5月10日、9月14日、10月29日の誕生花「アゲラタム」

「アゲラタム」

アゲラタムは、ふんわりとした青紫色の花を長く咲かせるキク科の植物です。初夏から秋まで楽しめ、暑さにも比較的強いのが特徴。花言葉は「信頼」「安楽」などがあり、涼しげな花姿で庭や花壇を彩ります。

基本情報

  • 学名Ageratum
  • 和名:カッコウアザミ(霍香薊)
  • 科名:キク科
  • 属名:アゲラタム属(カッコウアザミ属)
  • 原産地:熱帯アメリカ
  • 開花期:5月〜11月(温暖地では長く咲き続ける)
  • 花色:青紫、ピンク、白など
  • 分類:一年草(暖地では多年草扱いになることも)
  • 草丈:20〜60cm程度

アゲラタムについて

特徴

  • ふわふわとした花姿
    無数の細い糸のような花びらが集まって球状になり、まるで小さな綿毛のように見えます。柔らかい印象と独特の質感が特徴です。
  • 長く咲き続ける丈夫な花
    名前の「Ageratum」はギリシャ語の「a(=否定)」+「geras(=老いる)」が語源。
    →「老いない」という意味で、色あせにくく長持ちする花という特徴から名付けられました。
  • 花壇や寄せ植えに人気
    花期が長く、こんもりと茂るため、縁取りやグラウンドカバーとして重宝されます。
    青や紫の花色が多く、他の花色を引き立てる「調和の花」としても親しまれています。

花言葉:「信頼」

由来

アゲラタムの花言葉はいくつかありますが、その中でも代表的なのが「信頼」です。
この言葉には、次のような由来があるとされています。

① 長く咲き続ける姿から

アゲラタムは初夏から秋まで、途切れることなく花を咲かせ続ける強い生命力を持っています。
一度咲き始めると、季節が移ってもその色を保ち続ける姿が、
「変わらず咲き続ける=変わらぬ信頼・誠実さ」の象徴とされたのです。

② 優しく寄り添うように咲く姿

一つひとつの花はとても小さいですが、それらが寄り添い合って丸い花房を作ります。
この「互いに支え合って一つになる姿」から、
人と人との信頼関係や絆をイメージして「信頼」という花言葉が生まれました。

③ 色の印象による象徴

特に代表的な青紫色の花は、古来より「誠実・真心・信用」の象徴とされています。
澄んだ青色の花が、真心をもって信頼を育む姿を思わせることも由来のひとつです。


アゲラタム ―変わらぬ青の約束―

放課後の校舎裏は、いつも風の音がよく響く。
 砂の匂いと、かすかな草の香り。花壇の隅に咲くアゲラタムが、ゆらゆらと揺れていた。

 「また、咲いたね」
 結衣はしゃがみ込み、小さな青い花にそっと指を伸ばした。
 ふわふわとした花びらの感触が、どこか懐かしかった。

 その花を植えたのは、一年前の春だった。
 卒業式のあと、クラスの仲間たちはそれぞれ違う道へ進んだ。
 けれど、ひとりだけ――亮だけは、この学校に残って園芸部を続けた。

 「アゲラタムって、ずっと咲き続けるんだって」
 あの日、彼が笑いながらそう言った。
 「ほら、“変わらない信頼”って花言葉もあるらしい。俺たちも、そうでいたいな」

 その言葉を聞いたときは、ただ頷くだけだった。
 けれど今思うと、それは彼らしい、不器用な約束だったのだと思う。

 夏が過ぎ、秋が終わり、冬が来ても、アゲラタムは枯れずに残った。
 小さな青い花が寄り添い合って咲く姿は、まるで亮の言葉そのもののようで、結衣の胸に残り続けた。

 ――そして一年後。
 進学のために町を離れた亮が、久しぶりに学校を訪れた。

 「……まだ、咲いてるんだ」
 彼は少し驚いたように呟き、膝を折った。
 「まさか、こんなに長く咲くとはな」

 「信頼って、簡単じゃないんだね」
 結衣は笑いながら言った。
 「離れてても、ちゃんと信じてなきゃいけない。すぐには確かめられないけど、それでも信じるっていうこと」

