4月26日の誕生花「アジュガ」

「アジュガ」

🌿 アジュガの基本情報

  • 学名:Ajuga(代表種)
  • 英名:Bugle、Bugleweed、Carpet Bugle
  • 科名:シソ科
  • 原産地:ヨーロッパ~中近東ペルシア
  • 開花時期:春(4月〜5月)
  • 草丈:15~20cmほど
  • 花色:青紫、ピンク、白など
  • 栽培環境:半日陰〜日陰、湿り気のある土壌を好む

アジュガについて

🌸 特徴

  • グラウンドカバーに最適:地面を這うように広がる「ほふく性」があり、雑草防止や庭の彩りにぴったり。
  • 手入れが楽:病害虫に強く、比較的手がかからない。
  • 花が美しい:初夏に小さな花を密に咲かせ、青紫の花穂が美しい。
  • カラーリーフも魅力:斑入りや銅葉など、葉の色も多彩で観賞価値が高い。

花言葉:「心が休まる家庭」

アジュガの花言葉のひとつが「心が休まる家庭」です。その由来には以下のような意味が込められています:

  • 群生して穏やかに広がる姿:アジュガは地面を覆うように静かに広がり、まるで安定した家庭のように落ち着いた雰囲気を醸し出します。
  • 半日陰を好む控えめな性質:日陰のような場所でも健気に育つその姿が、家庭の中で静かに支える存在を連想させます。
  • 手入れが簡単で優しい植物:癒しや安心感を与えてくれる特性が、「心が休まる」イメージと重なります。

このようなアジュガの見た目や育てやすさ、穏やかに広がる性質が、「心が休まる家庭」という花言葉に結びついていると考えられます。


「アジュガの庭」

春がやってきた。
南向きの玄関先にある小さな花壇には、今年もアジュガが静かに芽を出していた。濃い紫の葉の間から顔をのぞかせる青紫の花穂が、朝の光を浴びてゆらゆらと揺れている。

「今年もちゃんと咲いたねぇ…」
真理子はしゃがみこみ、小さなアジュガの花に話しかけた。庭を手入れするのは、夫・幸一が亡くなってからの習慣だった。

幸一がいた頃、二人で手入れをしていたこの庭には、派手な花は少ない。アジュガ、クリスマスローズ、ギボウシ…。どれも日陰を好む植物ばかり。けれど、どれも静かに、美しく、そこにあるだけで心が和らいだ。

「日陰の植物って、なんだかお前みたいだな」

幸一がそう言ったのを、今でも思い出す。控えめで、派手さはないけれど、そこにいると落ち着く。支えてくれる存在。

「…そんなこと言って、自分の方がずっと優しかったくせに」

真理子は思わず微笑み、手にした小さなジョウロから水をゆっくりと注いだ。アジュガの葉の上で、水の粒が陽にきらめく。

彼が病に倒れてから、家の中は一変した。静かだった日常が、一気に病院通いや看護で埋め尽くされ、気が付けば心も体も張り詰めていた。
けれど、庭に出て土に触れると、不思議と心がふっとほどける瞬間があった。特に、アジュガが咲き始めた季節には。

「…今年もちゃんと咲いてくれてありがとう」
つぶやきながら、真理子はそっと花に手を添えた。

その時、玄関のドアが開く音がした。
「ばぁばー!ただいまー!」
「こんにちはー、真理子さん!」
娘夫婦と一緒に暮らすことになった孫のあかりと、娘の美沙が帰ってきた。

「今日ね、幼稚園でね、アジュガっていうお花のお絵かきしたの!」
「え、アジュガ?ほんとに?」
真理子が驚いて振り返ると、あかりは小さな画用紙を自慢げに差し出した。そこには、まだ不器用な線で描かれた紫色の花が、にこにこと笑っていた。

「先生がね、『アジュガは“心が休まる家庭”っていう花言葉があるんだよ』って言ってた!」
「…そう。いい言葉だね」
胸の奥が少しだけ温かくなった。誰かに教えられた言葉よりも、何よりその花を毎日見て、感じていたことが、確かにここにあるのだと真理子は思った。

