7月11日の誕生花「ルリタマアザミ」

「ルリタマアザミ」

基本情報

  • 学名:Echinops
  • 科名:キク科
  • 属名:ヒゴタイ属(エキノプス属)
  • 原産地:ヨーロッパ、西アジア
  • 開花時期:6月~8月
  • 花の色:青紫、淡い青、白
  • 草丈:50~120cm
  • 切り花やドライフラワーとして人気が高い多年草
  • 丸いボール状の花が特徴で、夏の花壇を彩る

ルリタマアザミについて

特徴

  • 球形に小さな花が集まって咲く個性的な花姿
  • 金属のような美しい青紫色が涼しげな印象を与える
  • 茎や葉にはアザミの仲間らしいトゲがある
  • 暑さや乾燥に強く、育てやすい
  • 開花後も形が崩れにくく、ドライフラワーに適している
  • ミツバチやチョウなどの昆虫を引き寄せる蜜源植物としても知られる


花言葉:「傷つく心」

由来

  • アザミの仲間特有の鋭いトゲが、人を傷つける姿を連想させることに由来する
  • 美しい青い花とは対照的に、触れると痛みを感じることから「心の傷」を象徴すると考えられた
  • 外見は美しくても近づくには勇気が必要なことから、「繊細な心」や「傷つきやすい気持ち」を表現した花言葉とされる
  • トゲで身を守る植物の性質が、「傷ついた心を守ろうとする姿」に重ねられ、「傷つく心」という花言葉が生まれたといわれている