 亮は小さく頷いた。
 「でも、結衣は信じてくれたんだろ?」

 その言葉に、結衣の頬が熱くなる。
 花壇の青が、夕焼けに少しだけ溶けて見えた。

 「うん。だって、この花が枯れなかったから」
 彼女はそっと花に触れた。
 「変わらずここにあった。……それが、なんだか心強くて」

 風が吹き抜ける。
 アゲラタムの花びらが揺れ、陽の光を受けて小さな光の粒のように瞬いた。
 青紫の花が寄り添うように咲くその姿は、まるで二人の距離を映すかのようだった。

 「ねえ、また植えようよ」
 結衣が言うと、亮は笑った。
 「また信じ合うってことか」
 「うん。たとえ遠くにいても、花がある限り、約束は消えないから」

 二人は並んで、次の苗を土に埋めた。
 指先に残る土の温もりと、かすかな花の香り。

 変わらぬ青。
 それはただの色ではなく、信じ続ける強さの色だった。
 アゲラタムがまた風に揺れる。
 そのたびに、結衣の胸の奥で、亮との約束が静かに息づいていた。

9月14日、30日、10月8日、15日の誕生花「シュウメイギク」

「シュウメイギク」

シュウメイギク(秋明菊)は、秋に白や淡いピンクの花を咲かせる多年草です。凛とした美しさが魅力で、秋の庭を彩ります。名前に「菊」とありますが、キク科ではなくキンポウゲ科の植物です。

基本情報

  • 和名:シュウメイギク(秋明菊)
  • 学名Anemone hupehensis ほか(Hybridも含む)
  • 科名:キンポウゲ科
  • 属名:イチリンソウ属(アネモネ属)
  • 原産地:中国、台湾
  • 開花期:8月下旬〜11月頃
  • 花色:白、ピンク、紅紫など
  • 別名:キブネギク(貴船菊)
    • 京都・貴船地方でよく見られることに由来。

シュウメイギクについて

特徴

  1. 秋を彩るアネモネの仲間
    名前に「菊」とありますが、実際はアネモネの仲間。菊との関係はありません。花姿が菊に似ていることからこの名が付きました。
  2. 可憐で気品ある姿
    細長い茎の先に花を咲かせ、風に揺れる姿が優雅。花弁のように見える部分は実は萼片です。
  3. 丈夫で広がりやすい
    地下茎で増える性質が強く、一度根づくと群生しやすい植物。庭では秋の風情を演出する花として親しまれます。
  4. 和の景観に調和
    日本の寺社や庭園でよく見られ、苔むした石や竹林とともに植えられると特に映える。

花言葉:「忍耐」

由来

シュウメイギクに「忍耐」という花言葉が与えられた背景には、次のような点が関係しています。

  1. 秋の終わりまで咲き続ける姿
    夏の暑さが過ぎ、他の花が少なくなる晩秋まで、ひっそりと長く咲き続ける姿は「耐え忍ぶ力」を思わせる。
  2. 細い茎でも風雪に負けない強さ
    繊細に見える茎は意外と強く、風にしなやかに揺れながらも折れずに立つ。その姿が「忍耐心」を象徴。
  3. 厳しい環境でも根づく繁殖力
    半日陰ややせ地でもよく育ち、群生するほどの生命力を持つ。表面の儚さとは裏腹に、根の強さが「耐えて生き抜く」イメージと重なった。

忍耐の花 ―シュウメイギクの庭で―

山あいの小さな寺の庭には、秋になると白や薄紅の花が揺れていた。参道を囲む苔むした石垣の間からすっと茎を伸ばし、風に揺れながらも折れずに立つその花。人々はそれを「秋明菊」と呼んだ。