昔のように夫と二人ではないけれど、今もこの庭は生きている。静かで、穏やかで、誰かの帰る場所になっている。

ふと見れば、アジュガの花の周りには、小さな新芽がいくつも伸び始めていた。
この家族のように、ゆっくりと、でも確かに広がっている。

真理子は立ち上がり、笑顔で言った。
「よし、じゃああかりと一緒に、新しい苗を植えましょうか」
「うんっ!」

その声に応えるように、アジュガの花が、風に揺れて優しくささやいた気がした。

駅伝誕生の日

4月27日は駅伝誕生の日です

4月27日は駅伝誕生の日

1917年4月27日、京都の三条大橋から東京の上野不忍池までの23区間、その距離約508kmを走る東海道五十三次駅伝競走が行われました。最初の駅伝は、江戸を東京と改名、そして都と定められた東京奠都の50周年を記念して讀賣新聞社会部長であった土岐善麿(1885~1980年)の発案で主催したものだそうです。

駅伝の誕生

ゴール地点は東京の上野不忍池にある博覧会場

駅伝が始まったとされる「東海道駅伝徒歩競争」は、1917年4月27日から3日間にわたり行われてきて、東京上野で奠都50周年記念大博覧会と呼応したものが開かれました。そのスタート地点は京都の三条大橋、そしてゴール地点は東京の上野不忍池にある博覧会場です。

コースの距離は516㎞

コースの総距離数23区間で516㎞

コースの総距離数23区間で508㎞とありますが、島田輝夫著「日本列島駅伝史」によれば、正しくは516㎞あったといいます。区間距離は、20㎞前後が多く、中でも最長区間は22区の33㎞で藤沢から川崎間、また最短区間は19区の13㎞で三島から箱根間だったそうです。

計画では「東京」「名古屋、京都」「大阪」の対抗戦!?

マンホールのふた、駅伝の絵

最初の計画は、「東京」「名古屋・京都」「大阪」の3団体での地域対抗が予定だったそう。しかし、大阪はチーム編成できず、その結果で関東(東京)と関西(名古屋・京都)の東西対抗になったそうです。『日本列島駅伝史』から両チームのメンバー構成をみると、関東組(高校生と大学生)と関西組は中学生が中心になっていて、あとは卒業生や、職員たちが名を連ねています。この両チームは、中学生と高校・大学生の争いだったから勝負は明らかでして、最終成績で関東組が1時間24分ほど早かったといいます。

駅伝の創設者「土岐善麿」

箱根駅伝栄光の碑

日本最初の駅伝は、大会が始まって以来、世の大きな反響を呼んだといいます。また駅伝の最終日になると、博覧会の入場者数も平日の5割増しになり、主催者側の狙いどおりに大当たりでしたが、「駅伝」創始者の「土岐善麿」は、読売新聞社を翌年退職しています。

大会の経費が嵩み新聞社を辞めた「土岐善麿」

大会の経費が予算を大幅にオーバーし、土岐氏は責任を負わされたために退職。その経費の内訳は2、3日目と駅伝の選手が東海道をのぼって来るにつれて応援者も増え、走り終えた選手たちも帯同して、かれらがみんな宿舎で食事をとったといいます。そして、飲み食いのツケが後で、読売新聞社に請求されたということでした。 

結果的には今に残る駅伝の産みの親

この「東海道駅伝徒歩競争」の成功させたことによって、3年後の箱根駅伝誕生に繋がっていきます。そういう意味でも、この土岐氏の企画したこの大会は先駆的な役割を果たしたといえます。そして、この駅伝という競技はマラソンとは異なり、チームプレーが重要となります。人は各々個性があり、それをいかすべく得意なコースを担当させます。そこで、サッカーや野球のようにチームワークが生まれます。これが我国日本が発祥地なったことは、何よりの誇りとなります。


「駅伝誕生の日」に関するツイート集

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4月25日の誕生花「ブルーベル」

「ブルーベル」

AnjaによるPixabayからの画像

🔹 基本情報

  • 和名:ツリガネソウ(釣鐘草)
  • 英名:Bluebell
  • 学名Hyacinthoides non-scripta(ヨーロッパ原産種)
         ※他に Hyacinthoides hispanica(スペインブルーベル)もあり。
  • 科名:キジカクシ科(旧分類ではユリ科)
  • 原産地:ヨーロッパ(特にイギリス、アイルランド)、一部アジアや北アフリカ
  • 開花時期:4月~5月(春)
  • 花色:主に青紫色、まれに白やピンクも

ブルーベルについて

Sr. M. JuttaによるPixabayからの画像

🌸 見た目

  • 細く湾曲した茎に、下向きに咲く釣鐘型の花が連なって咲く。
  • 鮮やかな青紫色で、森の中に群生すると幻想的な雰囲気になる。

🌿 環境

  • 日陰や半日陰の森林に多く、湿り気のある土壌を好む。
  • 落葉樹林の床に一面に咲くことが多く、「ブルーベルの森」はイギリスの春の風物詩。

🧬 種類の違い

  • イングリッシュ・ブルーベル(H. non-scripta
     香りが強く、花は茎の片側に偏って咲く。
  • スペイン・ブルーベル(H. hispanica
     香りが弱く、花が茎の周囲に均等に咲く。