「瑠璃色の棘が守るもの」

 春の終わりから初夏へと移り変わる頃、小さな園芸店の片隅で、一鉢のルリタマアザミが静かに風に揺れていた。

丸く咲いた青い花は、まるで空を切り取って閉じ込めたような澄んだ色をしている。

「きれい……。」

そう呟いたのは二十八歳の美咲だった。

しかし、その手が花へ伸びた瞬間、店主が優しく声をかけた。

「気を付けてください。葉には棘がありますから。」

慌てて手を引っ込める美咲。

「こんなにきれいなのに、棘があるんですね。」

店主は静かに笑った。

「人も花も、見た目だけでは分からないものですよ。」

その言葉が、美咲の胸に小さく刺さった。

半年前、美咲は婚約していた恋人と別れた。

結婚式場まで予約していた。

新居も決めていた。

未来を信じて疑わなかった。

けれど突然、「好きな人ができた」と告げられ、すべてが終わった。

幸せだった思い出ほど、後になって鋭い刃となって心を切り裂く。

友人は励ましてくれた。

家族も寄り添ってくれた。

それでも心の奥にできた傷は、簡単には癒えなかった。

人を信じることが怖くなった。

笑うことはできても、本当の気持ちは誰にも見せられなくなった。

まるで、自分の心にも棘が生えたようだった。

ある休日、美咲はそのルリタマアザミを買って帰った。

花言葉を調べると、そこにはこう書かれていた。

「傷つく心」

思わず苦笑した。

「今の私、そのものじゃない。」

さらに読み進める。

アザミの仲間特有の鋭い棘。

美しい花とは対照的に、触れれば痛みを感じること。

その姿が、傷ついた心を象徴しているという。

けれど最後に書かれていた一文に目が留まった。

『棘は、人を傷つけるためではなく、自分を守るためにある。』

その言葉を何度も読み返した。

守るため。

私は誰かを拒絶しているのではなく、自分を守ろうとしているだけなのかもしれない。

それから毎朝、美咲はルリタマアザミに水をやるようになった。

青い花を見ていると、不思議と心が落ち着く。

傷はまだある。

涙が出る夜もある。

それでも花は何も言わず、そこに咲き続けていた。

ある日、会社に新しく配属された青年・悠人が声をかけてきた。

「その待ち受け、ルリタマアザミですか?」

スマートフォンには、自分で撮った花の写真を設定していた。

「ええ。好きなんです。」

「僕もなんです。珍しいですよね。」

それが二人の最初の会話だった。

花の話。

植物園の話。

休日に訪れた庭園の話。

恋愛の話は一度もしなかった。

だから美咲は気が楽だった。

数か月後。

二人は植物園へ出かけた。

夏の日差しの中、一面に咲くルリタマアザミ。

青い球が風に揺れるたび、まるで小さな星が地上へ降りたようだった。

美咲がそっと花に触れようとすると、悠人が笑う。

「気を付けて。棘がありますよ。」

あの日、園芸店で聞いた言葉と同じだった。

「知っています。」

そう言って微笑む美咲。

「でも、この棘って嫌いじゃないんです。」

「どうして?」

「きっと、自分を守るためだから。」

悠人は少し驚いた顔をしたあと、小さく頷いた。

「人も同じですね。」

その一言だけで十分だった。

無理に過去を聞かない。

無理に励まさない。

ただ理解しようとしてくれる。

そんな優しさがあった。

帰り道、夕焼けが街を茜色に染めていた。

美咲はふと気付く。

以前なら、人を好きになることを恐れていただろう。

また裏切られるかもしれない。

また傷つくかもしれない。

そう思って心を閉ざしていた。

でも今は違う。

傷が消えたわけではない。

棘がなくなったわけでもない。

それでも、人は少しずつ誰かを信じられるようになる。

傷を知っているからこそ、優しくなれる。

痛みを知っているからこそ、人の涙に気付ける。

ルリタマアザミは、美しい花を咲かせながら棘を持っている。

その棘は決して誰かを傷つけるためではない。

生きるため。

大切な命を守るため。

そして十分に守られた先で、美しい花を咲かせるためにある。

秋風が吹き始めた頃、美咲の部屋にはドライフラワーになったルリタマアザミが飾られていた。

青い色は少し淡くなっていたが、その丸い姿は変わらない。

人の心も同じなのかもしれない。

時間は傷を消してはくれない。

けれど痛みを思い出へと変え、少しずつ優しさへ育ててくれる。

美咲は窓辺の花を見つめ、小さく微笑んだ。

「傷ついた心は、弱い心じゃない。」

「大切なものを守ろうとした、強い心なんだ。」

夕暮れの光を浴びた瑠璃色の花は、今日も静かに輝いていた。

まるで、傷を抱えながらも前を向いて歩き続ける人々の心を、そっと励ますように。

1月25日、5月17日、22日、7月11日の誕生花「フクシア」

「フクシア」

基本情報

  • 和名:ツリウキソウ(釣浮草)
  • 学名:Fuchsia hybrida ほか
  • 科名/属名:アカバナ科/フクシア属
  • 原産地:主に中南米と西インド諸島。ニュージーランドとタヒチ島にもわずかに分布
  • 開花時期:4月~7月中旬、10月中旬~11月
  • 花色:赤、紫、ピンク、白、複色など
  • 草丈:20cm~1m前後(品種により異なる)

フクシアについて

特徴

  • 下向きに咲く、イヤリングやランタンのような独特の花姿
  • 花弁と萼の色の対比が美しく、装飾性が高い
  • 長い花柄を揺らしながら咲く姿が印象的
  • 比較的長い期間、次々と花を咲かせる
  • 半日陰を好み、涼しい環境でよく育つ


花言葉:「信じる愛」

由来

  • 下向きに咲きながらも、落ちることなく花を保つ姿が「相手を疑わず信じ続ける心」を連想させた
  • 控えめで目立ちすぎない咲き方が、静かで誠実な愛情を象徴した
  • 風に揺れても折れず、長く咲き続ける性質が、揺らぎながらも続く信頼関係と重ねられた
  • 西洋では、忠誠心や深い絆を表す花として、変わらぬ愛情の象徴とされてきた


「揺れても、手を離さない」

 その花は、いつも少しうつむいて咲いていた。
 駅から十分ほど歩いた先、古い集合住宅の裏庭に、フクシアが吊り鉢で下げられている。赤と紫の花は風に揺れながらも、決して落ちることはなく、静かに季節を渡っていた。

 遥は、その花の下を通るたび、足を緩めた。仕事帰り、疲れた肩を落としながら見上げると、花は視線を返さない。ただ、そこに在る。その距離感が、なぜか心地よかった。

 恋人の航平とは、付き合って五年になる。情熱的な関係ではなかった。頻繁に連絡を取り合うわけでもないし、将来の話を熱心にすることも少ない。けれど、連絡が途切れても、会えない日が続いても、不安より先に「大丈夫だ」という感覚があった。

 それは、いつからだろう。
 信じる、という言葉を意識するようになったのは。

 航平が転職を考えていると打ち明けた夜、遥は黙って話を聞いた。不安がなかったわけではない。生活が変わるかもしれない。会う時間が減るかもしれない。それでも、彼の言葉を疑う理由はなかった。彼が自分で考え、選ぼうとしていることを、信じたいと思った。

 「反対しないんだね」と、航平は少し驚いた顔をした。
 遥は微笑んだ。「揺れることと、疑うことは違うでしょう」

 フクシアの花が、風に揺れるたび、遥はその言葉を思い出す。花は下を向いている。決して誇示しない。けれど、しっかりと茎に支えられ、長い時間を生きている。嵐が来ても、風が吹いても、落ちることはない。

 愛も、きっと同じだ。
 大きな声で誓わなくてもいい。常に目を合わせていなくてもいい。信じるとは、相手を縛ることではなく、離れている時間に耐えられることなのだと、遥は思う。

 ある夕暮れ、航平がふいに立ち止まり、フクシアを見上げた。「この花、なんか君みたいだね」。遥は驚き、そして少し笑った。「どういう意味?」。航平は肩をすくめる。「静かで、揺れても折れないところ」。

 その言葉は、派手な愛の告白よりも、遥の胸に深く残った。
 信じる愛は、目立たない。けれど、長く、確かに続く。

 風が吹き、フクシアが小さく揺れた。
 遥はその下で、そっと歩みを進める。手を離さずにいれば、多少揺れても、愛は落ちない。そう信じられること自体が、すでに愛なのだと、彼女は知っていた。

6月10日、7月11日の誕生花「アカンサス」

「アカンサス」

基本情報

  • キツネノマゴ科アカンサス属の多年草
  • 学名:Acanthus mollis など
  • 原産地:地中海沿岸地域
  • 開花時期:6~8月頃
  • 花色:白、淡紫色、ピンクがかった色など
  • 草丈:1~2mほどになる大型の多年草
  • 古代ギリシャやローマで装飾モチーフとして親しまれた植物

アカンサスについて

特徴

  • 大きく切れ込みの入った葉が特徴的で、存在感がある
  • 夏に高さのある花穂を伸ばし、筒状の花を多数咲かせる
  • 葉の形は建築装飾の「コリント式柱頭」のモチーフになったことで有名
  • 日当たりと水はけの良い場所を好む
  • 耐寒性があり、丈夫で育てやすい多年草
  • 花だけでなく葉姿も美しく、観賞価値が高い


花言葉:「技巧」

由来

  • アカンサスの葉は複雑で美しい曲線を持ち、古代建築の装飾文様として用いられてきた
  • 特にコリント式柱頭の繊細な彫刻は、アカンサスの葉を模したものとされる
  • その芸術的で精巧な形状が、「巧みな技」や「優れた技術」を連想させた
  • 建築や彫刻の世界で長く愛されてきた歴史から、「技巧」という花言葉が生まれたといわれる
  • 自然の造形美そのものが、職人技のような完成度を感じさせることも由来の一つとされる