 寺に仕える若い僧、智真は、毎朝その花に水をやりながら、ふと自分の心を映すように感じていた。

 彼は数年前にこの寺へ入ったが、修行の道は険しかった。座禅では眠気に襲われ、経の朗誦では声が震え、師からは「心が揺れている」と叱責される。自ら選んだ道でありながら、心の奥では何度も「逃げ出したい」と思った。

 ある日の夕暮れ、庭の隅に立ち尽くしていると、師の老僧が近づいてきた。

 「智真、なぜ花を見つめておるのだ」

 彼は正直に打ち明けた。
 「私の心は弱く、修行に耐えられそうにありません。ですが、この花が風に揺れても折れない姿を見ると、なぜか胸が締めつけられるのです」

 老僧は静かに頷き、花を見やった。
 「秋明菊には『忍耐』という花言葉がある。その理由を知っているか」

 智真は首を横に振る。

 「この花は夏が過ぎ、他の花が散ってしまったあとも、晩秋までひっそりと咲き続ける。誰に称えられるでもなく、ただ黙って季節を耐え忍ぶのだ」

 老僧は花の細い茎を指さした。
 「見た目は儚いが、風に吹かれても雪に打たれても折れぬ強さを秘めている。しなやかに揺れるからこそ、倒れずにいられるのだ」

 そして苔の間から顔を出す新芽に目を向けた。
 「さらにこの花は、半日陰でも、やせた土でも根を張り、やがて群れとなる。外からは弱そうに見えても、根は深く強い。それが忍耐の証なのだ」

 智真は目を見開いた。自分が弱いと思っていたこと、迷いを恥じていたこと――それは折れることではなく、まだ揺れながら耐えている証かもしれない。

 その日から彼は、座禅で眠気に襲われても、ただひたすらに呼吸を数え続けた。声が震えても経を唱え続けた。揺れながらも折れない秋明菊のように。

 数年が過ぎ、智真はいつしか人々に頼られる僧となった。秋、庭の花が再び咲き揺れるころ、彼は訪れた旅人にこう語った。

 「この花は、忍耐を教えてくれます。見た目はか弱くとも、根を張り続ければ、必ず生き抜けるのです」

 旅人は深く頷き、しばらく花の群れを眺めていた。

 夕陽が庭を黄金に染める。秋明菊は風に揺れながらも、ひっそりと、けれど確かに咲き続けていた。

コスモスの日

9月14日はコスモスの日です

ピンク色のコスモスの花
9月14日はコスモスの日

3月14日「ホワイトデー」から半年たった時に、コスモスを添えてプレゼントを交換し、お互いの愛を確認するという日なのだそうです。そして、この時期はコスモスの開花する頃でもあることからでしょう。

コスモス(秋桜)

田んぼに咲き誇るコスモス

この時期には生花店では、コスモスの切り花などが店頭に並びます。まずは、このコスモスという花の花言葉や基本情報が知ることから始めましょう。

学名、科目、原産地

キク科コスモス属

コスモスの学名は、「 Cosmos bipinnatus」。科名は、キク科コスモス属であり、一年草です。そして原産地は、「メキシコ」で17世紀にヨーロッパにもたらされ、日本には明治の初めに渡来しています。ちなみに、。和名では「あきざくら(秋桜)」と呼ばれているようです。

花言葉

コスモスの名前の由来は、ギリシャ語で「秩序」「調和」を意味する「Kosmos」。花言葉は、その由来から「調和」や、そこからイメージされる「平和」「美しさ」などがつけられています。

名前の由来は?