⚠️ 注意点

  • 地下茎(球根)には有毒成分を含み、誤食に注意。
  • 園芸用としても人気だが、野生種の採取は禁止されている地域も多い。

花言葉:「変わらぬ心」

Sr. M. JuttaによるPixabayからの画像

💙「変わらぬ心」の由来

「変わらぬ心」は、ブルーベルが毎年同じ時期に、同じ場所に群生して咲くという習性に由来しています。

  • 一度ブルーベルが根付くと、毎年春に森の中で一斉に咲き誇る姿が「変わらぬ愛」や「一途な心」を象徴するとされてきました。
  • また、イギリスの民間伝承では、ブルーベルは妖精たちが集う神聖な花とされ、誓いや思いを裏切らない「誠実さ」「一貫性」の象徴でもありました。

🌸「謙遜(謙虚)」の由来

ブルーベルの花は、釣鐘のようにうつむき加減に下を向いて咲くのが特徴です。その姿が、まるで控えめでおしとやかに頭を垂れているかのように見えることから、「謙虚」「謙遜」という意味が生まれました。

  • 花の形状が自己主張せず、静かに森の中に佇むような雰囲気を持つため、そうした控えめな美しさが「謙遜」というイメージと結びついています。

「ブルーベルの誓い」

Annette MeyerによるPixabayからの画像

エリスは、毎年春になると、森の奥深くにある「青の谷」へ足を運んでいた。そこには、辺り一面にブルーベルが咲き誇り、まるで地面が青い霧に包まれているようだった。

子どもの頃、祖母に連れられて初めて訪れたその谷は、どこか現実離れした静けさを持っていた。鳥のさえずりも控えめで、風の音もまるで遠慮しているようだった。祖母はそこで、ある話をしてくれた。

「この花はね、妖精たちの誓いの場所なのよ。人の目には見えないけれど、毎年、同じ時期にここで再会するの。どれだけ時が経っても、変わらない心を持った者だけが、この花に守られるの」

Mari LoliによるPixabayからの画像

その頃はただの物語と思っていた。けれど、大人になるにつれ、エリスはこの話を忘れることができなくなった。特にあの日から——アランが姿を消してから。

アランは、エリスの幼なじみであり、初恋の相手だった。大学進学で遠くへ行くことになっても、ふたりは手紙を交わし続けた。春には一緒に青の谷へ行こうと約束していた。けれど、ある春、その約束は果たされなかった。

連絡は突然、途絶えた。電話も手紙もすべて。消息も分からず、理由も分からない。ただ春だけが、律儀にやってきて、ブルーベルは何事もなかったように咲いていた。

KevによるPixabayからの画像

「変わらぬ心、か……」

谷に座り込み、ブルーベルに触れながらエリスはつぶやいた。指先にふれる花びらは、ひどく冷たく、それでいて柔らかかった。まるで、遠い記憶を撫でるような感触だった。

その時、かすかに風が吹いた。どこか懐かしい香りが混じっていた。顔を上げると、谷の向こうにひとりの青年が立っていた。

アランだった。

歳月が経っても、その笑顔は変わらなかった。違うのは、その瞳に宿る何か——深い後悔か、それとも安堵か、言葉では言い表せない光。

「来てくれてたんだね……毎年」

「来ないわけないでしょう」

Matthew SloweによるPixabayからの画像

涙がにじむ。アランが歩み寄ってくる。その足取りは、ゆっくりと確かなものだった。彼がそっと手を差し出す。

「ごめん。理由を話すには長すぎる時間が流れた。でも、変わらなかった。心はずっと、ここにあった」

ふたりは、ブルーベルの絨毯の上に座り、話し始めた。失われた日々のこと、伝えられなかった想い、そして、もう一度始めたい未来のこと。

谷には相変わらず静寂が満ちていた。けれどその静けさは、もう寂しさではなかった。

青く咲くブルーベルたちが、そっと風に揺れながら、その再会を祝福していた。

まるで、「変わらぬ心」が、ようやく報われたかのように。

よい風呂の日

4月26日はよい風呂の日です

よい風呂の日

この日付は、「よい(4)・ふ(2)・ろ(6)」という語呂合わせから制定されました。日本で唯一の入浴専門団体「日本入浴協会」のWebサイトによると、「よい風呂の日」の目的は、親子でお風呂に入り対話を深めるなど、家族のふれあいを促すこととされています。