その他の花言葉

  • 「芸術」
  • 「離れない結び目」
  • 「美術への愛」

「石に刻まれた花」

 七月の午後だった。

 真夏の陽射しが古い石畳を照らし、街の空気を白く揺らしている。

 美術大学三年生の結城蒼(ゆうき・あおい)は、スケッチブックを抱えながら坂道を上っていた。

 目的地は丘の上にある歴史資料館だった。

 課題のために建築装飾のデッサンをしなければならない。

 本当は冷房の効いた教室で描きたかったが、教授からはこう言われていた。

 「本物を見なさい。写真ではわからない美しさがある」

 その言葉に半ば納得しながらも、蒼は額の汗をぬぐった。

 資料館へ到着すると、重厚な石造りの建物が迎えてくれた。

 歴史を感じさせる列柱が並んでいる。

 蒼は入り口で立ち止まった。

 そして思わず息を呑む。

 柱の上部に施された彫刻。

 葉が幾重にも重なり、優雅な曲線を描いている。

 まるで風に揺れる植物が、そのまま石になったようだった。

 「きれい……」

 無意識に声が漏れる。

 その時だった。

 「アカンサスだよ」

 後ろから声がした。

 振り向くと、同じ学科の学生である真琴が立っていた。

 長い黒髪を後ろでまとめ、分厚い本を抱えている。

 成績優秀で、学内でも有名な存在だった。

 蒼は少し驚く。

 「真琴も来てたの?」

 「うん。卒業制作の参考資料を探しに」

 彼女は柱を見上げた。

 「コリント式柱頭。古代ギリシャ建築の代表的な様式」

 蒼は苦笑した。

 「相変わらず詳しいな」

 「好きだから」

 真琴はそう言って微笑む。

 そして柱の葉模様を指差した。

 「これ、アカンサスの葉がモチーフなんだよ」

 蒼は改めて彫刻を見る。

 確かに植物の葉に見える。

 しかし現実の葉とは思えないほど美しい。

 自然と人工が混ざり合ったような不思議な形だった。

 「植物がこんな彫刻になるなんてすごいな」

 「だから何千年も愛されてきたんだと思う」

 真琴はそう言った。

 その横顔を見ながら、蒼は少しだけ胸が痛んだ。

 真琴とは一年生の頃から同じクラスだった。

 いつも努力を惜しまない。

 作品づくりにも妥協しない。

 その姿を見ているうちに、いつしか特別な感情を抱くようになっていた。

 だが、その想いを口にしたことはない。

 彼女は遠い存在だった。

 才能があり、真面目で、将来を期待されている。

 自分とは違う。

 そう思っていた。

 館内を見学した後、二人は中庭へ出た。

 そこには実際のアカンサスが植えられていた。

 大きな葉が広がり、その中央から高い花穂が伸びている。

 近くで見ると驚くほど複雑だった。

 一枚一枚の葉が波打ち、繊細な陰影を作っている。

 蒼はスケッチブックを開いた。

 だが鉛筆はなかなか動かない。

 形が難しすぎるのだ。

 「うまく描けないな……」

 思わずつぶやく。

 すると真琴が隣で笑った。

 「私も最初はそうだった」

 「え?」

 「高校生の頃、この葉を描こうとして三日かかった」

 蒼は驚いた。

 完璧に見える真琴にもそんな時代があったのか。

 「意外だな」

 「みんな最初から上手なわけじゃないよ」

 真琴は葉を見つめながら続ける。

 「技巧って、才能じゃなくて積み重ねだから」

 その言葉が妙に心に残った。

 技巧。

 アカンサスの花言葉。

 巧みな技。

 優れた技術。

 だがそれは、生まれつきの能力だけを指すのではないのかもしれない。

 何度も失敗しながら磨き続けた先にあるもの。

 職人が石を削るように。

 芸術家が線を重ねるように。

 少しずつ作り上げていくもの。

 蒼は再び鉛筆を握った。

 今度は細かな葉脈まで観察する。

 一つひとつの曲線を追いかける。

 すると不思議なことに、少しずつ形が見えてきた。

 夕方になる頃には、ページいっぱいにアカンサスが描かれていた。

 完璧ではない。

 だが朝よりは確実に前進している。

 その事実がうれしかった。

 夏休みに入ると、蒼は制作室にこもる日が増えた。

 卒業制作ではない。

 だが学内コンクールへ応募するための作品を作っていた。

 テーマは「継承」。

 アカンサスをモチーフにした大型レリーフだった。

 石膏を削りながら、何度も失敗する。

 葉の曲線が崩れる。

 陰影が浅くなる。

 納得できずにやり直す。

 何度も。

 何度も。

 その度に真琴の言葉を思い出した。

 技巧は積み重ね。

 だから諦めなかった。

 秋になった。

 コンクール当日。

 展示会場には多くの作品が並んでいた。

 蒼の作品もその中にある。

 アカンサスの葉が絡み合いながら空へ伸びる構図だった。

 緊張しながら結果を待つ。

 そして発表の時間が来た。

 最優秀賞。

 呼ばれた名前を聞いた瞬間、蒼は耳を疑った。

 自分だった。

 会場から拍手が起こる。

 蒼は呆然とした。

 信じられなかった。

 表彰式が終わった後。

 会場の外で真琴が待っていた。

 「おめでとう」

 彼女は心からうれしそうに笑った。

 蒼は頭をかいた。

 「まだ信じられない」

 「でも取ると思ってた」

 「え?」

 真琴は少し照れたように目を逸らす。

 「努力してたから」

 その言葉を聞いた瞬間、蒼は胸が熱くなった。

 技巧とは何だろう。

 美しい形を作る技術だろうか。

 優れた表現力だろうか。

 もちろんそれもある。

 けれど本当に大切なのは、その技術を育てるために積み重ねる時間なのかもしれない。

 アカンサスが何千年も人々に愛されてきたように。

 石に刻まれた葉が今も人を魅了するように。

 努力は形となって残る。

 やがて誰かの心を動かす。

 夕暮れの空を見上げる。

 茜色の光が街を包んでいた。

 蒼は静かに笑う。

 遠くに見える資料館の柱が夕陽に輝いている。

 そこに刻まれたアカンサスの葉は、今も変わらず美しかった。

 まるで「技は一日にして成らず」と語りかけるように。

 そして蒼は新しいスケッチブックを開く。

 まだ描きたいものがある。

 まだ学びたいことがある。

 その道は続いている。

 アカンサスの葉が空へ向かって伸びるように。

 彼もまた、自分だけの未来へ向かって歩き始めていた。

7月11日、8月10日の誕生花「ハイビスカス」

「ハイビスカス」

hartono subagioによるPixabayからの画像

基本情報

  • 科名/属名:アオイ科/フヨウ属(Hibiscus)
  • 学名Hibiscus (Hibiscus rosa-sinensis)
  • 原産地:ハワイ諸島、モーリシャス島
  • 分類:常緑低木(一部は多年草)
  • 開花時期:5月〜10月(暖地では通年)
  • 花色:赤、ピンク、黄色、オレンジ、白、紫など多彩
  • 別名:ブッソウゲ(仏桑花)

