7月30日の誕生花「ニチニチソウ」

「ニチニチソウ」

hartono subagioによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Catharanthus roseus
  • 英名:Madagascar periwinkle(マダガスカル・ペリウィンクル)
  • 和名:ニチニチソウ(日々草)
  • 科名:キョウチクトウ科
  • 原産地:マダガスカルを中心とする熱帯~亜熱帯
  • 開花時期:初夏(5月)〜秋(10月頃)
  • 草丈:20~50cm程度
  • 花色:ピンク、白、赤、紫など

ニチニチソウについて

hartono subagioによるPixabayからの画像

特徴

  • 日々新しい花が咲く
     名前の由来でもある「日々草(ニチニチソウ)」は、次々に新しい花を咲かせることから。ひとつの花は1日でしぼみますが、代わる代わる咲き続け、花が絶えません。
  • 暑さと乾燥に強い
     夏の暑さや乾燥に強く、丈夫で育てやすい植物。日なたを好み、ガーデニング初心者にも人気です。
  • 光沢ある葉と整った樹形
     光沢のある濃い緑の葉と、整った丸みのある草姿が特徴で、花壇や鉢植えにも映えます。
  • 園芸品種が豊富
     改良が進んでおり、八重咲きや濃色、淡色などバリエーション豊富。

花言葉:「生涯の友情」

ニチニチソウの花言葉にはいくつかありますが、特に「**生涯の友情(Lifelong Friendship)」」という花言葉は、以下のような植物の性質に由来すると考えられます。

◎ 毎日咲き続ける「変わらぬ存在」

 1日でしぼむ小さな花を咲かせ続けるニチニチソウの姿は、まるでどんな日にも寄り添ってくれる友人のようです。そのひたむきさが、「永遠の、絶えない友情」を象徴します。

◎ 暑さにも負けず咲き続ける強さ

 過酷な暑さの中でも元気に咲くそのたくましさは、困難の中でも支え合える友情を思わせます。変わらずそばにいてくれる友の存在への感謝が、この言葉に込められているのです。

◎ 四季の中でも長く咲き続ける

 春から秋まで、長期間にわたって花を咲かせる姿もまた、「長く続く関係性=生涯の友情」を連想させる理由となっています。


「変わらぬ花のとなりで」

Warida NilthirachによるPixabayからの画像

高三の夏、私はニチニチソウを育てはじめた。
 発端は、ただの偶然だった。学校の園芸部が余った苗を配っていて、たまたまそれを受け取ったのが私だ。手のひらサイズのポットに、小さなつぼみがついていた。

「それ、日々草っていうんだよ。毎日、新しい花を咲かせるの」
 声をかけてきたのは、幼なじみの美咲だった。

 美咲とは小学校の頃からの付き合いで、家も近所。中学まではよく一緒に登下校していたけれど、高校に入ってからはクラスも部活も違い、話す機会は少なくなっていた。

 でもその日、彼女は笑って言った。

「水を切らさなければ、暑さにも強いんだよ。すごく、がんばり屋さんなの」

 その言葉がなぜか胸に残って、私は持ち帰った苗をベランダに置き、毎朝水をやるようになった。
 ひとつの花は一日でしぼんでしまうけれど、翌朝にはまた新しい花が開いていた。真夏の陽射しの中でも、毎日、欠かさず。

 それはまるで、どんな日にも隣にいてくれた美咲のようだった。

 八月の終わり、美咲が転校することになった。
 お父さんの転勤で、急に決まったという。私は何か言いたかったのに、言葉が見つからず、ただ「そっか」とだけ返した。

「ねえ、ニチニチソウ、咲いてる?」
 駅までの見送りの途中、美咲が言った。
「咲いてるよ。毎日、ちゃんと」
「よかった。なんだか、あれって友情みたいだよね。昨日と今日がちょっとずつ違っても、変わらず咲いてる」

 私はうなずいた。あの花は、少しずつ、でも確かに咲き続けている。昨日の花と今日の花は違うけれど、その姿はいつも隣にあった。

「ありがとう、ずっと一緒にいてくれて」
 美咲が言った。
 私はたまらなくなって、彼女の手を握った。
 泣きそうだったけれど、笑った。たぶんそれは、美咲も同じだった。

 それから数年。
 大学に進み、一人暮らしを始めた部屋のベランダでも、私はニチニチソウを育てている。季節がめぐるたびに新しい苗を買い、毎朝水をやる。

 ふと、あの夏を思い出す。
 真っ直ぐな陽射しの中で、何も変えられなかったこと。でも、確かにあったもの。変わらず咲く花。変わらず隣にいてくれた、美咲という存在。

 今でも手紙をやりとりしている。
 遠く離れても、気持ちは変わらない。
 まるでニチニチソウのように、静かに、でも確かに続いている。

 友達って、こういうものかもしれない。
 声をかけなくても、毎日会えなくても、ちゃんとそこにいる。
 一日一日を咲かせながら、いつかまた会う日まで。

 今年もまた、ベランダで小さな花が咲いた。
 私はそれに「おはよう」と声をかける。

 ――変わらぬ友情のように、今日もまた、一輪。

クールジャパンの日!?