お風呂の効果を知る

お湯に浸かると身体に良い

お風呂に浸かると、体内が温まって血管が広がり、血流が良くなります。また、それによって肩こりの原因の体内の老廃物や疲労物質が除去されて疲れが取れるそうです。さらには、お湯に浸かっている時に軽くマッサージやストレッチを行うことにより、疲労回復効果が倍増するとか。

40℃で15分がベスト

お湯の温度は40℃がベスト

お湯の温度は、40℃で15分ほど入れば身体が芯から温まります。そしてその時の体温は0.5℃上がり、それを就寝の90分前にすると、体温は時間をかけて下がり、睡眠の質を上げる効果があるとのこと。

お湯の水圧でむくみが解消

お風呂でむくみ解消効果

お湯に浸かることで、身体は水圧を受け、この水圧の影響でむくみの解消や心肺機能の向上効果を得ることができるといわれています。また、お湯に浸かることで、体重は約9分の1程度にへります。そうなると体重を支える筋肉や関節の負担が軽減されて心までリラックス効果が期待されています。

仕事の疲労回復にはお湯に浸かること

毎日お湯に浸かる派はシャワー派より幸福度が10%高い

ある実験で、お風呂のお湯に浸かる派とシャワー派と各々を比較したら、毎日お湯に浸かる派はシャワー派より幸福度が10%高いという結果が出ているようです。私は、冬場は湯船に入るけれど夏シャワーでしたが、この疲労回復効果や幸福度が高くなることを考えれば、夏こそお湯に浸かることが大事だと思います。


「よい風呂の日」に関するツイート集

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4月24日の誕生花「ゼラニウム」

「ゼラニウム」

JackieLou DLによるPixabayからの画像

🌸ゼラニウムの基本情報

  • 学名Pelargonium Zonal Group
  • 科名:フウロソウ科(Geraniaceae)/テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)
  • 原産地:南アフリカ・ケープ地方
  • 開花時期:3月~12月上旬(温暖な環境下では通年開花も可能)
  • 草丈:30〜60cm程度
  • 分類:多年草(日本では一年草扱いされることも)
  • 耐寒性:やや弱い(霜に注意)

ゼラニウムについて

Albrecht FietzによるPixabayからの画像

🌿特徴

  • 鮮やかな赤、ピンク、白、紫など、豊富な花色があります。
  • 独特の香りがある葉(特に「センテッドゼラニウム」と呼ばれる品種群は、レモンやローズのような香りを持つ)。
  • 鉢植えやハンギングバスケット、花壇にも向いており、剪定にも強く、形を整えやすい。
  • 害虫(特に蚊)を寄せ付けにくいとされ、虫除けとしても人気。

花言葉:「思いがけない出会い」

hartono subagioによるPixabayからの画像

ゼラニウムの花言葉のひとつに「思いがけない出会い」があります。これにはいくつかの説がありますが、主な由来とされるのは次の通りです:

  • 多様性と予測できない花色:ゼラニウムには多種多様な品種や花色が存在し、咲いてみるまで分からない微妙な色の違いなどが「予期せぬ出会い」を象徴しているとされます。
  • 異国情緒からの着想:もともと南アフリカ原産でありながら、世界中で親しまれるようになったゼラニウムは、異文化交流の象徴とも捉えられ、それが「思いがけない出会い」というイメージに繋がったという説も。
  • 香りによる驚き:香り付きの品種(センテッドゼラニウム)は、見た目とのギャップで人々を驚かせることがあり、それも「思いがけない体験(出会い)」と結びついています。

「風の匂い、花の声」

Anna ArmbrustによるPixabayからの画像

駅前の小さな花屋に勤めて三年になる佐知子は、毎日同じ道を歩き、同じ時間に店を開け、変わらない日常に安心していた。
「変化のない日々は、心に優しい」と思っていた。けれど、時折その“優しさ”が、少しだけ息苦しくなる朝もある。

ある春の日、開店準備をしていると、店の隅に並べたゼラニウムの鉢植えのひとつが、風に揺れながらほのかにレモンのような香りを漂わせた。
「あれ、こんな香りの子、仕入れてたっけ?」
首をかしげながら手に取ると、見慣れた花のはずなのに、そのゼラニウムはどこか不思議な雰囲気をまとっていた。