ハイビスカスについて

Danny SchreinerによるPixabayからの画像

特徴

  • 南国の花の代表格
     大きく鮮やかな花を咲かせることから、トロピカルなイメージを持つ花として有名です。
  • 一日花
     多くの品種は「一日花」で、朝咲いて夕方にはしぼむという儚い性質を持っています。ただし次々に新しい花を咲かせ、長期間楽しめるのが魅力です。
  • 開花力が高い
     温暖な気候を好み、日光を浴びるほどよく花をつけます。庭植え・鉢植えどちらでも育てやすく、ガーデニングにも人気。
  • 花の構造
     5枚の大きな花びらと、中央に長く突き出た「雄しべ・雌しべ」が特徴的。花の形がダイナミックで、遠目からでも目立ちます。

花言葉:「繊細な美」

hartono subagioによるPixabayからの画像

ハイビスカスにはさまざまな花言葉がありますが、「繊細な美(delicate beauty)」は特に以下の点に由来すると考えられています。

◎ 一日でしぼむ花の儚さ

 見事に咲いたその美しさは、わずか一日で終わってしまう――
 この「儚さ」と「美しさ」の対比は、まるで一瞬の中に宿る美のようであり、まさに「繊細な美」を象徴しています。

◎ 花びらの質感と色合い

 ハイビスカスの花びらは薄くて柔らかく、光を通すほど繊細。
 さらに赤やピンク、黄色などの鮮やかな色彩が、やさしくも華やかな印象を与えます。

◎ 美しくも傷つきやすい存在

 南国の強い日差しの中で輝く姿は生命力にあふれていますが、ちょっとした環境の変化で傷んでしまうほどデリケート。
 そんな特性も「繊細な美」という言葉にぴったりです。


「一日だけの約束」

Dinesh kagによるPixabayからの画像

海風が静かに吹く、南の島の小さな入り江。
 今日も、崖のふちに咲いた真紅のハイビスカスが、朝の光を受けてそっと開いた。

 「やっぱり、今日も咲いてるんだね」

 椰子の木の下に立つ青年・奏太は、しゃがみ込んでその花に視線を落とした。
 隣には、旅先で出会った少女――真白(ましろ)が立っている。真っ白な帽子と、淡いピンクのワンピースが風に揺れていた。

 「この花、一日でしぼんじゃうんだって。夕方にはもう閉じちゃう。だから……朝のこの時間が、一番きれい」

 真白はそう言って、少し寂しそうに微笑んだ。
 奏太は彼女とこの島で出会って、もう三日目だった。宿も偶然同じで、朝になると不思議と決まってこの崖に向かって歩く。話すことは多くないけれど、なぜか言葉がなくても居心地がよかった。

 「なんか、お前みたいだな」
 「……え?」
 「朝の光の中でだけ咲いてて、ふっといなくなっちゃいそうな感じ」

 真白は驚いたように目を見開き、やがて困ったように笑った。

 「……あたしね、病気なの」
 「え……」

hartono subagioによるPixabayからの画像

 その声はあまりにあっけなく、波の音に溶けるようだった。
 「すぐにどうこうってわけじゃないけど、体の中に、ずっと“夕方”が迫ってるの。あたしの“今”って、朝のうちだけなのかもしれない。だから……朝の花が好き」

 赤いハイビスカスが、風に揺れていた。
 触れたら壊れてしまいそうなほど柔らかい花びら。だけど、その色はまっすぐで、あざやかで、命を抱いていた。

 「わたし、自分のことをこの花みたいだなって思ってる」
 「……繊細な美、ってやつか」
 「うん。強く咲いてるのに、ふとしたことで傷ついちゃう。でも、それでも咲きたかったんだって、思えるようになった」

 奏太は返す言葉が見つからなかった。ただ、少しだけ手を伸ばして、真白の帽子のつばを押さえた。風が吹いていた。小さな花も、彼女の髪も、時間もすべて、ほんの一瞬のまぶしさの中にあった。

 やがて、彼女が小さく言った。

 「明日、東京に戻るんだ」
 「……そっか」

 「でも、この島の朝のこと、ずっと忘れない。ねえ、またいつか咲けると思う? わたしの中の花」

 奏太は少し笑って、そっと答えた。

 「咲くよ。今みたいに、光をちゃんと見てれば。朝は、何度でも来る」

 真白は目を伏せ、もう一度ハイビスカスを見た。
 まるで、自分の心を映すような、真っ赤な一輪の花。

 それはたった一日でしぼむ花だった。けれど、誰よりも鮮やかに、自分の時間を咲かせていた。

ラーメンの日

7月11日はラーメンの日です

7月11日はラーメンの日

日本ラーメン協会は、2017年に「日本記念日協会」へ申請登録。7をレンゲ、11を箸として、7月11日を「ラーメンの日」と正式制定しています。という事で、今回はラーメンに注目してみます。

ラーメンは味噌、醤油、塩、豚骨

ラーメンは味噌、醤油、塩、豚骨と様々。

ラーメンと言えば、味噌と醤油、あっさり系の塩、そして九州の豚骨ラーメンですよね!全国には、数々の特徴を持ったご当地ラーメンがあります。その中から、特に人気のご当地ラーメンを簡単に紹介します。

