世界野生生物の日

3月3日は世界野生生物の日です

3月3日は世界野生生物の日

世界野生生物の日は、2013年12月の国連総会で制定しました。この記念日は、国際デーの一つであり、英語の表記では「World Wildlife Day」です。またこの記念日では、ワシントン条約の「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」が1973年3月3日に採択されたことを記念したことで決められたものです。

ワシントン条約

ワシントン条約

世界野生生物の日は、地球上の全ての自然、景観に息づく、多種多様な野生生物に対し、人々の意識を高めてゆこうと決められたもので、その日を制定したワシントン条約は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、CITES」のことです。そして、今回2021年3月3日に開催される世界野生生物の日のテーマである、「森林と生計:人と地球を支える」を発表しています。

2021年のテーマ「森林と生計:人と地球を支える」

野生生物

森林や樹林地は、地表の3分の1近くを占めています。そしてそれらは、「水のろ過」や「土壌の肥沃化」、「気候調節」といった自然現象から生態系サービスと資源を人間に提供しています。また途上国では、8億人超が熱帯林とサバンナで生活をし、特に先住民などは森林に直接依存しています。またその住民らは、何世紀にもわたる森林生態系の管理者として、昔からその知識を受け継いでいます。

先住民などに生態系の管理をゆだねる

生態系を守る

ワシントン条約では、各国または各種組織、利害関係者に対して、2021年の世界野生生物の日に向け、テーマを広く知らせると共に意識を高め、森林生態系の利用と保全に関する経験と知識を保有する先住民などをあらゆるイベントに参加させることを呼びかけているそうです。長い間、そこに住んでいる地域住民に生態系を管理してもらうと共に、せめて我々は自分の住む地域を守り、共有している空気や海を汚さないようにすることも大切です。


「世界野生生物の日」に関するツイート集

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2月24日、3月2日の誕生花「アイスランドポピー」

「アイスランドポピー」

LoggaWigglerによるPixabayからの画像

アイスランドポピー(Iceland Poppy)は、ケシ科の多年草または一年草で、春から初夏にかけて咲く可憐な花です。和名では「シベリアヒナゲシ」とも呼ばれます。

アイスランドポピーについて

LoggaWigglerによるPixabayからの画像

科名:ケシ科ケシ属
原産地:北極圏、アイスランド、シベリア、北アメリカなどの寒冷地

開花時期:4月~6月
花の色:白、黄色、オレンジ、ピンク、赤など
高さ:約20~60cm
:柔らかい毛に覆われた切れ込みのある葉
花の特徴:薄く透けるような繊細な花びらが特徴的で、風に揺れる姿が美しい

育て方

  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 水はけのよい土で育てると根腐れを防げます。
  • 寒さには比較的強いですが、高温多湿は苦手なので夏越しは工夫が必要です。

アイスランドポピーは、その可愛らしい花姿と優しい印象から、ガーデニングや花壇、切り花としても人気があります。あなたも「なぐさめ」の花言葉を持つこの花を育ててみてはいかがでしょうか? 😊


花言葉:「なぐさめ」

-Rita-👩‍🍳 und 📷 mit ❤によるPixabayからの画像

アイスランドポピーの花言葉のひとつが「なぐさめ」です。
この花言葉は、アイスランドポピーの優しい色合いや、春に可憐に咲く姿が人の心を癒やし、励ましてくれることに由来するといわれています。

また、他にも以下のような花言葉があります。

  • 「陽気で優しい」
    明るい花色や風に揺れる軽やかな姿から
  • 「感謝」
    人の心を癒す存在であることから

「なぐさめの花」

HansによるPixabayからの画像

春の風が優しく吹き抜ける丘の上に、小さな花畑があった。そこには黄色やオレンジ、白のアイスランドポピーが咲き乱れ、風に揺れるたびに、まるで誰かに微笑みかけるようだった。