その瞬間、背後から声がかかった。

「それ、うちの祖母が育ててたのと同じ香りがします」

振り向くと、見知らぬ青年が立っていた。背は高く、控えめな笑顔を浮かべている。

「センテッドゼラニウム、ですよね。香りのあるやつ」

佐知子は思わず、「詳しいんですね」と答えた。

彼――名は遼(りょう)と言った――は、かつて植物学を学び、今は町の図書館で働いているという。ゼラニウムは祖母が大事にしていた花で、その香りに誘われて、ふらりと花屋に入ってきたのだと話した。

それが、佐知子と遼の“出会い”だった。

翌日も、その次の日も、遼は昼休みにゼラニウムの様子を見にやって来た。佐知子もまた、遼の来訪を心待ちにするようになった。二人は花の話、音楽の話、そして子どものころの夢について語り合った。

ある日、遼が言った。

「ゼラニウムって、思いがけない出会いって花言葉があるんですって」

「うん、知ってる。色も香りも、咲くまで分からないのが魅力なんだよね」

佐知子はそう言いながら、ふと気づいた。
遼との出会いそのものが、まさに“思いがけない”ものだったことに。

季節は初夏へと移り変わり、ゼラニウムたちはより鮮やかに色づいていく。
香りも強くなり、通りを歩く人が立ち止まることも増えた。

ある日、遼が一本の鉢を指さした。
「これ、咲きそうだね」

「ね、でも何色の花が咲くのか、まだわからないの」

「じゃあ、咲いたら教えて。僕、その色が、なんだか大切な色な気がする」

佐知子は笑ってうなずいた。
そしてその夜、久しぶりに胸が高鳴る感覚に気づいた。

~ Epilogue ~
数日後、そのゼラニウムは淡いピンク色の花を咲かせた。
まるで、二人の新しい物語の始まりを告げるかのように。

世界マラリアデー

4月25日は世界マラリアデーです

4月25日は世界マラリアデー

2000年4月25日、ナイジェリアでマラリア撲滅国際会議が開かれ、この日を「アフリカ・マラリア・デー」として制定しました。また、2007年では、国連の専門機関の世界保健機関(WHO)が改めて「世界マラリア・デー」として制定し、その翌の2008年から実施しています。

マラリア

マラリアとは

マラリアは、亜熱帯や熱帯地域を中心に感染者多く、世界的にも恐れられる感染症です。また、感染者がいない土地から感染地を訪れる人は、流行地とは違った対応が必要となります。マラリア原虫の種によっては、病型や治療法も違います。例えば、熱帯熱マラリアでは素早い適切な対応が必要で、すぐさま重症化して死に至ることがあるそうです。

熱帯熱マラリアは死亡率が高い!?

アフリカやアジアの熱帯地域で流行

マラリアは、100カ国余りで流行し、世界保健機構(WHO)の推計によれば、年間2億人以上の感染者、またその中から200万人の死亡者が出ているとのこと。そして、死亡例の大部分は南アフリカなどの5歳未満の小児。さらにはアフリカ以外で、アジアや南太平洋諸国、中南米でも多くの発生がみられます。また、熱帯熱マラリアは重症化しやすく死亡率も高いといわれ、アフリカやアジア、太平洋の熱帯地域が感染の中心です。

三日熱マラリア

三日熱マラリアは、韓国や中国の温帯地域でも問題になっています。また、黒人は遺伝的にこの三日熱マラリアに感染しにくいといわれ、このマラリアの感染はアフリカではないといわれていました。しかし、アジア系住民の流入増加で、東アフリカを中心に報告されるようになりました。「熱帯熱マラリア」と「三日熱マラリア」の両方がみられる地域では、マラリア対策の進捗から感染の中心が「熱帯熱マラリア」から「三日熱マラリア」へと移る現象がみられています。

2020年後半から新型コロナの変異種が襲う

新型コロナの猛威

2021年の現在は、新型コロナの変異種がアフリカ由来やイギリス由来、さらにはインドからも発見されています。しかもコロナワクチン摂取がこの変異に間に合わず、特にアフリカなどはアストラゼネカのワクチンは効き目が薄いとされるなど、世界的な危機は今もなお、続いています。これだけ医療が進歩していてもマラリアやウイルスに勝てる方法は無いのでしょうか!