ラーメン札幌 一粒庵

札幌グルメ、味噌ラーメン

北海道の玄関口、札幌駅の南口から東に徒歩2分。レンガの色をした外観が目印、ホクレンビルの地下1Fのラーメン札幌 一粒庵。店の名前「一粒庵」の由来は、麺の主原料である小麦の一粒一粒を大切にしたいとの思いからだとか・・・。

メニューの中で1番人気なのが、「元気のでるみそラーメン」。こちらは、オリジナルな札幌味噌ラーメンで、味わいは大人向けの味噌ラーメン。トッピングにも炒り卵や、ニンニクを匂いがしない調理法をされています。北海道産小麦の自家製麺も、スープに負けない存在感です。

白河ラーメン

白川ラーメン

白河ラーメンは、コシの強い麺と、醤油味のスープが特徴。そのスープは味わい深く、ちぢれ麺がよく絡みます。白河市は、白河ラーメンを出す店がたくさんあり、各店舗の独特の味付けで勝負しています。

赤穂塩ラーメン

播州赤穂塩ラーメン

塩の街で有名な兵庫県赤穂。そこで獲れた塩とラーメンを盛り上げるため、地元の青年会議所が中心となって設立したのが播州赤穂塩ラーメン組合。この組合の認定がなければ、赤穂塩ラーメンと名のることができないそうです。

広島ラーメン

広島ラーメン

広島ラーメンは、豚骨、鶏ガラ、野菜などをじっくり煮出して醤油味のタレを加えたスープが特徴。具材の基本は、煮豚のチャーシュー、葱、もやし、シナチクの4種です。

熊本ラーメン

熊本ラーメン

麺は、博多ラーメンより太くて、スープは豚骨と鶏ガラをブレンドしています。味は、コクはありますが、鶏ガラのおかげかややマイルドです。熊本ラーメンの一番のアクセントはニンニクの香りで、その香ばしさは食を誘います。現在は関東に進出していていますが、新型コロナが収束したら、くまモンがいる本場、熊本へ足を運んでみてください!

まだまだ全国に沢山、ラーメン屋さんがあります!

全国に沢山、ラーメン屋さんがあります!

全国には、まだまだたくさん特徴のあるラーメンがあります。旅先のホテルのそば、ドライブ中に見つけた旨さを誘う看板、ネットや情報雑誌にも無い、自分だけ知っているラーメン屋さんを見つけてみませんか!


「ラーメンの日」に関するツイート集

2026年の投稿

2025年の投稿

6月28日、7月10日、20日の誕生花「トルコキキョウ」

「トルコキキョウ」

基本情報

  • 和名:トルコキキョウ
  • 別名:リシアンサス(Lisanthus)、ユーストマ(Eustoma)
  • 科名/属名:リンドウ科/ユーストマ属
  • 原産地:北アメリカ南西部から南部、メキシコ、南アメリカ北部
  • 開花時期:3月~6月(自生地では6月~7月)
  • 花の色:白、ピンク、紫、青、黄、グリーン、複色など豊富
  • 草丈:20~80cm(品種により異なる)
  • 多年草(日本では一年草扱いが一般的)

トルコキキョウについて

特徴

  • 花びらは繊細で、バラやシャクヤクに似た優美な形をしている。
  • 花持ちが非常によく、切り花として人気が高い
  • 一重咲き・八重咲き・フリンジ咲きなど咲き方に多様性がある。
  • 名前に「トルコ」とあるが、トルコとは無関係。つぼみがトルコ風のターバンに似ているからとも、エキゾチックな印象から名づけられたとも言われている。

花言葉:「清々しい美しさ」

「清々しい美しさ」という花言葉は、次のような花の特徴と印象から生まれたとされています:

  1. 気品ある見た目と透明感
     トルコキキョウは、薄く透けるような花びらが幾重にも重なり、可憐でありながらも凛とした雰囲気を持ちます。派手さよりも、洗練された美しさがあるため、「清々しい(すがすがしい)」という表現がぴったりです。
  2. 夏に咲く爽やかな花
     蒸し暑い季節に咲きながらも、見る者に涼やかさを与える色合いや姿が特徴です。特に白や淡いブルーの品種は、清涼感を感じさせ、「清々しさ」の象徴となっています。
  3. 花姿の端正さと奥ゆかしさ
     トルコキキョウは上品で派手すぎず、見る人に癒しや安心感を与える存在です。その奥ゆかしさと美しさが調和した姿から、「清々しい美しさ」という花言葉が生まれました。


「清々しい美しさ」

雨上がりの朝。梅雨の合間のわずかな晴れ間に、私はふとあの花屋を思い出した。商店街の一角にひっそり佇む、小さなガラス張りの店。夏が近づくこの季節、きっと彼女は今年もあの花を並べているだろう。

「いらっしゃいませ」

 控えめな声とともに顔を上げたのは、白いエプロンを身につけた女性だった。昔と変わらない。落ち着いた雰囲気、笑うとほんのり頬が紅くなるところも、まるで時間が止まっていたかのようだ。

「トルコキキョウ、今年も出ましたね」

 私が指をさすと、彼女はそっと頷いた。

「ええ、今がちょうど旬なんです。よかったら、一本どうぞ」

 差し出されたのは、淡い青紫のトルコキキョウ。透けるような花びらが幾重にも重なり、まるで朝の空気をそのまま閉じ込めたような涼やかさがあった。凛としていながら、どこか奥ゆかしい。思わず息を呑む美しさだった。

「……やっぱり、あなたに似てますね」

 そう言うと、彼女は少し驚いたように目を見開き、すぐに照れたように微笑んだ。

「そんなこと……でも、この花には“清々しい美しさ”っていう花言葉があるんですよ」

 彼女はそう言って、花をそっと包みながら説明を始めた。

 「トルコキキョウって、もともとは北アメリカの草原で咲いていた花なんです。だから、強さもあるけれど、こうして見た目はすごく繊細でしょ? 暑い夏にもめげずに咲くけど、見ていると涼しい気持ちになれる。不思議な花です」