7月31日はクールジャパンの日です

7月31日はクールジャパンの日

NHK BS1の番組「クールジャパン」第1回の放送日である2005年7月31日から、この日に決められたそう。この番組は外国人クールととらえる日本の魅力をテーマにしていて、日本の良さやかっこ良さを再認識してもらうことが目的なのだそうです。

クールジャパンとは?

クールジャパン

世界では、日本のアニメや漫画が人気があります。その状況から「もっと日本の文化を世界に発信しよう」ということでつくられたのがこのワードだそうです。2010年6月に経済産業省内にクールジャパン室を設置しました。

クールジャパン機構

さらに2013年に官民ファンド「クールジャパン機構」を立ち上げ、海外進出する企業をバックアップしているそうです。「クールジャパン機構」のサイトで紹介されているラーメン店の「博多一風堂」、カレー専門店「Coco壱番屋」など、もとは海外から入ってきた食文化でも、日本独自の工夫で世界に発信されています。

クールジャパンの課題と今後の展開

「クールジャパン」は5つの成果目標を設定、先月政策評価の報告を受けています。その結果、「放送コンテンツ」、「訪日外国人旅行者数、観光収入は目標を達成」、「農林水産物・食品は中間目標を達成」、「日本産酒類は目標達成に向け進展している」としています。

改善すべき点

経産省が新改善計画 クールジャパン機構

しかし、「コンテンツ等の海外展開」、「農林水産物・食品等のジャパンブランド確立」、「日本の文化芸術の発信」は、改善すべき点があると課題も。

クールジャパン戦略推進法

クール・ジャパン法 ~日本の魅力をビジネスへ~

そこで、クールジャパン戦略推進法の制定へ向けた動きが進んでいます。この法案では、「クールジャパン施策の総合的・一体的な推進」、「推進対象や理念・基本的施策の明確化」、「クールジャパン戦略推進会議を設置」、「関係省庁間の調整」を効果的に実施するとのこと。

今後のクールジャパンに期待‼️

現在は、世界的にも新型コロナウイルスの感染拡大の脅威で自粛ムードですが、今後は来年のオリンピック(ちなみに、2021年の東京五輪は新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、結果的には緊急事態宣言の中、無観客での開催でした)もあり、今まで以上にクールジャパンで今後の日本を盛り上げて欲しいです。


「クールジャパンの日」のツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

7月29日の誕生花「サボテン」

「サボテン」

roeunyによるPixabayからの画像

基本情報

  • 分類:サボテン科(Cactaceae)
  • 原産地:主にアメリカ大陸(中南米・北米南部など)
  • 生育環境:乾燥地帯(砂漠・岩地など)に適応
  • 形態:多肉植物。葉が変化した「トゲ」を持ち、水分を茎に蓄えることで乾燥に耐える

サボテンについて

WikiImagesによるPixabayからの画像

特徴】

  1. 驚異的な生命力
     極度の乾燥や強い日差しにも耐えられる構造を持ち、数か月間水がなくても生きられる種もあります。
  2. 多様な姿
     球形、柱形、扁平な形など、非常に多様な形状が存在し、観賞用としても人気があります。
  3. トゲによる防御
     葉が変化したトゲは、水分の蒸発を防ぐと同時に、動物から身を守る役割もあります。
  4. 美しい花
     普段は無骨な印象ですが、開花時には大きく鮮やかな花を咲かせる種類も多く、そのギャップが魅力的とされています。

花言葉:「偉大」

PetraによるPixabayからの画像

サボテンに「偉大」という花言葉が与えられている背景には、以下のような理由が考えられます。

1. 過酷な環境で生き抜く力

 サボテンは、他の植物が枯れてしまうような砂漠のような環境でも、堂々と生き抜くことができます。その「過酷な環境に打ち勝つ力」は、まさに「偉大」そのものです。

2. 長寿と忍耐

 数十年、あるいは百年を超えて生きるものもあり、時間の流れの中でじっと耐えながらも確実に成長する姿には、大いなる精神性や威厳が感じられます。

3. 見た目とのギャップ

 一見すると無骨でトゲトゲしい姿ですが、開花すると見事な大輪の花を咲かせます。この「秘めたる力強さと美しさ」が、“外見に惑わされず本質を見よ”という意味にもつながり、偉大さを象徴しています。


「トゲの向こうに咲くもの」

HelgerによるPixabayからの画像

 「どうして、あんな無愛想な植物ばかり育ててるの?」

 大学の研究室でサボテンばかり並べる僕に、彼女はそう言って首をかしげた。たしかに、窓辺の鉢にはずらりとトゲだらけのサボテン。愛想も、香りも、やわらかな花びらもない。けれど、僕にはこの植物の魅力が、どうしようもなく愛おしかった。