「世界マラリアデー」に関するツイート集

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4月23日の誕生花「ハナミズキ」

「ハナミズキ」

Manfred RichterによるPixabayからの画像

🌸 基本情報

  • 学名Cornus florida
  • 英名:Flowering dogwood
  • 科名:ミズキ科(Cornaceae)
  • 原産地:北アメリカ
  • 開花時期:4月中旬〜5月
  • 樹高:3〜10メートル程度
  • 花色:白、ピンク、赤など(実際の花は中心部の小花で、目立つのは総苞片)

ハナミズキについて

Deborah JacksonによるPixabayからの画像

🌿 特徴

  • 花のように見える部分は総苞片:ハナミズキの花のように見える部分は、実は「花びら」ではなく「総苞片(そうほうへん)」と呼ばれる葉の一部で、中心部に小さな本当の花が集まっています。
  • 美しい紅葉:秋には葉が赤やオレンジに色づき、四季折々の姿を楽しめます。
  • 赤い実がなる:秋には赤く小さな実がつき、野鳥にも人気です。
  • 街路樹や庭木として人気:日本では街路樹や公園樹として広く利用されています。

花言葉:「私の愛を受け止めてください」

Annette MeyerによるPixabayからの画像

💌 花言葉「私の愛を受け止めてください」の由来

この花言葉の由来には、以下のようなエピソードや象徴が関係しています:

  1. 贈答の歴史:ハナミズキは1912年に日本がアメリカへ桜を贈った返礼として、1915年にアメリカから日本に贈られた木です。国と国との友情の象徴であり、「思いを届ける」という意味合いが込められています。
  2. 咲き方の象徴性:ハナミズキの花は十字型に広がって咲くことから、キリスト教圏では十字架や献身の象徴とされることもあり、「無償の愛」や「献身的な思い」のイメージがあります。
  3. ロマンチックな印象:春に咲き誇る美しい花が、見る人の心を惹きつけ、「愛を伝える」ように感じられることから、「私の愛を受け止めてください」という花言葉が生まれたとされています。

「ハナミズキの約束」

HansによるPixabayからの画像

四月の終わり、春の風が柔らかく吹き抜ける並木道。満開のハナミズキが優しく揺れ、その白く広がる花びらは、まるで空へ向かってそっと手を差し伸べているようだった。

咲は高校三年の春を迎えていた。進学を控えた静かな日々の中で、心に秘めた思いが一つあった。それは、同じクラスの蓮への想い。二年間、となりの席で過ごしてきたけれど、咲は一度も自分の気持ちを伝えられずにいた。

「このまま何も言えずに、卒業してしまうのかな……」

そんな不安がよぎる中、ある日、担任の先生がクラス全員に言った。

「来週、ハナミズキ並木の下で卒業記念の写真を撮るから、全員時間に遅れないようにね」

その瞬間、咲の中で一つの決意が芽生えた。

DaveによるPixabayからの画像

写真撮影の当日。咲はいつもより少し早く並木道に着いた。風に揺れる花を見上げながら、彼女はあるエピソードを思い出していた。

かつて日本がアメリカに桜を贈ったお返しに、ハナミズキが贈られたこと。遠く離れた地から思いが届くように、この花には「私の愛を受け止めてください」という花言葉があると、本で読んだのだ。

「……だったら、この気持ちも届くかな」

ポケットの中の白い封筒をぎゅっと握る。中には、丁寧に綴られた一通の手紙。ずっと言えなかった想いを、咲は言葉に託した。

「咲?」

声がして振り返ると、そこには蓮がいた。少し驚いたような顔で、でもすぐにいつもの優しい笑顔に戻る。

HansによるPixabayからの画像

「早いな、咲」

「うん……ちょっと、渡したいものがあって」

咲はためらいながらも、封筒を差し出した。

「これ、読んでほしいの。今日じゃなくてもいいから……でも、読んでくれたら嬉しい」

蓮は一瞬目を見開き、ゆっくりとそれを受け取ると、うなずいた。

「……わかった。大事に読むよ」

風がまたふわりと吹いて、二人の間にハナミズキの花びらが舞い降りた。白い花が空からの返事のように降ってくる。

咲の心には、少しだけ春の陽射しのような温かさが広がった。

PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像

数日後。放課後の教室で、蓮が咲に声をかけた。

「手紙、読んだよ」

咲は黙ってうなずく。胸が高鳴る。

「……ありがとう。受け取ったよ、咲の気持ち。俺も……ずっと同じ気持ちだった」

目の前の蓮の笑顔が、まるで満開のハナミズキのように咲いて見えた。

その春、咲と蓮は並木道をゆっくりと歩いた。白い花の下で手をつなぎながら、「私の愛を受け止めてください」という想いが、確かに届いたことを感じていた。

日本ダービー記念日

4月24日は日本ダービー記念日です

4月24日は日本ダービー記念日
日本ダービー記念日

1932年4月24日は、東京都目黒競馬場にて日本で初の「ダービー」(東京優駿)が開催された日です。9年前の1923年、旧競馬法が施行された後のことでした。そしてこの「ダービー」という呼び名は、イギリスの競馬の競走である「ダービーステイクス」を真似て企画されたレースだそうです。