 花のことを語るときの彼女の表情は、いつも柔らかい。花の姿をそのまま心に映しているようだった。

 「派手じゃないけれど、気品があって、誰かのそばに静かに咲いていられるような……そんなところが好きなんです」

 私は黙って彼女の声に耳を傾けていた。目の前にある花も、彼女自身も、まるで同じ言葉で表現できるように思えた。

 別れ際、包みを受け取った私に彼女がそっと付け加える。

 「昔、あなたが言ってくれた“飾らない美しさがいちばん強い”って言葉、ずっと覚えてます」

 ……あの夏のことだ。大学を卒業する間際、ふと口にした言葉が、こんなにも長く誰かの中に残っていたなんて。そう思うと、胸の奥が少し熱くなった。

 帰り道、トルコキキョウを抱えて歩く。ビニールの包み越しに、ひんやりとした空気が指先に伝わる。まるで、その清々しさが心にまで沁み込んでくるようだった。

 あの人のそばで、静かに咲くことができたら——

 そんな淡い願いを胸に、私はまた来年もこの花を買いに来ようと思った。

7月5日、10日の誕生花はラベンダー!

「ラベンダー」

7月5日の誕生花はラベンダー

7月5日の誕生花は「ラベンダー」「ロベリア」「ハマナス」「ペンステモン」です。その中から、ラベンダーについて調べてみました。

ラベンダーの花言葉

ラベンダーの花言葉

ラベンダーの花言葉は、「沈黙」、「私に答えてください」、「期待」、「不信感」、「疑惑」。

花の名前、花言葉の由来

ラベンダーの花の名前、花言葉の由来

ラベンダーの原産地は、アフリカ・カナリア諸島から、地中海沿岸、インドで、ヨーロッパ南部を中心に知られているようです。花色は紫色はもちろん、白やピンクの種類も存在します。そして、このラベンダーにも花言葉や名前の由来があるようです。

花の名前

ラベンダーの花の名前

諸説あるようですが、ラテン語で「洗う」という意味のラテン語「lavo」や「lavare」から生まれたというもので、古代ローマ人はラベンダーを入れた水で洗濯したり、入浴の際にお湯に入れたりして使っていたことからではないかという説があるとのこと。もうひとつはシンプルに、ラテン語の「青みを帯びた」などを意味する「livere」に由来するそうです。

花言葉

ラベンダーの花言葉

「清潔 」

ラベンダーは、リラックス効果や、抗菌と殺菌の作用があります。その働きを知っていた古代ギリシャ・ローマ人は、ラベンダーを入れた水で洗濯し、花の咲く季節になると、花の上に洗濯物を干したと伝えられているようです。そんな言い伝えから生まれたのが「清潔」。

「沈黙」

香りの成分に、精神を鎮める作用があることから、この花言葉の由来ということです。

「あなたを待っています」「期待」

https://twitter.com/aether_designer/status/1543006609235972097?s=20&t=E02CpotQJsusB5ASRBI3sQ

とても明るく、恋を連想させるような花言葉。ヨーロッパの伝説で、ラベンダーという名前の少女が、美しい少年に恋し、告白できずに待ち続けた末に一輪の花になってしまったというものがあります。

恋を連想させるような花言葉、ラベンダー。

おそらく、そこから生まれたのが「あなたを待っています」という花言葉なのでしょう。そして、「期待」もその伝説に関連しているのでしょうね!

ラベンダーの花の時期

ラベンダーの花の時期

ラベンダーの時期は、関東以西では5月から6月です。鉢花は、5月頃から花店や園芸店に並び始めます。ラベンダーを「サシェにして、枕元に置くと熟睡」「タンスに入れると虫よけ効果あり」「バスタイムのお供にすると香りで贅沢気分」など試して、快適な夏を過ごしましょう!

ラベンダーの時期は、関東以西では5月から6月

初夏の花。ラベンダーの花言葉や花名の由来、英語名を紹介します

Garden Story 

「誕生花、ラベンダー」に関するツイート集

https://twitter.com/realTSHKFRT/status/1544086345270050816?s=20
https://twitter.com/IZUMIN_812/status/1542973333683073024?s=20&t=E02CpotQJsusB5ASRBI3sQ
https://twitter.com/micchi_bkms/status/1542885742388449281?s=20&t=E02CpotQJsusB5ASRBI3sQ
https://twitter.com/blue_mt15/status/1542695715431886849?s=20&t=E02CpotQJsusB5ASRBI3sQ

7月10日の誕生花「グロキシニア」

「グロキシニア」

hartono subagioによるPixabayからの画像

基本情報

  • 学名Sinningia speciosa
  • 科名:イワタバコ科(Gesneriaceae)
  • 属名:シンニンギア属(Sinningia)
  • 原産地:ブラジルなど南アメリカ熱帯地域
  • 分類:多年草(球根植物)
  • 開花時期:4月下旬~7月上旬、9月~11月上旬(切り戻しした場合)
  • 草丈:20〜30cm程度

グロキシニアについて

hartono subagioによるPixabayからの画像

特徴

◎ ベルのような花形

  • グロキシニアの最大の魅力は、ベル形(鐘形)でビロードのような質感の花
  • 花の色は赤、紫、ピンク、白、青、複色など多彩。

◎ 光沢ある大きな葉

  • 葉は楕円形で、深緑色に細かい毛が生えた柔らかな質感。
  • 葉脈がはっきりしており、観葉植物としても見ごたえあり。

◎ 球根で休眠する

  • 冬には地上部が枯れて球根だけが残り、春にまた芽吹く。
  • 球根を休眠期に掘り上げて管理することで、翌年も開花可能。

◎ 日当たりと湿度を好む

  • 明るい日陰または間接光を好み、直射日光は苦手
  • 多湿に強いが、過湿や水のかけすぎには注意(特に葉や花に水がかかると傷む)。

◎ 室内栽培向き

  • 高温多湿を好む性質から、室内や温室栽培に適している
  • 温度は15〜25℃が適温で、寒さには弱い。

花言葉:「華やかな日々」

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由来

◎ ビロードのような豪華な花姿

グロキシニアの花は、濃厚な色彩光沢のあるベル型の花びらが特徴的です。
見た目の印象はまさに「華やか」。咲いているだけで空間がパッと明るくなります。
この豪華で豊かな雰囲気が、まるで特別な日々を彩るような華やかさを感じさせます。