その花畑を大切にしているのは、ひとりの少女、奈央だった。奈央は毎日、学校が終わるとこの場所に来ては、花の世話をするのが日課だった。

Roland SteinmannによるPixabayからの画像

アイスランドポピーを育て始めたのには理由がある。去年の春、大好きだった祖母が亡くなった。祖母はいつも穏やかで、奈央が落ち込んでいると、決まってこう言った。

「つらいことがあったら、お花を見てごらん。風に揺れる花は、悲しみも一緒に連れていってくれるのよ」

その言葉を胸に刻み、奈央は祖母が好きだったアイスランドポピーを植えた。花が咲くたびに、祖母がそばにいるような気がして、少しだけ寂しさが和らぐのだった。

ある日、奈央がいつものように花畑に行くと、そこにひとりの少年が座っていた。見たことのない顔だった。

HansによるPixabayからの画像

「ここ、いつも誰も来ないのに……」

そう思いながら近づくと、少年はぼんやりと花を見つめていた。

「……こんにちは」

奈央が声をかけると、少年は少し驚いたように顔を上げた。

「……あ、ごめん。勝手に入っちゃった」

「ううん、大丈夫。でも、どうしてここに?」

Beverly BuckleyによるPixabayからの画像

少年は少し黙った後、小さな声で言った。

「……ただ、ちょっとひとりになりたくて」

奈央はそれ以上聞かなかった。でも、その言葉と、どこか寂しそうな表情に、自分と同じ匂いを感じた。

「ねえ、アイスランドポピーの花言葉、知ってる?」

K. MishinaによるPixabayからの画像

少年は首を横に振る。

「『なぐさめ』っていう意味があるんだって。つらいときに、この花を見てると、少し気持ちが楽になるんだよ」

少年は静かに花を見つめた。そして、ふっと息を吐くように微笑んだ。

「……なんか、不思議だな。確かに、少しだけ気持ちが軽くなった気がする」

奈央は優しく微笑んだ。それから、そっと手を差し出す。

「よかったら、また来てもいいよ。ここにいると、少しだけ楽になるから」

少年は少し迷ったあと、奈央の手を握った。

Roland SteinmannによるPixabayからの画像

「……ありがとう」

春風が吹き、アイスランドポピーが揺れる。まるで「よかったね」と囁くように。

それから、奈央と少年は時々この場所で会うようになった。二人の心に、少しずつ温かなものが灯るように。

花は何も言わないけれど、ただそこにあるだけで、誰かをなぐさめることができる。

そうして今日も、アイスランドポピーは優しく風に揺れていた。

3月2日の誕生花「オキザリス」

「オキザリス」

オキザリス(Oxalis)は、カタバミ科の植物で、可愛らしい花と三つ葉のような葉が特徴です。種類が豊富で、ピンク、黄色、白など色とりどりの花を咲かせます。

オキザリスについて

科名:カタバミ科 / カタバミ属(オキザリス属)
原産地:南アフリカと中・南アメリカ

植物の概要

カタバミ科カタバミ属の植物で、世界中に約800種が存在。

和名では「カタバミ」とも呼ばれる。

葉の特徴

クローバーに似た三つ葉や四つ葉の形が多い。

日光に反応して開閉する性質(就眠運動)がある。

花の特徴

  • 小さく可愛らしい花を咲かせ、ピンク、黄色、白、紫など多彩な色がある。
  • 春や秋に開花する種類が多いが、種類によっては冬咲きのものもある。

生育環境と育て方

  • 日当たりと水はけの良い場所を好む。
  • 球根や種で簡単に増え、繁殖力が強い。
  • 乾燥には比較的強いが、過湿は苦手。

その他の特徴

  • 「幸運のシンボル」として親しまれる。
  • 一部の種は食用や薬用として利用されることもある。
  • 繁殖力が強く、庭に植えると自然に広がることがある。

オキザリスは見た目が可愛らしく、育てやすい植物なので、ガーデニング初心者にもおすすめです。


花言葉:「決してあなたを捨てません」

この花言葉は、オキザリスが繁殖力が強く、環境の変化にも適応しながら長く咲き続けることに由来すると言われています。どんな状況でも寄り添う誠実さや愛情の象徴として、大切な人への贈り物にもぴったりです。


「寄り添う花」

都会の片隅にある小さなアパート。その一室で、ゆりは窓辺に置かれたオキザリスの鉢植えを優しく撫でながら、外の景色を眺めていた。オキザリスの花は、彼女が大切にしているものの一つだった。その花は、どんな環境でも力強く咲き続け、ゆりの心を支えてくれていた。

ゆりは幼い頃から両親を亡くし、孤児院で育った。彼女は常に孤独を感じていたが、ある日、庭でオキザリスの花を見つけた。その花は、他の植物が育たないような場所でも、しっかりと根を張り、小さな花を咲かせていた。ゆりはその姿に心を打たれ、自分もあの花のように強くなりたいと思った。

大人になったゆりは、都会で一人暮らしを始めた。彼女は仕事に追われる日々の中で、時折訪れる孤独感に押し潰されそうになることもあった。しかし、窓辺のオキザリスは、彼女がどんなに疲れていても、変わらずに咲き続けてくれた。その花を見るたびに、ゆりは自分も頑張ろうと思えた。

ある日、ゆりは職場で健太という男性と出会った。健太は明るく、誰にでも優しい人だった。彼はゆりのことを気にかけ、時折ランチに誘ってくれた。ゆりは最初、健太の優しさに戸惑いを感じたが、次第に彼との時間が楽しくなっていった。

しかし、ゆりは自分の過去を話すことができなかった。彼女は自分が孤児院で育ったことを隠し、健太との距離を縮めることができずにいた。そんなある日、健太がゆりのアパートを訪ねてきた。