日本ダービー(東京優駿)

日本ダービー2021年

日本ダービーの正式名称が東京優駿と呼ばれていて、そのレースは中央競馬の重賞競走(GI)です。この競馬の祭典は、日本の競馬レースの中でも多くの注目を集めています。

日本ダービーのルーツはイギリス

日本ダービーのルーツを辿るとイギリスに行き着きました。1780年にダービー伯爵が設立した「ダービーステークス」では、芝が約2423mの距離でレースが行われていました。そして、このレースの場所は、ロンドンの南に位置するエプソムダウンズの「エプソム競馬場」で開催されていたそうです。

エプソムではオークスも開催

エプソムではオークスも開催

このレースを地元では、エプソムダービーと呼ばれ、最初はオークスの牡馬版としてレースが始められています。また、この競馬場ではダービーステークスの他にもオークスステークスが開催されます。そして、競馬場は、クラシックレースの聖地として現在でも賑わいを見せているようです。

世界各地で有名なレースの呼び名に

世界各地でのレース

今やイギリスを含む世界各地の冠する競争にこの名を用いられ、行なわれるようになっています。有名な所では、アメリカの「ケンタッキーダービー」や日本で開催される「日本ダービー」(東京優駿)などが特に有名です。

競馬の魅力

競馬の魅力

世界的に盛り上がりを魅せる競馬の魅力は、ただ単にギャンブルということのほかにもあります。オリンピックなどスポーツの祭典を思わせる「強い馬の伝説」や「騎手と馬のドラマ」があるということは、最高の魅力ではないでしょうか!


「日本ダービー記念日」に関するツイート集

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4月22日の誕生花「カリフォルニアポピー」

「カリフォルニアポピー」

ElstefによるPixabayからの画像

🌼 カリフォルニアポピーの基本情報

  • 和名:花菱草(ハナビシソウ)
  • 学名Eschscholzia californica
  • 科名:ケシ科
  • 属名:ハナビシソウ属
  • 原産地:アメリカ・カリフォルニア州周辺
  • 開花時期:春~初夏(5月~7月頃)
  • 草丈:20~60cm程度
  • 花色:オレンジ、黄色、クリーム色など

カリフォルニアポピーについて

🌿 特徴

  • 耐暑性・耐乾性が高く、育てやすい:乾燥地でもよく育ち、ガーデニング初心者にも人気。
  • 日光が好き:晴れた日には花が開き、曇りや夜には閉じる性質があります。
  • 葉は細かく繊細:羽のような細かい切れ込みのある葉が特徴的。
  • こぼれ種で増える:自然に種を落とし、毎年咲いてくれることもあります。