 「無愛想じゃないんだよ、これでも」

 そう言いながら、僕は鉢のひとつをそっと指さした。それは、丸くて小さなサボテンだったが、その先端にほんの少し赤みを帯びた蕾がついていた。

 「数年かけて、ようやく咲こうとしてる」

 彼女は驚いたように眉を上げた。「え、これ花が咲くの?」

 「うん。ものによっては十年、二十年かけてやっと一輪咲かせる。咲くときは一日だけってこともある」

 彼女は少し黙ってから、椅子に腰を下ろした。静かな陽の光が、研究室に射し込む。

 「なんか、ちょっと人間みたいだね」

 そう言った彼女の声に、僕はうなずいた。

 サボテンは、水がほとんど降らない過酷な環境でも、自分の体に水を蓄え、じっと耐え続ける。乾いた大地、強い日差し、誰にも頼れない孤独の中でも、それは静かに生き続ける。

 その姿は、まるで昔の祖父のようだった。

BrunoによるPixabayからの画像

 戦後、何もない土地を開拓し、家族を養うために休まず働いた祖父。寡黙で、笑わなくて、愛情を言葉にすることもない人だった。けれど祖父が手入れしていた庭の一角には、なぜかいつもサボテンがあった。

 「こんなもんが好きなのか」と子供のころ不思議に思ったが、祖父が亡くなったあとの庭で、あのサボテンが大輪の花を咲かせたとき、僕は初めてその意味を理解した。

 その一輪の花は、まるで「これが俺の想いだった」と言っているようだった。

 「サボテンってさ、見た目は無骨だけど、中には水をいっぱいためてる。花だって、すごくきれい。見かけじゃわかんないことって、いっぱいあるよ」

 彼女はしばらく黙って、トゲに囲まれた小さな蕾をじっと見つめていた。

 「じゃあ、この子も…」

 「うん、“偉大”なんだ」

 僕は小さく笑った。
 見かけじゃなく、その芯の強さを讃えられるものが、この世界にどれほどあるだろう。派手に目立つこともない、声高に主張もしない。ただ、そこにあるというだけで、じっと誰かを支え続ける。

 それを人は「偉大」と呼ぶのかもしれない。

 しばらくして、彼女は帰り際に、ぽつりとつぶやいた。

 「なんか、私も……ちょっとサボテン、好きになってきたかも」

 それを聞いて、僕は心の中で祖父に報告した。
 ――見てるかい、じいちゃん。お前の好きだったあの無愛想な植物が、少しずつ誰かの心に花を咲かせようとしてるよ。

梅干しの日

7月30日は梅干しの日です

7月30日は梅干しの日

7月30日は、梅干しの日で和歌山県みなべ町東農園が2004年に制定しました。 昔から「梅干しを食べると難が去る」といわれてきたことから語呂合わせで「なん(7)がさ(3)る(0)」ということでこの日になったそうです。

梅干しの栄養素

「梅干しは体に良い!」と昔からいわれていることですが、実際に梅干しにはどんな栄養が含まれているのかを調べてみました。まず、「植物ポリフェノール」は赤ワインに含まれていることはご存じだと思いますが、梅干しにも「梅リグナン」というポリフェノールが豊富に含まれています。

ミネラルが豊富

梅干しの栄養学

そして、これらの成分には強い抗酸化作用が認められていて、人体の各パーツが錆びるのを予防してくれるそうです。また、梅干しは果実であるので、「タンパク質」「ビタミンE」「カリウム」「リン」「鉄分」「カルシウム」なども豊富に含まれています。そして、ミネラルも豊富であり、「カルシウム」に関してはリンゴの4倍で、鉄分はリンゴの6倍。これらは、私たち人の健康維持に重要な成分となります。

梅干しは疲労回復効果あり

梅干しは疲労回復効果あり

人間は、エネルギー代謝が良くないと栄養素の不完全燃焼が起こり、疲れや肩こりを感じて「細胞の老化」「動脈硬化」「生活習慣病」などの原因になります。梅に含まれるクエン酸やリンゴ酸などの有機酸は、糖質の代謝を促し、活性化させ疲労の回復を助けます。更に、腰痛や肩こりなどを緩和し、老化防止にも期待できます。

夏こそ梅干しパワーを

夏こそ梅干しパワーを

毎年、夏は40℃近くの猛暑が続きますが、疲労回復効果が期待されるクエン酸がたっぷり含まれた梅干しは、熱中症防止のためにもこの時期に食べて欲しい食品です。もちろん、たくさん食べすぎては逆に塩分量が多くなるので、1日1粒を目標にしてこの夏をパワフルに乗りきりましょう!