「ゆりさん、今日はちょっと用事があって近くまで来たから、寄ってみたんだ」

ゆりは驚きながらも、健太を部屋に招き入れた。彼は窓辺のオキザリスに目を留め、微笑んだ。

「きれいな花だね。ゆりさん、この花が好きなの?」

ゆりはうなずき、オキザリスの花言葉を話し始めた。

「この花は、どんな環境でも咲き続けるの。それで、誠実さや愛情の象徴だって言われているんだよ」

健太はゆりの言葉を真剣に聞き、彼女の目を見つめた。

「ゆりさん、君もこの花みたいだね。どんな状況でも、しっかりと自分を保っている。僕はそんな君が好きだ」

ゆりは健太の言葉に胸が熱くなった。彼女は初めて、自分の過去を話す決心をした。

「実は、私は孤児院で育ったの。だから、人に頼ることが苦手で…」

健太はゆりの手を優しく握り、微笑んだ。

「僕は君の過去なんて気にしないよ。大切なのは、今の君だ。これからも、君を支えていきたい」

ゆりは涙をこらえきれず、健太の胸に顔を埋めた。彼女は初めて、誰かに心から寄り添ってもらえる喜びを感じた。

それから、ゆりと健太は一緒に過ごす時間を増やしていった。ゆりは健太との関係の中で、少しずつ自分を開放していくことができた。彼女はオキザリスの花のように、どんな状況でも寄り添い続ける健太の存在に感謝していた。

ある春の日、ゆりは健太にオキザリスの鉢植えをプレゼントした。

「健太さん、これからもずっと一緒にいてね。この花みたいに、どんなことがあっても寄り添い続けてほしい」

健太はゆりの言葉に深くうなずき、彼女を優しく抱きしめた。

「もちろん。僕はこれからも、君を支え続けるよ」

オキザリスの花は、二人の愛情を象徴するように、窓辺で力強く咲き続けていた。ゆりはその花を見ながら、これからも健太と共に歩んでいけることを心から願った。

1月10日、2月9日、3月2日、5日、12月3日の誕生花「ストック」

「ストック」

ストック(学名:Matthiola incana)は、アブラナ科の植物で、甘い香りと美しい花を持つことで知られています。冬から春にかけて咲くため、寒さにも強い花です。

ストックについて

科名:アブラナ科 / アラセイトウ属
原産地:南ヨーロッパ
開花時期:11月~4月
花の色:白、ピンク、紫、黄、赤など多彩
香り:甘く優しい香りが特徴
花の形:一重咲きと八重咲きがあり、八重咲きは特に華やか
草丈:20cm~80cm程度(品種による)

ストックの特徴

  • 一重咲きと八重咲きがあり、八重咲きのものは特に華やか。
  • 白、ピンク、紫、黄色など、豊富なカラーバリエーション。
  • 切り花としても人気で、長持ちしやすい。

ストックの育て方

1. 栽培環境

  • 日当たり:日当たりの良い場所を好みます。特に冬はしっかり日光を当てると丈夫に育ちます。
  • 土壌:水はけの良い土を用意し、弱アルカリ性の土壌が理想的です。市販の花用培養土でもOK。
  • 温度:寒さには強いですが、霜が降りる地域では防寒対策をするとより安心。

2. 水やり

  • 土の表面が乾いたらたっぷり水を与える。
  • 過湿を嫌うため、水のやりすぎに注意し、特に冬は控えめに。

3. 肥料

  • 元肥:植え付け時に緩効性肥料を混ぜる。
  • 追肥:開花期には2週間に1回、液体肥料を与えると花がよく咲く。

4. 植え付け

  • 種まき:9月~10月(発芽温度は15~20℃)
  • 苗の植え付け:10月~12月(霜の心配がある地域では11月までがベスト)
  • 株間:20~30cmあけると風通しが良くなり病害虫を防げる

5. 手入れ

  • 花がら摘み:枯れた花をこまめに摘むと、長く花を楽しめる。
  • 支柱:草丈が高い品種は倒れやすいため、支柱で支えると安心。

6. 病害虫対策

  • アブラムシがつくことがあるので、見つけ次第駆除。
  • 風通しをよくし、過湿を避けることで病気を防ぐ。

まとめ

ストックは寒さに強く、冬から春にかけて長く楽しめる花です。日当たりの良い場所で適度な水やりを行い、花がらをこまめに摘めば、元気に咲き続けてくれます。甘い香りと豊富な色のバリエーションで、庭や鉢植えを華やかに彩ってくれる素敵な花ですね!


