癒しの場所です。レストランは、料理長が新鮮な海の幸や地産地消にこだわった食事をもてなしてくれます。

営業期間営業時間:10:00~21:00(最終受付20:00)
住所〒851-1201  長崎県長崎市伊王島町1丁目3277-7 
アクセス・長崎駅から無料送迎バスで40分。
・長崎港から船で19分。
WebサイトURL:https://www.islandnagasaki.jp/

関空温泉ホテルガーデンパレス(大阪府)

関空温泉ホテルガーデンパレス 貸切ってみた

関空温泉ホテルガーデンパレスは、阪府泉佐野市にある、関西空港近くで貸切温泉が楽しめる都市型ホテルです。そのホテルは、大浴場を1時間単位で貸切れます。日帰り貸切温泉プラン(10:00~15:00)があり、客室休憩が3時間~最大8時間まで利用可能なランチ会席付きの日帰りコースが魅力です。また、日本料理「和み」の会席ランチ&会席ディナーも楽しめます。

営業期間営業時間:10:00~
住所〒598-0013  大阪府泉佐野市中町1丁目3-51 
アクセス・難波より南海本線で特急・急行で30分、泉佐野駅下車徒歩15分、無料送迎バス完備。
・大阪市内より阪神高速湾岸線で25分で、泉佐野南出口から10分。
WebサイトURL:https://www.gardenpalace-spa.co.jp/

丸駒温泉旅館(北海道)

北海道支笏湖の温泉日帰り温泉に行ってきた

丸駒温泉旅館では、支笏湖北岸で恵庭岳の麓に湧き出ている成分「泉質はナトリウム」「カルシウム-塩化物」「炭酸水素塩・硫化塩泉」の温泉が支笏湖とつながっています。そして天然露天風呂は、湖の水位に合わせていて、お湯の量が季節によって変化するそうです。

営業期間無休 チェックイン: 15:00 ⇒ チェックアウト: 10:00
所在地〒066-0287  北海道千歳市幌美内7番地 
交通アクセス・千歳駅から車で60分。
WebサイトURL:https://www.marukoma.co.jp/

コロナ禍が落ち着いたら気兼ねなく楽しみたい

コロナ禍が落ち着いたら気兼ねなく楽しみたい

他にもたくさんありますが、現在では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため自粛されていた方も多いでしょう。新型コロナワクチンを日本国民の大半を打ち終え、集団免疫を獲得して行動制限が緩和されたら、その時に露天風呂を精一杯、気兼ねなく楽しみましょう!


「露天風呂の日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

6月24日の誕生花「バーベナ」

「バーベナ」

elfeggによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Verbena
  • 科名/属名:クマツヅラ科/クマツヅラ属
  • 原産地:南北アメリカの熱帯から亜熱帯
  • 開花時期5月中旬~11月中旬
  • 花色:赤、ピンク、紫、白、青、オレンジなど
  • 草丈:10〜40cm程度(這性のものはさらに広がる)
  • 園芸分類:一年草または多年草(日本では一年草扱いが多い)

バーベナについて

Bernhard BrennerによるPixabayからの画像

特徴

  1. 花が密集して咲く
     5弁の小さな花が、球状や傘状にまとまって咲き、花期が長く、初夏から秋まで次々と開花します。

     特に這性(はいせい)品種は地面を覆うように咲き広がり、花壇の縁取りやハンギングにも最適です。
  2. 丈夫で育てやすい
     乾燥や暑さに強く、初心者でも育てやすい植物です。日当たりと風通しの良い場所を好み、こまめに切り戻すことで長く花を楽しめます。
  3. 香りがある品種も
     一部の品種には、ほんのりとした甘い香りを持つものもあります。これは古くからハーブとしての利用もされていた理由のひとつです。

花言葉:「魅力」

jinliang guoによるPixabayからの画像

バーベナの花言葉にはいくつかありますが、中でも有名なのが「魅力(charm)」です。この言葉の由来には、以下のような背景が考えられています。

◎ 小さな花々が集まる可憐な美しさ

バーベナは一輪一輪は小さくても、それが集まって咲くことで華やかで存在感のある姿を見せます。そのバランスのとれた美しさが、人を引きつける「魅力」の象徴とされました。

◎ 長く咲き続ける、変わらぬ魅力

バーベナは開花期間が非常に長く、手入れをすれば半年近く咲き続けることもあります。その「飽きさせない美しさ」や「持続する魅力」も、花言葉に結びついた要因といえます。

◎ 古代からの魔除け・愛の象徴

バーベナはヨーロッパでは古くから「聖なる薬草」とされ、魔除けや恋愛成就の護符として用いられてきました。古代ローマやケルト文化では、神聖な儀式にも登場し、人を魅了する“神秘的な力”の象徴だったのです。


■ 補足:その他の花言葉

  • 家庭の平和
  • 忠実
  • 私のために祈ってください
    なども、品種や色ごとに与えられることがあります。

「魅せられた庭」

congerdesignによるPixabayからの画像

 ――バーベナは、魅力の花だという。

 そう教えてくれたのは、祖母だった。子供のころ、よく遊んだあの小さな庭の一角に、色とりどりのバーベナが咲き乱れていた。赤、ピンク、紫、白、そして風に揺れる薄青の花。ひとつひとつはとても小さくて、それなのに、ひとかたまりになると不思議と目を引く。まるで、何気ない言葉を集めて誰かの心に届く詩のようだと、祖母は笑っていた。