「梅干しの日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

7月28日、8月23日の誕生花「オシロイバナ」

「オシロイバナ」

基本情報

  • 和名:オシロイバナ(白粉花)
  • 学名Mirabilis jalapa
  • 英名:Four o’clock flower / Marvel of Peru
  • 科名:オシロイバナ科
  • 原産地:ペルーなど熱帯アメリカ
  • 花期:夏(6月~10月)
  • 草丈:50~100cmほど
  • 分類:多年草(日本では一年草扱い)

オシロイバナについて

特徴

  • 夕方に咲く花
     昼間は閉じており、夕方から夜にかけて咲くのが特徴的です(名前の由来の一因にもなっています)。
  • 豊富な花色と模様
     赤、黄、白、ピンク、斑入りなど色のバリエーションが豊かで、同じ株に複数色の花が咲くこともあります。
  • 芳香性がある
     夕方になると、甘くほのかな香りを放ち、夜間に活動する蛾などを引き寄せます。
  • 種に白粉のような粉
     黒い種の中に白い粉状の胚乳が含まれており、これが和名「白粉花(おしろいばな)」の由来です。
  • 丈夫で繁殖力が強い
     日本では放っておいても種がこぼれて自然に増えるほどで、庭先や道端でもよく見かけます。

花言葉:「内気」

オシロイバナの花言葉のひとつに 「内気(Shyness)」 があります。
この言葉は、植物の性質や咲き方に深く関係しています。

● 夕暮れにだけ咲く「控えめな姿」

日中の明るい時間を避け、人目を避けるように夕方からひっそりと咲くことが、「内気」や「恥ずかしがり屋」のような性格を連想させます。まるで、人前に出ることをためらっているかのように、日没後にそっと花を開くその様子が、内気な心を象徴しているのです。

● 儚く静かな美しさ

咲いている時間も比較的短く、翌朝にはしぼんでしまうことが多いため、その儚く目立たない咲き方も、「自己主張しない性格」や「控えめな美しさ」の象徴とされました。


「夕暮れにだけ咲く」

陽が沈む少し前、古い町の裏通りにある小さな庭で、彼女はいつものように静かに水をやっていた。

 この家には、誰も足を踏み入れない庭がある。表通りからは見えないその場所に、夕方になると花を咲かせる植物がいくつか育っていた。とりわけ一角に群れて咲くオシロイバナは、夕暮れの風にそっと揺れながら、その姿をほんのひとときだけ現す。

「咲いたのね」

 少女――葉月(はづき)は、そっと膝をつき、咲き始めたばかりの花に視線を落とす。昼間にはまだ固く閉じていた蕾が、夕方の空気を感じ取って、ようやくゆるやかに開きはじめていた。

 彼女は中学三年生。人と話すのが苦手で、クラスでもあまり目立たない存在だった。教室で手を挙げることも、誰かと一緒に昼食を食べることもない。ただ静かに時間を過ごし、下校後はこの庭に来るのが日課だった。

 「夕方にしか咲かないなんて、なんだか、わたしみたいだよね」

 ふと、そんな言葉がこぼれる。明るい時間に目立つ花はたくさんある。でもオシロイバナは違う。誰もが家に帰るころ、誰にも見られない時間帯に、ようやく花を開く。そして翌朝にはもうしぼんでしまう――そんな性質を持っている。

 葉月はその花に、自分自身を重ねていた。

 ある日、同じクラスの男子――新(あらた)が、彼女に声をかけてきた。

 「この前、図書室で詩を読んでたよね。……好きなの?」

 突然のことに、葉月は言葉を失った。誰かに話しかけられるなんて思ってもみなかった。小さくうなずいたあと、彼女は少しだけ微笑んだ。

 新は、まるで夕焼けみたいな少年だった。明るくて、まっすぐで、でもどこか淡くて優しい。彼は葉月の「静けさ」に興味を持っていた。騒がしさの中にいない彼女が、まるで別の時間を生きているように見えたのだ。

 それから、二人は少しずつ言葉を交わすようになった。放課後に図書室で本を読む日もあれば、時折、庭にも足を運ぶようになった。

「この花、オシロイバナっていうんだ」

 ある夕方、葉月はそう言って、咲いたばかりの花を指さした。

「夕方だけ咲くんだ。朝になると、もう閉じちゃう。……なんだか恥ずかしがり屋みたいでしょ」

 新は笑った。「でも、ちゃんと咲いてるんだね。誰かが気づいてくれるのを待ってるみたいに」

 その言葉が、胸の奥にすっと染みこんだ。

 ――誰かが見つけてくれる。それだけで、咲く意味がある。

 その夜、葉月はノートを開き、一行の詩を書いた。

 「わたしは、夕暮れにだけ咲く けれど、あなたにだけは見てほしい」

 オシロイバナの花言葉は「内気」。でもそれは、咲かないという意味じゃない。ただ、咲く時間が、ほんの少し静かなだけ。人知れず咲く花にも、やさしい想いと強さがある。

 それを知っている人が、一人でもいるなら――きっと、それでいい。

福神漬けの日

7月29日は福神漬けの日です

7月29日は福神漬けの日

7月29日は、福神漬けの名前が由来の七福神にちなみ「福神漬の日」として日本記念日協会 に登録しています。カレーライスの名脇役としての食文化の継承、現代人に福神漬けによる不足しがちな野菜摂取の促進を願って、七福神の 7(しち) 29(ふく) の語呂合わせで、この日に制定しています。

福神漬けの名前の由来は?