花言葉:「逆境を克服する力」

寒さの中でも力強く咲くストックの姿が、困難に立ち向かい乗り越える強さを象徴していることから、この花言葉がつけられました。冬の寒さにも負けずに美しく咲くストックは、まさに忍耐や努力の象徴といえます。

ストックの花言葉

  • 「逆境を克服する力」
    → 寒さの中でも力強く咲く姿からつけられた花言葉です。困難を乗り越えて成長する人の姿とも重なります。
  • 「永遠の美」
    → 長く咲き続けることから、変わらない美しさを象徴しています。
  • 「思いやり」
    → 優しい香りと可憐な姿から、温かさや愛情を連想させます。

ストックの特徴

応援したい人へのプレゼントや、自分自身を励ます花としてもぴったりですね。


「冬のストック」

冬の寒さが厳しい小さな町。その町の外れにある古びた家に、ゆうきという少年が住んでいた。ゆうきは幼い頃に両親を亡くし、祖母と二人で暮らしていた。家計は苦しく、冬になると暖房も十分に使えないほどだったが、ゆうきはいつも前向きに生きていた。

ある日、ゆうきは学校の帰り道で、道端に咲いているストックの花を見つけた。その花は、寒さの中でも力強く咲き、美しい香りを放っていた。ゆうきはその花に心を打たれ、毎日通るたびに花を見つめるようになった。

「この花みたいに、僕も強くなりたいな」

ゆうきはストックの花に励まされ、勉強や家の手伝いに精を出した。彼は将来、祖母を楽にさせてあげたいと夢を抱き、そのために努力を重ねていた。しかし、冬の寒さはますます厳しくなり、ゆうきの体調も悪化し始めた。

ある朝、ゆうきは熱を出してしまい、学校を休むことになった。祖母は心配そうに彼の額に手を当てた。

「ゆうき、無理をしないで。体が一番大事だよ」

ゆうきはうなずいたが、心の中では焦りを感じていた。彼は勉強が遅れることを心配し、早く元気になりたいと願っていた。

その夜、ゆうきは窓の外を見ると、ストックの花が風に揺れているのが見えた。彼はその花を見つめながら、心の中で誓った。

「僕もこの花みたいに、逆境に負けずに頑張る。絶対に夢を諦めない」

次の日、ゆうきは熱が下がり、学校に行くことができた。彼は授業に集中し、休み時間も勉強を続けた。先生や友達はゆうきの努力を認め、彼を応援してくれた。

しかし、冬の寒さはまだ続いていた。ある日、ゆうきは家に帰ると、祖母が倒れているのを見つけた。彼は慌てて祖母を助け起こし、医者を呼んだ。医者は祖母が風邪をこじらせたと言い、安静にするようにと告げた。

ゆうきは祖母の看病をしながら、家の仕事もこなさなければならなかった。彼は疲れを感じながらも、ストックの花を見て自分を奮い立たせた。

「僕は強い。絶対に諦めない」

ゆうきは毎日、祖母のために食事を作り、家の掃除をし、勉強も続けた。彼の努力は実を結び、祖母の体調も少しずつ回復していった。

春が近づく頃、ゆうきは学校の成績が上がり、先生から表彰された。彼はその喜びを祖母に伝え、二人で笑い合った。

「ゆうき、あなたは本当に強い子だね。おばあちゃんは誇りだよ」

ゆうきは祖母の言葉に涙を浮かべ、ストックの花を見つめた。

「おばあちゃん、僕はこれからも頑張るよ。この花みたいに、逆境に負けずに夢を叶えるから」

ストックの花は、ゆうきの努力と忍耐を祝福するように、風に揺れていた。彼はその花を見ながら、これからも強く生きていくと心に誓った。

遠山の金さんの日

3月2日は「遠山の金さん」の日です

3月2日は「遠山の金さん」の日

1840年のこの日は、遠山の金さんこと遠山金四郎景元が江戸北町奉行に任命された日です。時代劇「遠山の金さん」は、遠山景元の死後に講談・歌舞伎で基本的な物語が完成して、陣出達朗の時代小説「遠山の金さん」シリーズとして普及しました。

遠山の金さん

「遠山の金さん」こと、遠山景元(とおやま かげもと)は江戸時代の旗本で、天保年間に江戸北町奉行と大目付、後に南町奉行を務めた実際に存在した人物です。時代劇「遠山の金さん」や「江戸を斬る」に登場する主人公のモデルとして知られています。この「金さん」という呼び名は、父親と同じ通称「金四郎」からつけられています。

町奉行所

町奉行所は、中町奉行所(1702~1719)を除いて長い期間、北と南の二つの奉行所が置かれていました。それは単に奉行所の所在地、北にある方を北町奉行所で南にある方を南町奉行所と呼んでましたが、管轄地域は同一であり、月番制により交代で江戸の役所、裁判所的な役割を担っていました。

遠山金四郎景元

奉行所跡

これから、遠山金四郎の生い立ちを紹介します。長崎奉行だった金四郎の父親は、息子がいなく、親族から養子を迎えていますが、その後に金四郎が生まれています。そして、養子の兄も子恵まれず、その息子として縁組をしています。またしても、その後に実の子供が生まれます。こんな複雑な環境の中、金四郎は21歳頃から32歳頃までは、何をしていたかは記録に残っていないそうです。このようなことから、時代劇や講談で自由なストーリーが作られたということです。

金さんは永遠のヒーロー

北町奉行の遠山の金さんは、身分を隠して庶民に紛れ込み実態調査しています。そして、証拠を掴むと白州に罪人と証人を呼び、裁きを行います。それがたとえどんなに身分が高くても自分が見た証拠をさらして見事に裁きます。これは、不正を無くし、差別することなく真実を公開するなど、現在でも十分通用しますよね。