 祖母が亡くなったのは、私が大学を卒業してすぐのことだった。

 仕事に追われる日々の中で、ふと思い出すのは、あの庭の風景だった。夏の夕暮れ、バーベナの小道を歩きながら祖母と話した何気ない時間。バーベナの香りが風に乗って、やさしく包んでくれた。どんな日でも、庭に出ると少しだけ心が軽くなった。

 「あの花はね、人を引きつけるんだよ。姿かたちも、香りも、咲く姿も全部。だから、魅力の花って呼ばれるのよ」

 祖母は、そんなことをよく言っていた。けれど私は、その意味をよく理解していなかった。

 祖母の家を継ぐかどうか、親族で話し合った末、誰も住む予定のないまま、空き家として残された。けれどある日、ふと心が引かれて、私は久しぶりにその家を訪れた。雑草が生い茂る庭の中で、驚くことに、あのバーベナだけが生き残っていた。手入れもされていないはずなのに、小さな花々が集まって咲き、まるで私を待っていたかのようだった。

Foto-RaBeによるPixabayからの画像

 気づけば、手にスコップを持っていた。枯れた草を引き抜き、土を耕し、祖母がそうしていたように花を植える準備を始めていた。何をしているのか自分でもよくわからなかった。でも、確かなことが一つあった。あのバーベナの前に立つと、不思議と心がほどけていくのだ。

 調べてみると、バーベナには古代から「神聖な薬草」としての歴史があるという。悪いものを遠ざけ、恋を叶える力があると信じられていた。なるほど、祖母の庭があんなに温かかったのは、そういう秘密があったからなのかもしれない。

 今、私はその庭で、週末だけ小さなガーデンカフェを開いている。古びた家を少しずつ直しながら、祖母の好きだったハーブティーを淹れ、訪れる人に花の話をしている。誰かがふと立ち止まり、バーベナの香りに顔を近づける。そんな瞬間を見るたび、祖母の言葉が胸に響く。

 「魅力っていうのは、強く主張することじゃないのよ。静かに、やさしく、でも確かに誰かの心に残るものなの」

 小さな花が咲き続けるこの庭で、人は少しずつ癒されていく。そしてそのたびに、私は確信する。バーベナが持つ魅力は、本当に魔法のようだと。

 ――だから今日も、そっと話しかける。

 「おかえりなさい。花が、あなたを待っていましたよ」

住宅デー

6月25日は住宅デーです

6月25日は住宅デー
住宅デー

1978年、全国建設労働組合総連合(全建総連)がこの日を記念日として制定しました。日付は、スペインの建築家アントニオ・ガウディ(1852~1926年)の誕生日にちなんだものです。この記念日の目的は、住宅建築に関わっている職人の仕事や技能をより多くの方に認知してもらうことです。

アントニオ・ガウディ

カサ・バトリョ

「アントニオガウディ」は、19世紀末から20世紀の初めにかけ、スペインのバルセロナで活躍した建築家です。カタルーニャ地方出身のガウディは、カタルーニャ・モダニズムという芸術復興期のバルセロナで、唯一無二の名建築をたくさん造り出しています。そして彼の建築は、「自然や動植物をモチーフとした自由で独創的な造形」と、「色鮮やかで芸術的な装飾」というのが特徴です。そんな幻想的で一風変わった世界観を持っている彼の建築は、一度見たら忘れられないほど衝撃的なデザインです。

多くの建築家に影響を与えた!

多くの建築家に影響を与えた!

彼の自然力学に沿ったシンプルで合理的な構造は、その後の多くの建築家たちに影響を与えてきたそうです。そして彼の残した作品は、時代を超えて世界中の人々に愛され、1984年にはその作品群「サグラダ・ファミリア」「カサ・ミラ」などがユネスコ世界文化遺産に登録されています。

「サグラダ・ファミリア」

「サグラダ・ファミリア」

「サグラダ・ファミリア」は、スペインのカタルーニャ・バルセロナに聳える巨大なローマ・カトリック教会です。その建物は、まさしくスペインの建築家「アントニ・ガウディ」が設計し、現在も未完成で建設中ですが、ユネスコ世界遺産の登録をしています。2010年11月には、ベネディクト16世 (ローマ教皇)が礼拝に訪れ、正式にローマ・カトリック教会として認定するミサを行いました。そして、着工から128年経った後、大聖堂(カテドラル)とは違った形の上位教会「バシリカ」となりました。

世界にはまだまだ素晴らしい建築物が!

ケルン大聖堂

世界各地には、「サグラダ・ファミリア」の他にも大半の人が見惚れてしまうような美しい建築物がたくさん存在します。その美しさにゆえに世界遺産となったドイツの「ケルン大聖堂」、ロシアの「顕栄聖堂」、ブラジルの「サン・フランシスコ・デ・アシス教会」等など。倒壊することもなく長い間、見るものを魅了してきました。現在の優れた建築技術も、これらが基礎となっているのかと思うと、ただ外観の美しさだけでなく進化の歴史を重んじる別の意味の感動を与えてくれます。


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