◎ 多彩な色と長く咲く性質

赤、紫、青、白、ピンクなど多彩な色のバリエーションに加えて、手入れ次第では1〜2か月も咲き続けることもあります。
毎日違うように感じられるその美しさから、日々が彩られ、幸福感に満ちていく様子が連想され、「華やかな日々」という意味につながったと考えられます。

◎ 室内で楽しめる花=暮らしの中の小さな祝祭

温室や室内でも育てやすく、贈り物や観賞用としても親しまれてきた花です。
特にヨーロッパでは「テーブルを飾る贅沢」として人気があり、日常の中に小さな非日常=華やかさをもたらしてくれる花として愛されてきました。


「華やかな日々」

hartono subagioによるPixabayからの画像

祖母の家には、年に一度だけ咲く不思議な花があった。
 初夏になると、窓辺のテーブルに置かれた鉢の中から、深い紅色の花が静かに開く。ビロードのような光沢を放ちながら、まるで誰かの記憶を呼び覚ますように。

 「グロキシニアっていうのよ」

 まだ幼かった私に、祖母はそう言ってその花を撫でた。
 指先が触れるだけで花びらが壊れてしまいそうなのに、どこか力強い美しさがそこにはあった。

 「華やかな日々、っていう花言葉があるの。素敵でしょう?」

 ――華やかな日々。
 当時はよく意味がわからなかった。ただ、祖母がこの花を大切にしていることだけは、子どもながらに強く感じていた。

 高校生になって、私は祖母の家に寄りつかなくなった。
 部活に恋愛にバイトにと、日々の忙しさに追われ、あの花のことなどすっかり忘れていた。

 祖母が倒れたのは、そんなある年の初夏だった。
 病院のベッドで静かに目を閉じる祖母を前にして、私はようやく、何か大切なものを置き去りにしてきたことに気づいた。

hartono subagioによるPixabayからの画像

 その年、祖母の家に戻った私は、誰もいない居間の窓辺で、あの花が咲いているのを見つけた。
 深い赤、紫、そしてほのかなピンク――。複数の鉢に植えられたグロキシニアたちが、光を浴びて静かに揺れていた。

 思わず息をのんだ。
 まるで祖母の代わりに、そこにいるようだった。
 あのとき祖母が語った言葉が、ふいに胸の中で蘇る。

 「咲いているだけで空間が明るくなるのよ。毎日がね、特別みたいに感じられるの」

 花の姿は、まさにそれだった。
 濃厚な色彩と、柔らかなベル型の花びら。目を奪うほどの華やかさがあるのに、どこか静かで、優しい。

 私はその日から、毎朝グロキシニアに水をやるようになった。
 花は驚くほど長く咲き続け、色を変えながらも日々の風景に溶け込んでいく。

 気づけば、私は笑うことが増えていた。
 夕暮れに部屋を満たすやわらかな光、湯気の立つカップ、少し疲れた身体を包む毛布――何気ない日々が、まるで花のように尊く思えた。

 それが、祖母の言っていた「華やかな日々」なのだと、ようやくわかった気がした。

 季節が巡り、今年もまたグロキシニアの蕾が膨らみ始めた。
 私はひとつ鉢を選び、友人への贈り物にした。ちょっとしたお礼に、と思って選んだのに、包装しながら胸が温かくなる。

 「咲いたらね、きっと特別な気持ちになれるから」

 そう言って渡した帰り道、私はふと空を見上げた。
 夕焼けの光が差し込む窓の向こう、あの花がまた静かに揺れていた。

6月5日、7月10日、11月26日の誕生花「ホタルブクロ」

「ホタルブクロ」

基本情報

  • 学名:Campanula punctata var. punctata
  • 科・属:キキョウ科 ホタルブクロ属
  • 原産地:東北アジアと朝鮮半島、日本
  • 花期:5〜7月
  • 生育環境:山地・里山・半日陰の林道沿いなど
  • 和名の由来
    • 昔、子どもたちが袋状の花の中にホタルを入れて遊んだことから。
    • あるいは「火垂る(ほたる)袋」「蛍袋」が転じたという説もある。

ホタルブクロについて

特徴

  • 花は**釣鐘形(ベル型)**で、俯くように咲く。
  • 色は白・淡い紫・ピンクなどが多い。
  • 内側に赤紫色の斑点が入る種類が多い。
  • 茎は柔らかく細いが、花は大きく存在感がある。
  • 山野草として人気が高いが、庭植えでも育てやすい。
  • 可憐な見た目に反して、意外と丈夫で強健
  • 初夏の風景を代表する花のひとつで、どこか懐かしい雰囲気を持つ。

花言葉:「愛らしさ」

由来

  • ホタルを入れるほどの小さな袋状の花が、子どもの遊びと結びつく。
    → その微笑ましい情景から「愛らしさ」を連想。
  • 俯くように咲く姿が、恥ずかしそうな少女や、控えめな可愛らしさを思わせる。
  • 山里にひっそりと咲き、風に揺れる様子が、どこか素朴で健気な印象を与えるため。
  • 大きすぎない花姿と淡い色合いが、見る人に優しい愛しさを呼び起こすことから。