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3月1日の誕生花「プリムラ・オブコニカ」

「プリムラ・オブコニカ」

基本情報

  • 学名:Primula obconica
  • 和名:和名:トキワザクラ(常盤桜)
  • サクラソウ科プリムラ属の多年草
  • 原産地:中国湖北省
  • 開花期:冬〜春(12月〜4月頃)
  • 草丈:20〜40cm程度
  • 花色:ピンク、白、紫、赤、淡黄色など
  • 鉢植えとして室内観賞に向く園芸植物

プリムラ・オブコニカについて

特徴

  • 丸みのある花弁が重なり合う、やさしく可憐な花姿
  • 葉は柔らかく、明るい緑色で花とのコントラストが美しい
  • 寒い季節でも次々と花を咲かせ、長期間楽しめる
  • 派手すぎず、清楚で親しみやすい雰囲気を持つ
  • 環境に慣れると安定して花をつけ、暮らしに寄り添う存在感がある


花言葉:「青春の美しさ」

由来

  • みずみずしく若々しい花色が、生命力あふれる青春期を連想させたため
  • 冬の終わりから春にかけて咲く姿が、成長と希望の象徴とされた
  • 素直で飾り気のない花姿が、迷いながらも輝く若い心と重ねられた
  • 次々と花を咲かせる様子が、限られた時間の中で輝く青春を思わせた
  • 儚さと明るさを同時に感じさせる佇まいが、「一瞬の美しさ」と結びついた


「光の名前を、まだ知らなかった頃」

 冬の名残が街の隅々にしがみついている三月の終わり、私は大学への合格通知を鞄の奥に入れたまま、古いアパートの一室で引っ越しの準備をしていた。嬉しくないわけではない。ただ、その感情にどう名前をつければいいのか分からなかった。期待と不安が同じ重さで胸に居座り、どちらも追い出せずにいた。

 部屋はもうすぐ空になる。壁に貼っていたポスターを剥がし、机の引き出しを空にし、制服を段ボールに詰める。十七年間過ごしたこの街を出るのだという実感は、作業を進めるほどに薄れていった。何かが終わるというより、形を変えて続いていくような、不確かな感覚だけが残る。

 そのとき、窓辺に置いた鉢植えに目が留まった。プリムラ・オブコニカ。母が「新しい生活に」と言って、数週間前にくれた花だ。丸みを帯びた花びらは、淡いピンクから白へと柔らかく溶け合い、葉の緑はまだ若い光を含んでいる。寒い季節を越え、春を迎えようとするこの時期に、ためらいもなく咲いていた。

 私はしゃがみ込み、鉢を少し回した。ひとつの茎に咲く花の隣で、まだ小さな蕾が次の順番を待っている。終わりと始まりが同時に存在しているような、その姿に、なぜだか胸が締めつけられた。

 ――青春って、こういうものなのかもしれない。

 ふと思った。眩しいだけではなく、揺れている。確信よりも迷いのほうが多く、それでも前へ進もうとする時間。美しさは、完成された姿ではなく、その途中に宿るのだと、花は何も言わずに教えているようだった。

 高校最後の一年を思い返す。部活を辞める決断、進路を巡る衝突、友人とのすれ違い。正解が分からないまま選び続けた日々は、今になっても少し心細い。けれど、あの頃の私は、確かに生きていた。考え、悩み、立ち止まりながらも、何度も顔を上げていた。

 プリムラ・オブコニカは、冬の終わりから春にかけて咲く花だという。厳しさが完全には去らない時期に、次の季節を信じて花を開く。その姿は、未来を疑いながらも希望を手放さない若さと、どこか重なって見えた。

 私は水差しを手に取り、鉢に少しだけ水を与えた。与えすぎれば弱るし、放っておけば枯れてしまう。花は、繊細で、けれど確かに強い。環境に身を委ねながら、自分のタイミングで咲くことを選んでいる。

 段ボールを閉じる手を止め、ノートを一冊取り出した。白紙のページに、進学先も将来の夢も書かない。ただ、今日感じたことを、そのまま言葉にしていく。うまくまとめようとしない。格好をつけない。今の自分に正直であることだけを、大切にした。

 青春の美しさとは、きっと完成された輝きではない。限られた時間の中で、何度も形を変えながら咲こうとする、その過程そのものなのだ。儚いからこそ、光を放つ。揺れるからこそ、まっすぐなのだ。

 夕方、部屋に差し込む光が少し赤みを帯びた。プリムラ・オブコニカの花色が、その光を受けて、朝とは違う表情を見せる。昨日とも、きっと明日とも違う一瞬。

 私は鞄に合格通知を入れ直し、鉢植えをそっと箱に収めた。新しい場所へ連れていくつもりだ。環境が変わっても、この花はまた咲くだろう。そして私も、迷いながら、未完成のまま、進んでいく。