花言葉:「私を拒絶しないで」

この花言葉は、カリフォルニアポピーの儚く閉じたり開いたりする様子に由来しており、相手に自分の気持ちをそっと伝えるような、控えめな愛の表現です。

その他の花言葉

  • 「希望」
  • 「慰め」
  • 「眠り」

「風に咲く日」

春の終わり、風の強い午後だった。駅前のフラワーショップで、小さな鉢に咲いたオレンジの花を見つけた。

「カリフォルニアポピー……」

花の名を口にしたとき、茜はふいに高校時代のある記憶に引き戻された。

教室の窓際の席で、風に揺れる髪をかき上げながら、彼はいつも外を見ていた。

「なんでそんなに遠くばかり見てるの?」

ある日、思い切ってそう聞いた。彼――柊(しゅう)は、少し驚いたようにこちらを見たあと、笑った。

「遠くを見てるんじゃない。今ここにいるのが怖いだけ。」

その言葉が、ずっと胸に引っかかっていた。

放課後の帰り道。夕暮れの並木道を歩きながら、茜は彼に思いを伝えたことがあった。

「……私、柊のこと、好きだと思う。」

沈黙。春風に髪が揺れ、彼は目を伏せたまま言った。

「ごめん。今、誰かを好きになる資格なんて、俺にはない気がするんだ。」

優しい拒絶。それでも、彼は最後にこう言った。

「でも、ありがとう。茜のこと、忘れない。」

それから十年。大学、就職、転勤――時間はどんどん過ぎていった。恋もいくつかあった。でも、ふとした瞬間に浮かぶのは、あの日の春風と、彼の横顔だった。

花屋の店先で見たカリフォルニアポピー。その花言葉は、「私を拒絶しないで」。

あの日の自分の気持ちと、彼の迷いが、まるでこの花の開いたり閉じたりする姿のように思えた。

「これ、ひとつください。」

茜は小さな鉢を両手で包むように持って、マンションへ戻った。窓辺に置いて、水をあげながらふと思う。

あれから彼は、どうしているだろう。

そして次の週末。ふとした偶然で、高校の同窓会の案内が届いた。

その日、彼はそこにいた。髪は少し短くなっていたけど、風に揺れるような雰囲気は変わっていなかった。

「あのとき、ちゃんと伝えられなかったけど……」

彼は、視線を逸らしながら言った。

「俺も、茜のこと、好きだった。でも、自分のことでいっぱいいっぱいで……」

「うん。わかってたよ。でも、こうしてまた会えた。」

茜は微笑む。彼の瞳に、ほっとしたような光が差す。

帰り道、茜はスマホのメモにこう書き残した。

「風に咲く花のように、誰かの想いは、時を越えてまた開くことがある。」

カリフォルニアポピーの花が、ゆっくりと夕日に照らされながら咲いている――
まるで「私を拒絶しないで」という言葉が、やっと誰かに届いたように。

シジミの日

4月23日はシジミの日です

4月23日はシジミの日

2002年に設立されて長年の間、シジミの調査や研究を行ってきた島根県松江市にある有限会社「日本シジミ研究所」がこの日を記念日として制定しました。そして、この日付は「シ→4 ジ→2 ミ→3 」という語呂合わせからです。この記念日の目的は、シジミが食品としてはもちろん、水質浄化にも役立ち、これらの有用性をアピールすることです。

シジミの種類

シジミ

日本に生息しているシジミは、「ヤマトシジミ」、「セタシジミ」、「マシジミ」の3種が存在しています。どれも外観はよく似ていますが、生態的に大きな違いがあります。

ヤマトシジミ

ヤマトシジミ

ヤマトシジミは、汽水湖や河川感潮域に優占し、内水面漁業にとって最も重要な漁業資源となっているそうです。実は、シジミ漁業の漁獲量の99%以上はこのヤマトシジミといわれています。

セタシジミ

セタシジミ

セタシジミは、琵琶湖だけに生息する固有種で、琵琶湖の浅瀬から水深10数mにかけて生息。汽水域に棲むヤマトシジミなどに比べて殻が厚く、身にコクがあるそうです。また、「寒シジミ」と呼ばれる冬季は身が肥えて最もおいしくなり、昭和40年頃までは琵琶湖に多くのセタシジミが生息しており、「セタシジミの味噌汁」「しぐれ煮」「シジミ飯」が日常的に食されて、庶民の味として親しまれていたそうです。

マシジミ

マシジミ

マシジミは元々、水田周辺にある小川を中心に多く生息していました。それが、水田での有機肥料から化学肥料へとの転換や除草剤などの農薬を大量使用したこと、さらには河川改修や農地整備により、護岸のコンクリート化や3面工事によりほとんど消滅してしまっています。

シジミの水浄化効果

シジミの浄化効果

「シジミ」や「ドブガイ」などの二枚貝は、水の浄化や実験によく使用されます。それだけ確実に水質を浄化効果があるということでしょう。 また、その水質浄化の理由は二枚貝が濾過摂食者(濾過してエサを得る生き物)だということです。当店で販売している巻貝のヒメタニシも同じように濾過摂食という食性を持っている為、水質浄化の能力を発揮しています。

濾過摂食で水を浄化

シジミの濾過摂食による水の浄化

濾過摂食とは、貝のエサとなる水中の植物プランクトンなどを砂の中から入水管を伸ばして吸い取り、エラ呼吸と同時にエラで摂取したエサなどを 口に運び食べる摂食方法。この動作で二枚貝は、水中で過度に増えた栄養素だけを濾し、水を浄化することができるといわれています。

シジミはミネラルも豊富

ミネラルが豊富なシジミ

シジミには、人間の体に必要なミネラル「カルシウム」「鉄、ナトリウム」「カリウム」「マンガン」「亜鉛」などが豊富に含まれています。そして、何より旨味成分の「グルタミン酸」「グリシン」などが含まれているため、味噌汁などにすると美味しいです。環境、栄養、美味しいとなると、まさに最強食材ですよね。


「シジミの日」に関するツイート集

2025年の投稿

2024年の投稿

2023年以前の投稿