「夕暮れの小さな灯り」

夕暮れが迫るころ、山の斜面に続く細い道を歩いていた。茜色の光が木々の間から差し込み、影を長く伸ばしている。里山の空気はひんやりとしていて、どこか懐かしい土の匂いがした。
 茜(あかね)は、ゆっくりと足を止めた。道の脇に、そっと俯くように咲く薄紫の花が揺れている。ホタルブクロだった。小さくて、透けるように淡い色をしている。
 「……かわいい」
 思わず声が漏れた。花は返事をしないけれど、茜の言葉を受け取ったかのように、そよ風に合わせてふわりと揺れた。
 この花を見ると、いつも祖母の話を思い出す。
 ――昔ね、子どもたちはホタルをこの花の中に入れて遊んだんだよ。
 ――小さな灯りを花に閉じ込めて、嬉しそうに振って歩いたんだって。

 茜はその情景を思い浮かべた。白い袋状の花にやわらかな光がともり、子どもたちの笑い声が夕暮れの里山に響く。考えるだけで胸が温かくなった。
 俯いて咲く姿は、まるで恥ずかしがり屋の少女のようだ。静かで控えめで、でも誰よりも優しい存在。祖母はよく、「人も花もね、目立たなくても愛されるものがあるんだよ」と言っていた。
 その言葉の意味が、茜には長い間わからなかった。
 都会で暮らし始めてから、茜はずっと周囲の期待に応えようとしていた。大きく咲かなければ価値がない、目立てなければ遅れてしまう。そんな焦りばかりが、胸の奥にたまっていた。
 でも、祖母が亡くなり、実家に戻ってきて、こうしてホタルブクロの前に立っていると――胸の中に重く張りついていたものが、ゆっくりとほぐれていくようだった。

 ひっそりと、でも確かにそこにある花。
 大きすぎない姿。
 柔らかい色。
 風に揺れながら、ただ懸命に咲いている。
 その健気な姿が、茜にはたまらなく愛しいと思えた。
 「私も……これでいいのかな」
 茜はそっとしゃがみ、揺れるホタルブクロに指先を触れた。花弁は思ったよりもしっかりしていて、小さな命が確かにそこに息づいていることを伝えてきた。
 そのとき、道の先から小さな光がふわりと浮かび上がった。蛍だった。ゆっくりと近づき、茜の周りを一度だけ円を描くように飛んでいく。その光は、花の斑点の奥にまで届きそうなほど淡くて美しかった。

 まるで花の由来を目の前で確かめているようだった。
 「ありがとう」
 気づけば、茜は微笑んでいた。
 風がそっと吹き、ホタルブクロが控えめに揺れる。
 愛らしさとは、誰かに見せるための飾りじゃない。
 胸の奥に静かに灯る、小さな光のようなもの。
 そう気づいた瞬間、里山の景色が夕闇のなかでやわらかく溶けていった。
 茜は立ち上がり、深呼吸した。
 俯きながらも、しっかり根を張る小さな花のそばで、もう一度歩き出す力が、静かに満ちていくのを感じていた。

納豆の日

7月10日は納豆の日です

7月10日は納豆の日

1981年に「関西納豆工業協同組合」が関西限定の記念日として制定し、1992年に「全国納豆協同組合連合会」が、改めて全国の記念日として制定しています。という事で今回は、納豆について調べてみました。

納豆は大きく分けて2つ

納豆は大きく分けて2つ

納豆は大きく分けて、一般的によく食べられているネバネバして糸を引く「糸引き納豆」と、そして乾燥させた糸を引かない「塩辛納豆」の2種類あります。

塩辛納豆はどんな納豆?

塩辛納豆は、名のとおり塩辛く味噌のような風味があって、お茶づけとして食べたり、調味料として使用することが多いようです。

糸引き納豆は3種類


一つは、丸大豆納豆で、大豆を丸ごと煮て納豆菌で発酵させた、一般的に食べられている納豆。

もう一つは、挽き割り納豆で、大豆を炒ってあらく挽き、表の皮を取り除いてから煮るのが特徴です。

三つめは五斗納豆で、
昔から山形県米沢地方に伝わる郷土食であり、挽き割り納豆に麹や食塩をまぜて樽に仕込み、熟成させたもの。現在では「雪割り納豆」の名で販売されています。

納豆と言えば⁉️

納豆と言えば

納豆と言えば茨城県の水戸納豆ですが、2020年2月7日に総務省が発表した家計調査で、水戸市の2019年の1世帯あたり納豆総購入額が、前年に続き全国2位です。ちなみに、1位は福島市、3位は盛岡市でした。

血栓症予防にはナットウキナーゼ

血栓症予防にはナットウキナーゼ

納豆に含まれる酵素のナットウキナーゼは、血栓を溶かす効果があるといわれています。そして病院で使用されている血栓溶解剤の点滴と同等の作用を持ちます。更にその持続性は6~8時間の効果が継続します。

毎日、納豆を食べましょう!

毎日、納豆を食べましょう!

人は寝ている間に血栓できやすいために、夜に納豆を食べて寝るのが効果的だそうです。自分は脳出血で左半身麻痺の障害で、再発防止のためナットウキナーゼを摂取しています。そして、皆さんも毎日納豆を食べて心筋梗塞や脳梗塞の予防をしましょう!

おすすめ納豆!3種

天狗納豆

しっかりとした歯ごたえの豆で、糸の引きが細かい天狗納豆。味は、後味のいいほろ苦さとタレは甘すぎないのでよく合います。

水戸納豆 ナットウキナーゼ 茨城県産小粒納豆

職人の手作りで、一粒の納豆菌が均一にからんでいる昔ながらの納豆です。冷凍保存すると、おいしさそのまま風味を損なわず長期保存が可能。

熊本産 九州産大豆100%使用 だしかけ 納豆

かつおと昆布、しいたけ、帆立の和風出汁たっぷりのタレが大粒の納豆の旨さを絶妙に引き立てます。熊本マルキン元気納豆 九州産大豆100%を使用してます。


「納豆の日」に関するツイート集

2026年の投稿

2025年の投稿