 青春は、過ぎ去るものではない。
 あの時間の中で身につけた、光の向き方を、これからも持ち続けること。

 箱を閉じる前、もう一度だけ花を見る。
 みずみずしく、若々しく、今この瞬間を生きている姿が、静かにそこにあった。

 それが、私の知っている――青春の美しさだった。

2月9日、3月1日、7日の誕生花「ラッパズイセン」

「ラッパズイセン」

Erika VargaによるPixabayからの画像

ラッパズイセン(喇叭水仙、学名:Narcissus pseudonarcissus)は、ヒガンバナ科スイセン属の多年草で、春に鮮やかな黄色や白の花を咲かせます。名前の通り、中心部分がラッパのような形をしているのが特徴です。

ラッパズイセンについて

Stefan SchweihoferによるPixabayからの画像

科名:ヒガンバナ科/スイセン属
原産地:西ヨーロッパ
開花時期:3月~4月(春の訪れを告げる花)
花の色:黄色、白、オレンジなど
香り:ほんのり甘く爽やか

神話と由来

スイセン属の花はギリシャ神話の美少年ナルキッソス(ナルシス)にちなんで名付けられました。彼は泉に映る自分の姿に恋をし、そのままスイセンになったと伝えられています。この神話から、スイセン全般の花言葉には「自己愛」「うぬぼれ」といった意味も含まれます。

贈り物としてのラッパズイセン

「片思い」の花言葉を持つため、恋心を秘めたまま贈るのにぴったりです。ただし、相手が花言葉を知っている場合は、意味を考えて渡したほうがいいかもしれません。明るい色合いのため、春の訪れを祝う花としてプレゼントするのも素敵です。

ラッパズイセンは春を象徴する美しい花でありながら、少し切ない花言葉を持つところが魅力的ですね。


花言葉:「片思い」

Annette MeyerによるPixabayからの画像

ラッパズイセンの花言葉には「片思い」「報われぬ愛」「尊敬」などがあります。
特に「片思い」という花言葉は、ラッパズイセンのうつむくような咲き方や、自己愛の象徴とされるスイセンの一種であることに由来するといわれています。


「ラッパズイセンの咲くころに」

Manfred RichterによるPixabayからの画像

春の訪れを告げるように、公園の片隅でラッパズイセンが咲いていた。黄色い花弁が風に揺れ、まるで静かに囁き合っているようだった。

「ラッパズイセンの花言葉は『片思い』なんだって」

彼女はそう言って、小さな花をそっと撫でた。

「だから、これは私の気持ち」

隣に立つ僕は、彼女の言葉に息をのんだ。

──遡ること半年、僕と彼女は大学の図書館で知り合った。彼女は僕より一つ年下で、文学が好きだった。よく読んでいる本について語り合った。僕が気に入っていた海外文学を彼女も読み、感想を聞かせてくれるのが嬉しかった。彼女の好きな詩を僕が真似して書いてみたこともある。

ただ、それ以上の関係にはならなかった。彼女が僕に好意を抱いていることには、なんとなく気づいていた。でも、僕にはすでに恋人がいた。

彼女の気持ちをはっきりと知ってしまったら、何かが壊れる気がして、曖昧な距離を保っていた。彼女もそれを分かっているようで、決して踏み込んでこようとはしなかった。

そして、今日。

彼女はラッパズイセンを指さしながら、笑っていた。

「片思いって、ちょっと切ないね。でも、こうやって花になって残るなら、悪くないかも」

僕は何も言えなかった。

「もうすぐ卒業だね」

「うん」

「きっと、これが最後になると思う。だから、言葉にしておこうと思ったの」

「……ありがとう」

「ふふ、やっぱり優しいね。でも、大丈夫。言いたかっただけだから」

彼女はくるりと背を向け、公園の出口へ向かって歩き出した。春風に乗って、彼女の髪がふわりと揺れる。

僕は、その背中をただ見つめることしかできなかった。

地面に咲くラッパズイセンが、静かに揺れていた。

マヨサラダの日

3月1日はマヨサラダの日です

3月1日はマヨサラダの日

キユーピーグループの会社であり、サラダや総菜、麺とパスタ、デザートなどの食品を製造と販売をしているデリア食品株式会社が制定しています。この日付は、キユーピー株式会社が制定の「マヨネーズの日」で、そのマヨネーズを使用した「マヨサラダ」と関連が深いことで同じ日にしたそうです。

マヨネーズの日

マヨネーズ

マヨネーズの日は、キユーピー株式会社が1925年3月に日本初ののマヨネーズを製造と販売を手掛けたことで、3月の日本初→(1)ということで1日としたそうです。

マヨサラダ

レタスとツナのマヨサラダ

冷蔵庫にある野菜があれば簡単に作れる「マヨサラダ」。野菜にマヨネーズと他の調味料を加えて和えるだけで、絶品サラダに大変身します。また、他にもツナやコーンなどを組み合わせても野菜に無い栄養が加わって、バランスが良くなりお勧めです。