福神漬けの名前の由来は?

福神漬けという名前が付けられたのは、一説によると多種の野菜を使用して、その野菜を七福神の神様に見立てて命名したということがいわれているそうです。またご飯さえあれば、おかずがいらないほど色々な野菜が入っているということで食費が浮いてお金が貯まり、さらに味がまるで福の神のような美味しさで福神漬となったという説もあるそうです。

カレーと福神漬けの関係はいつごろから?

カレーと福神漬けの関係は

福神漬は、昔から縁起の良いお漬物として庶民に親しまれて20世紀初頭、外国航路客船の食堂にてカレーライスに添えられて以来、カレーとの絶妙な相性で今日まで愛されています。そもそも、なぜカレーライスのお供が福神漬けという定番になったのかが気になります。調べてみると、最初は大正時代に日本郵船である欧州航路客船の一等船客に、カレーライスを出す時に横に添えられていたそうです。

インドカレーの添え物のチャツネ が始まり!?

福神漬がインドカレーの添え物のチャツネ(豆と野菜、香辛料で作られた日本にある漬物のようなもの)と似ていたから添えられたそうです。また、その理由は2つ説があり、1つはチャツネが切れた代わりに使用したというもの、2つ目はチャツネが日本人には不評だったからという説です。ちなみに福神漬けが赤いのは、チャツネに影響されたといわれているそうです。

チャツネ、たくあん、そして福神漬けに

チャツネ、たくあん、そして福神漬けに

その後に来た二等や三等船客には、カレーの添え物としてたくあんが添えられていたようです。そして年月が経ち、甘口な福神漬けが一般に広まったのは、軍隊で出されていた缶詰の福神漬けが砂糖で甘く味付けされていたこともあり、将兵が故郷に帰ったことによって全国に伝わったといわれているようです。

福神漬けはアレンジ料理がたくさんある!?

チャーハンに福神漬

福神漬は、カレーライスだけでなく食堂などでチャーハン、オムライスにも相性が良く定番となっています。いやいや、まだ他にもアレンジしたレシピ「納豆に福神漬け」「福神漬けの和タルタル」「福神漬けの炊き込みご飯」「福神漬けと卵とポテトのサラダ」「もりもり千切りキャベツ」など、調べればまだまだたくさんあります。

漬物は効率よく栄養を摂取できる!?

漬物は効率よく栄養を摂取できる
漬物づくし

漬物は効率よく栄養を摂取できる食品です。それは、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは、水に溶けやすく熱に弱い性質を持っています。したがって、野菜に含まれる水溶性ビタミンは、加熱すると失われますが、漬物にすれば、ビタミンを失うことなく摂取が可能です。

高カロリーで塩分が多いので注意!

カレーに福神漬け

いくら栄養を効率よく摂取できる漬物だとはいえ、胡瓜や白菜の塩漬け16kcal、大根などのぬか漬けは約30kcal に対し、福神漬けは136kcalと意外に高カロリーです。しかも漬物だけに塩分が高いので食べ過ぎには注意が必要です。メインの食べ物の横に少し添えるだけにしておけば、味変する名わき役の役目も果たし最高の食事となるでしょう。


「福神漬けの日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

第一次世界大戦開戦の日

7月28日は第一次世界大戦開戦の日です

7月28日は第一次世界大戦開戦の日

1914年7月28日、オーストリアセルビアに宣戦布告し、第一次世界大戦が始まりました。この戦争は、1914年から1918年までの間に計25カ国が参加し、ヨーロッパを主な戦場として争われた戦争です。この戦争が始まった経緯と、これに関わった日本の狙い、そして動きについて調べてみます。

19世紀は生産過剰が続く世界同時不況

19世紀では、ヨーロッパ諸国の産業で生産過剰状態が続き、世界同時不況に陥っていました。そこで各国は、この不況から脱却を目指し、市場を増やすために植民地支配に力を入れ始めます。まず植民地にするターゲットは、特にアフリカや東南アジアでした。そして、この植民地の確保すための行動は、多くの紛争などさまざまな対立を生んでいます。

三国同盟対三国協商

ドイツは、フランスを牽制する目的で、「三国同盟」と呼ばれるオーストリア、イタリア3つの国が同盟を結びます。それに対し、「 三国協商 」と呼ばれるイギリス、フランス、ロシアと協商を結びました。イギリスはこの協商により、ドイツを包囲することに成功します。しかしこのことが原因で、対立がさらに激化することになります。

第一次世界大戦の直接の原因は?

この対戦が最悪の戦争へと向かった理由は?

1914年6月28日、オーストリア帝位継承者夫妻がボスニアの州都・サライェヴォを訪問中、セルビア人に暗殺されるサラエボ事件が起こります。オーストリアは、この事件をきっかけにスラブ系民族運動(スラヴ系諸民族の統一と連帯を目指す思想と運動)を抑えるチャンスとし、その年の7月28日にドイツの支持を得ると、セルビアに宣戦を布告して第一次世界大戦が勃発しています。

参加した国は、計20カ国以上

第一次世界大戦!

その当時、オーストリア側にドイツ、セルビア側にロシアが参戦しタコ世により、三国協商からイギリスとフランスもドイツ対して宣戦しました。結果的に、「ドイツ」「オーストリア」「オスマン帝国」「ブルガリア」の4カ国からなる同盟国と、「イギリス」「フランス」「ロシア」など計20カ国以上の連合国が参加する大戦争へと発展しました。

この世界大戦での日本の動き

第一次世界大戦での日本の動き

日本は当時、イギリスと 日英同盟を結んでいて、他の1ヶ国と戦った場合に中立、2ヵ国以上と戦った場合はイギリスの味方をするという軍事同盟を結んでいたそうです。したがって、第一次世界大戦にイギリスが参戦している時点で、日本は参戦しなければいけい状態になったということです。

日本はドイツに宣戦布告

第一次世界大戦の前夜

日本は1914年8月23日、ドイツに宣戦布告し第一次世界大戦に参戦。参戦と同時に日本軍はドイツの権益である山東半島に5万の大軍を上陸させて、膠州湾の青島要塞などを攻撃しています。9月~11月におこなわれた青島戦争は、形の上では日本とイギリス連合軍、ドイツとオーストリア連合軍の、中立を宣言。中国の国土における大国間の戦争でした。

日本はどさくさ紛れに中国を狙っていた!?

第一次世界大戦で日本は何を狙っていた?

11月7日にドイツ軍が降伏しましたが、実は最初から日本は、山東半島のドイツ権益を奪い、大陸進出の足がかりをつかむために仕掛けた戦争だったといわれています。

日本軍は市民にまで多数の被害を与えた!?

「青島攻防戦」とは?

日本軍の砲撃と初めて実施された空爆によって、中国人青島市民にも多数の被害が出ています。翌1915年には日本は中国に対して二十一カ条の要求を袁世凱政府に突きつけたとのこと。

同じ過ちを繰り返さない大切

正しい歴史の解釈!?

この頃の日本は、既に世界中を巻き込んで間違った道を歩いていたということでしょう!過去を振り返り、過ちを認めて二度と同じ事を繰り返さないよう国民がしっかりと監視をしていくことが大切だと思います。

2022年、再び起きてはならない悲劇が

ロシアがウクライナを攻撃しているわけ?

そして、2022年2月25日午前2時からロシアがウクライナ侵攻を始めています。この直近の戦争で第三次世界大戦に発展していくのではないかと、今や世界中の人々が交渉と制裁によって阻止しようとしているように思えます。そして、SNSという過去にはない通信手段で、自由と平和のために一人一人が声を上げています。


「第一次世界大戦開戦の日」に関するツイート集

第一次世界大戦は、民族の対立から「サラエボ事件」をきっかけに始まり、日本は、日英同盟を理由に連合国側で参戦しています。第二次世界大戦は、恐慌から戦争へと向かっています。現在、ツイッターで世界中の人に向けて、自由に発信できる時代が来ました。

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿

7月26日の誕生花「ラークスパー」

「ラークスパー」

基本情報

  • 学名Delphinium ajacis
  • 科・属:キンポウゲ科・デルフィニウム属
  • 原産地:南ヨーロッパ、地中海
  • 開花期:初夏〜夏(5〜6月頃)
  • 花色:青・紫・ピンク・白など
  • 草丈:品種によって30cm~2m以上
  • 英名の由来:「Larkspur」は英語でヒバリ(Lark)の足の爪(Spur)を意味し、花の形がヒバリの足に似ていることから。
  • 特徴:古くから切り花や花壇用として人気があり、特に背の高い品種は庭園の背景やボーダーガーデンに重宝されます。

ラークスパーについて

特徴

  1. 花の形
    花の後ろに「距(きょ)」と呼ばれる細長い突起があり、それがヒバリの爪に似ていることが名前の由来です。
  2. 鮮やかなブルー系統の花色
    青系の花が豊富で、涼しげで澄んだ印象を与えます。ガーデニングでは夏の空や水を思わせる色彩効果があります。
  3. 繊細で風に揺れる立ち姿
    細長い茎の先に小花を穂状に多数咲かせるため、軽やかで涼しげな印象を与える植物です。
  4. 有毒植物
    全草にアルカロイドを含み、誤食すると中毒を起こすことがあるため注意が必要です。