マヨネーズは何にでも合う万能ソース

マヨネーズが合う食材

こんなことはありませんか?「今日味付け、何か物足りないなぁ」と思い、マヨネーズをかけたら味が変わって美味しくなった。こんな感じで、マヨネーズは何にでも合うだけでなく、コクが加わり美味しくなってしまうことがあります。そのため、絶品レシピではよくマヨネーズを調味料として、使用されます。アレンジ例として、「魚肉ソーセージ炒め、マヨネーズ和え」「じゃがバターマヨネーズ」「砂肝のマヨポン」などがあります。まだまだ、マヨ料理の可能性は無限大です。


「マヨサラダの日」に関するツイート集

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2月28日の誕生花「ムギワラギク」

「ムギワラギク」

基本情報

  • 和名:ムギワラギク(麦藁菊)
  • 別名:ヘリクリサム、スターチス・エバーラスティング
  • 学名:Xerochrysum bracteatum
  • 科名:キク科
  • 原産地:オーストラリア
  • 開花時期:5月〜9月
  • 花色:白、黄、ピンク、赤、オレンジ、紫など
  • 用途:花壇、切り花、ドライフラワー

ムギワラギクについて

特徴

  • 花びらに見える部分は**苞(ほう)**で、紙のように硬く乾いた質感をもつ
  • 水分が抜けても形や色がほとんど変わらない
  • 枯れても美しさを保つため、ドライフラワーに非常に向いている
  • 夏の強い日差しや乾燥にも強く、丈夫に育つ
  • 光を受けると、花がきらりと輝くように見える
  • 触れるとカサカサと音がする独特の存在感


花言葉:「永遠の思い出」

花言葉「永遠の思い出」の由来

  • 枯れても色褪せず、形を保ち続ける姿が「消えない記憶」を連想させたため
  • 時間が経っても変わらない美しさが、心に残り続ける思い出と重ねられた
  • ドライフラワーとして長く飾れる性質が、過去を大切に抱き続ける感情を象徴した
  • 生花の時も、枯れた後も印象が変わらない点が「永続性」を感じさせた
  • 思い出が風化せず、静かに心の中で生き続ける様子と結びついた


「色あせない午後」

 引き出しの奥に、小さな箱がある。
白い紙で丁寧に包まれたその中身を、私はもう何年も開いていなかった。

引っ越しの準備をしていた、ある午後のことだ。
段ボールに本や衣類を詰め終え、最後に残ったその引き出しを前にして、私はようやく手を止めた。理由はない。ただ、今なら開いてもいい気がした。

包みを解くと、そこにはムギワラギクが一輪、横たわっていた。

花びらは相変わらず硬く、紙のように乾いている。
赤みがかった橙色は、驚くほど変わっていなかった。
触れると、かすかな音を立てる。生きていた頃の柔らかさはないのに、形も色も、記憶の中とほとんど同じだった。

——まだ、ここにいる。

そんな言葉が、自然と胸に浮かぶ。

この花をもらったのは、大学を卒業する春だった。
ゼミの帰り、河川敷を歩きながら、彼は何気ない調子で差し出した。

「枯れない花なんだってさ」

それだけ言って、照れたように視線を逸らした横顔を、私は今でもはっきり覚えている。
特別な約束も、派手な言葉もなかった。ただ、同じ時間を過ごし、同じ景色を見ていただけの関係だった。

それでも、確かに、あの時間は私の中に残っている。

彼とは、卒業後ほどなくして別れた。
遠距離になり、仕事に追われ、連絡は少しずつ減っていった。理由を探せばいくらでも見つかる。でも、決定的な何かがあったわけではない。終わりはいつも、静かにやってくる。