花言葉:「軽やかさ」

ラークスパーの花言葉「軽やかさ」は、以下のような特徴から生まれたと考えられます。

  1. 風に揺れる柔らかい花穂
    細長い茎に小花が集まって咲き、そよ風にふわりと揺れる姿が、まるで軽やかに舞うように見えることから。
  2. 上に向かって伸びるシルエット
    細く伸び上がる茎の先に、軽やかに咲く花々が並ぶ様子が、天へ軽く舞い上がるイメージを連想させます。
  3. ヒバリ(Lark)の連想
    英名の「Larkspur」に含まれる「Lark(ヒバリ)」は、空高く舞い上がり軽やかにさえずる鳥。このイメージと花の立ち姿が重なり、「軽やかさ」の花言葉につながったといわれます。

「空へ舞う青」

梅雨明けの庭に、ラークスパーが咲きそろっていた。透き通るような青い花穂が、夏の光を受けて揺れている。その風景を前に、私はふと立ち止まった。
 
 祖母の家の庭は、子どものころの私にとって、秘密基地のような場所だった。いつも祖母は背の高い花の並ぶ庭の奥で、少し猫背になって土をいじりながら、「この花はヒバリの足みたいな形をしているのよ」と笑っていた。
 
 当時の私は、花の名前も意味も気にしたことがなかった。ただ、祖母の後ろ姿と風に揺れる花々の色彩が、やわらかい記憶として胸に残っている。

 祖母が亡くなって三年。誰も手入れをしなくなった庭は、すっかり野性味を帯びていた。だけど、今年も青いラークスパーが、まるで空を仰ぐように茎を伸ばしている。あの頃と同じように、風に合わせて揺れていた。
 
 私はしゃがみ込み、花の先を指でそっとなぞる。
 ──軽やかさ。
 
 いつか花屋で見た本に、ラークスパーの花言葉がそう記されていたのを思い出す。理由は、風にそよぐ花穂や、細くまっすぐに天へ伸びる姿、そしてヒバリのように空高く舞い上がる英名の由来にあるという。


 祖母はきっと、この花に自分を重ねていたのかもしれない。幼い私を見守りながら、軽やかに笑い、空に向かうようなまっすぐな心を持っていた。


 庭の奥、錆びたベンチに腰かけると、ふわりと風が吹いた。青い花々が、一斉に羽ばたく鳥のように揺れた気がした。その瞬間、祖母の声が微かに聞こえた気がした。
 「空を見なさい。泣いてばかりじゃなくて、もう少し軽やかに生きなさい」
 
 私は空を見上げた。真夏の光がまぶしくて、自然と笑みがこぼれた。
 
 ──軽やかさ。
 


 その言葉が、今は不思議と胸にしみ込む。これからの人生をどう生きていくか、明確な答えはまだ見えない。だけど、心に何かが芽吹く感覚がある。
 
 庭のラークスパーは風に揺れ続けていた。まるで「ほら、私たちみたいに軽くなればいい」と語りかけるように。
 
 私は立ち上がり、花壇の雑草を一本抜いた。あの日祖母がそうしたように、青い花々の間を少しだけ整えてみた。
 空に向かって舞う花穂を見上げると、未来が少しだけ明るく見えた。
 
 ラークスパーの花は、今年も変わらず、軽やかに空へ手を伸ばしている。

スイカの日

7月27日はスイカの日

7月27日はスイカの日

7月のこの時期にスイカをたくさん食べて欲しいということで、スイカ独特の縦縞模様を綱(つな)に例えて、27日を「な(7)つの(2)つ(7)な」(夏の綱)の語呂合わせで制定されています。

スイカは野菜!?

スイカは野菜!?

スイカは、学術的にウリ科つる性一年草であり、「野菜」として分類されます。しかし、青果市場の見方は野菜は、ごはんのおかずとして食べるもの、そして果物は、デザートとして食べるものといった感じで区別しているそうです。実際には、キュウリなどのようにサラダしたり、かぼちゃのように煮込み料理に使用されることはまずないでしょう。大半の方がデザートとして食べるので果物と呼んでも良いのではないでしょうか!

スイカの栄養価は?

スイカの栄養価は?

スイカは、疲労回復と利尿作用がある「カリウム」と、赤肉すいかの色素に抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られている「βカロテン」や「リコピン」が大量に含まれているそうです。

βカロテンとリコピン

スイカに含まれる、βカロテンとリコピン

更に、「βカロテン」は、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるとのこと。他にも「リコピン」が含まれ、活性酸素を減らす働きで老化予防に効果的といわれています。そして呼吸器系の免疫力を高めてくれるそうです。

血流改善効果があるシトルリン

血流改善効果があるシトルリン

スイカは、血流を改善するシトルリンという成分がふくまれています。しかし、このシトルリンは200g以下の未熟果の方が2~3倍多く含まれ、血圧抑制効果がある事が分かっているそうです。

スイカを食べてこの夏を乗り越えよう!

スイカを食べてこの夏を乗り越えよう!

スイカは、果肉はもちろん皮まで余すこともなく食べることかできます。先ほど伝えたように栄養豊富な果物ですので、夏バテ予防や新型コロナに負けないようにたくさん食べてこの夏を無事に乗り越えましょう!


「スイカの日」に関するツイート集

スイカにまつわる豆知識やスイカのスイーツ、ただ食べるだけじゃなく夏の楽しみ方などが満載です。スイカの話でこの夏は、涼しく盛り上がりましょう!

2025年の投稿

2024根の投稿

2023年以前の投稿

7月25日の誕生花「インパチェンス」

「インパチェンス」

hartono subagioによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Impatiens walleriana
  • 科名/属名:ツリフネソウ科/ツリフネソウ属
  • 原産地:熱帯アジア
  • 開花期:5月~11月上旬
  • 草丈:20~50cm程度
  • 別名:アフリカホウセンカ、サンパチェンス(園芸種の改良品種)
  • 花色:赤、ピンク、オレンジ、白、紫など多彩

インパチェンスについて

C_C_skによるPixabayからの画像

特徴

  1. 開花期が長い
    春から秋にかけて休むことなく花を咲かせ、華やかな景観を作ります。
  2. 日陰にも強い
    半日陰でも元気に育つため、日当たりが少ない庭やベランダでも重宝されます。
  3. 花びらの艶やかさ
    花弁は光沢を帯び、濃く鮮やかな色合いが特徴的です。
  4. 水を好む性質
    水切れに弱く、乾燥させないようこまめな水やりが必要です。
  5. こぼれ種でも増える
    種を付けると、熟した果実が弾けて種子を飛ばす“爆ぜる性質”を持っています(英名 “Impatiens”=“我慢できない” はこの性質に由来)。

花言葉:「鮮やかな人」

Goran HorvatによるPixabayからの画像

インパチェンスの花言葉の一つに**「鮮やかな人」**があります。
これは次の理由からと考えられます。

  1. 豊富でビビッドな花色
    赤やオレンジ、ピンクなど非常に鮮明で印象的な色彩が、まるで周囲の視線を惹きつける個性的な人物像を連想させます。
  2. 長期間咲き続ける生命力
    存在感を失わず、長く咲き続ける姿が「人の記憶に残る鮮烈さ」を表現しています。
  3. 明るく生き生きとした印象
    花の形や咲き方が活発で快活な雰囲気を持つことから、“鮮やかで輝くような人”を象徴する言葉となりました。

「鮮やかな人」

Bishnu SarangiによるPixabayからの画像

その人が街角の花屋に現れたのは、梅雨明けの午後だった。
 白いシャツにカーディガンを羽織り、雨上がりの陽射しに少しだけ目を細める。彼女が店先のプランターに手を伸ばしたとき、私は思わず声をかけていた。

 「それ、インパチェンスって言うんです。」

 赤やオレンジ、ピンクの花が、まるで絵の具を散りばめたように咲いている。
 彼女は花びらをそっと撫でて、小さく微笑んだ。

 「鮮やかですね。……でも、この花、日陰でも咲くんですよね?」

 「ええ、むしろ半日陰のほうが元気なくらいです。長く咲いてくれるんですよ。」

 その瞬間、なぜか彼女自身がインパチェンスのように見えた。
 雨雲の残る灰色の空の下で、まるで周囲を明るく照らすような存在感。
 きっと彼女は、誰かの記憶に鮮烈に残る「鮮やかな人」なのだろうと、根拠もなく思った。

 それから、花屋に彼女が通うようになった。
 毎週のように、インパチェンスの鉢をひとつ、またひとつと買い足していく。
 「お庭でも作っているんですか?」と尋ねると、彼女は少し首を傾げた。

 「いいえ、ベランダに並べているだけ。……でも、毎日花が咲いていると、何だか元気になれるんです。私、仕事で少し疲れていて。」

Bishnu SarangiによるPixabayからの画像

 彼女は看護師をしていると言った。
 夜勤が続き、眠れぬ日もある。
 それでもベランダに並ぶ花たちが、彼女の心をふっと軽くしてくれるのだという。

 夏の終わり、彼女の姿が急に見えなくなった。
 電話番号も名前も知らない。
 ただ、あの笑顔とインパチェンスの花色だけが、私の心に鮮やかに残っていた。

 秋風が吹き始めた頃、彼女がふらりと現れた。
 少し痩せたように見えたが、笑顔は変わらない。

 「入院していたんです。ちょっと無理をしすぎて。」

 彼女はそう言って、赤いインパチェンスを指さした。
 「やっぱり、これを見ると生き返る気がするんです。鮮やかに咲き続けるから。……私も、こうありたいな。」

 その言葉を聞いて、胸の奥が熱くなるのを感じた。
 「あなたは、もう十分鮮やかな人ですよ。」
 そう伝えると、彼女は少し驚いたように笑った。

 冬が訪れる前に、彼女は遠くの街へ引っ越した。
 けれど、今も店先のインパチェンスを見るたびに、あの午後の光景が蘇る。
 赤、オレンジ、ピンク――どれも彼女の笑顔の色だ。
 鮮やかで、生き生きとして、誰よりも輝いている。