それ以来、私はこの花を箱にしまったままにしていた。
忘れたかったわけではない。
ただ、向き合う余裕がなかっただけだ。

ムギワラギクは、枯れても色褪せない。
形を保ったまま、時間の流れから取り残されたように存在し続ける。

思い出も、きっと同じだ。

消えたように見えても、なくなったわけではない。
忙しさや新しい出来事の下で、静かに眠っているだけなのだ。

私は花をそっと掌に乗せた。
生花だった頃の香りは、もうない。それでも、不思議と、あの春の風の匂いが蘇る。川のきらめき、夕方の空の色、笑いながら歩いた帰り道。

時間が経っても変わらない美しさ。
それは、過去を美化することではない。
良いことも、未熟だったことも、そのままの形で残っているということだ。

ドライフラワーとして飾られるこの花は、過去を閉じ込めるためのものではないのだろう。
むしろ、抱き続けるためのものなのだ。

忘れなくていい。
なかったことにしなくていい。

生花のときも、枯れたあとも、印象が変わらない。
それは、時間が思い出を壊さないことを、静かに教えてくれている。

窓の外では、夕暮れが街を包み始めていた。
オレンジ色の光が、ムギワラギクの縁をかすかに照らす。その瞬間、花はほんの少し、昔よりも柔らかく見えた。

永遠とは、終わらないことではないのかもしれない。
形を変えても、心の中で生き続けること。
必要なときに、そっと思い出せること。

私は花を、新しい箱に移した。
今度は、引き出しの奥ではなく、棚の上に置くことにした。

特別に語る必要はない。
誰かに見せる必要もない。

ただ、そこに在ること。

それだけで、十分なのだと、今は思える。

ムギワラギクは、今日も変わらない姿でそこにある。
枯れても、色褪せず、形を保ったまま。

——永遠の思い出とは、
過去に縛られることではなく、
過去を静かに抱いて、今を歩くことなのだ。

私は部屋の明かりを点け、段ボールのふたを閉じた。
新しい場所へ向かう準備は、もうすぐ整う。

それでも、あの春は消えない。
消えないからこそ、前に進める。

色あせない一輪の花が、そう教えてくれていた。

1月5日、11日、2月28日の誕生花「ミスミソウ」

「ミスミソウ」

基本情報

  • 和名:ミスミソウ(三角草)/ユキワリソウ(雪割草)
  • 学名:Hepatica nobilis
  • 科名:キンポウゲ科
  • 分類:多年草
  • 開花時期:2月~5月(早春)
  • 原産地:日本(本州~九州)
  • 自生環境:落葉樹林の林床、山地の湿り気のある場所

ミスミソウについて

特徴

  • 雪が残る時期に地面すれすれで花を咲かせる早春の山野草
  • 葉が三つに裂けた形(三角形)をしていることが名前の由来
  • 花色は白・紫・青・ピンクなど変化が豊富
  • 花は晴れた日に開き、寒さや曇天では閉じる性質がある
  • 成長は非常にゆっくりで、開花までに数年かかることもある

花言葉:「忍耐」

由来

  • 厳しい寒さと雪に覆われた環境の中で、じっと春を待ち続ける姿から
  • 地上に出る時期が早い一方、成長は緩やかで長い時間を要する性質に由来
  • 林床の弱い光の中でも耐え、毎年確実に花を咲かせる生命力が重ね合わされた
  • 派手さはないが、静かに季節の訪れを告げる存在感が「耐え抜く強さ」を象徴した

「雪の下で待つ声」

その冬は、いつまでも終わらないように思えた。山あいの町に暮らす澪は、朝起きるたび、窓の外に広がる白い世界を見て同じ感情を抱く。寒さそのものよりも、「まだ続く」という感覚が、心を少しずつ削っていった。

 町役場で働く澪は、目立つ仕事を任されることはなかった。誰かの補佐、書類の整理、滞りなく進むように裏側を整える役目。必要だとは言われるが、評価される場面は少ない。同期が次々と異動や昇進の話を手にする中で、澪は足踏みをしているような気持ちを拭えずにいた。

 「焦らなくていい」

 祖母はそう言って、いつも同じ山道を散歩に誘った。雪が残る林の中は静かで、音といえば踏みしめる雪のきしむ音だけだった。

 「春になれば、ここに花が咲くのよ」

 祖母が指さしたのは、今は何もない地面だった。枯葉と雪に覆われ、命の気配は見えない。

 「何もないように見えてもね、下ではちゃんと待ってる」

 澪は曖昧に頷いた。待つことは、得意ではなかった。待つ時間は、不安が膨らむ時間でもあるからだ。

 それからしばらくして、雪解けが少し進んだある日、澪は一人でその道を歩いた。足元に、小さな色があることに気づく。しゃがみ込むと、薄紫の花が、枯葉の隙間から顔を出していた。

 ミスミソウだった。小さく、控えめで、派手さはない。それでも、凍えるような冬を越え、ここに咲いている。

 澪はしばらく動けなかった。誰に見られるわけでもなく、称えられるわけでもない場所で、ただ季節が来るのを信じて咲いた花。その姿は、どこか自分に重なって見えた。

 花はすぐに大きくはならない。成長は緩やかで、時間がかかる。それでも毎年、確実にこの場所で花を咲かせる。林床の弱い光の中で、耐えながら。

 澪は息を吸い込み、ゆっくり吐いた。焦りが消えたわけではない。ただ、少しだけ見方が変わった気がした。すぐに結果が出なくても、今は見えなくても、積み重ねた時間は確かに自分の中にある。

 数日後、職場でまた雑務を任されたとき、澪は黙って引き受けた。誰かが前に進むために必要な場所を整えること。それもまた、意味のある役目だと、今は思える。

 窓の外では、まだ風が冷たい。それでも、季節は確実に進んでいる。雪の下で、静かに春を待つものがあるように、自分の中にも、芽吹く準備をしている何かがあるはずだ。

 帰り道、澪は足元を見ながら歩いた。もしまたあの花に出会えたら、今度は迷わず立ち止まろうと思った。

 忍耐とは、耐え続けることではない。信じて待つことなのだと、ミスミソウは何も言わず、教えてくれていた。