コスモスの名前の由来

先に述べたコスモスの名前の由来ですが、ギリシャ語で 「秩序」「調和」の他に「装り」「美しい」などの意味を持つ「kosmos」からなるといわれています。この花色が綺麗なことにちなみ、名付け親であるのはマドリッド王立植物園長カバニリェス神父だといわれています。

コスモスが開花する季節

コスモスの開花時期

改良によって、春に種をまいて「夏に花を楽しむ早咲きのコスモス」と、従来型の夏に種まきをして秋に花を楽しむ遅咲き(短日性)のコスモスが存在しています。夏のコスモスも、秋のコスモスも、青い空をバックに風で揺らす美しさはどちらも変わりありません。

夏に開花するコスモスもある

夏に開花のコスモス

コスモスが咲く季節は秋であり、この花は「短日性」といわれて夏が終わり日が短くなると開花する草花です。また、品種の改良が進み、短日性の無い早咲き種も作られています。

コスモスの育て方

コスモスの育て方

コスモスを育てるには、日当たりと水はけのよい場所の確保が必要です。コスモスは最終的に草丈1~2mまで大きくなり、根も広範囲で貼るため、家の庭に植える時は前もってしっかりと広さの確保もして置きましょう。

家の庭をコスモス畑に

庭でコスモス

私の田舎にある実家で昔は、小スペースですがコスモス畑になったことがありました。しかも種も風で何処からか運ばれて来たようで、自然に満開になって綺麗でした。育てるというよりタンポポと同じように、自力で育ってくれるので場所さえ確保してあげれば、庭で年に一度の花見イベントも夢ではありません。


「コスモスの日」に関するツイート集

2026年の投稿

2025年の投稿

9月13日の誕生花「ネコヤナギ」

「ネコヤナギ」

ネコヤナギは、早春に銀白色のふわふわした花穂をつけるヤナギの仲間です。猫のしっぽを思わせる姿が名前の由来。春の訪れを感じさせる、可愛らしい植物として親しまれています。

基本情報

  • 名称:ネコヤナギ(猫柳)
  • 学名Salix gracilistyla
  • 分類:ヤナギ科ヤナギ属
  • 原産地・分布:日本
  • 開花時期:1月~2月頃
  • 花の色:銀白色の綿毛に包まれ、成熟すると雄花は黄色い葯が目立ちます
  • 生育場所:川辺や湿地など、水辺を好んで自生します
  • 名前の由来:早春に出るふわふわとした花穂が、猫のしっぽや毛並みのように見えることから「ネコヤナギ」と呼ばれています。

ネコヤナギについて

特徴

  • 早春になると、枝に銀白色でふわふわとした花穂をつけます。
  • 花穂の柔らかな姿が猫のように見えることから、親しみを込めて「猫柳」と名付けられました。
  • 川辺や水辺に多く見られ、自然の中でしなやかに枝を伸ばします。
  • 枝は細く柔軟で、風に吹かれると自由に揺れる姿が印象的です。
  • まだ寒さの残る時期に芽吹くことから、春の訪れを告げる植物としても親しまれています。


花言葉:「自由」

由来

  • ネコヤナギの「自由」という花言葉は、細くしなやかな枝が風に吹かれるまま、のびのびと揺れる姿に由来すると考えられています。
  • 水辺などの自然豊かな場所で、周囲に縛られることなく枝を伸ばして育つ姿が、自由で伸びやかな印象を与えます。
  • 風の強さに逆らって折れるのではなく、柔軟にしなりながら揺れる様子には、自分らしく生きる自由さが感じられます。
  • 早春の自然の中で、のびのびと芽吹き、新しい季節へ向かって成長していく姿も、自由な未来への一歩を連想させます。
  • こうした**「風に身を任せるしなやかさ」「のびのびと枝を伸ばす姿」「新しい季節へ向かう生命力」が重なり、花言葉の「自由」**につながったといえるでしょう。


「風に揺れる枝のように」

  春が近づくと、川沿いの道にはネコヤナギが姿を見せる。

 まだ冷たい風が吹く頃、細い枝には銀白色のふわふわとした花穂が並び始める。その姿は、まるで小さな猫が枝に寄り添っているようにも見えた。

 由紀は、そのネコヤナギが好きだった。

 子どもの頃から、父と母と三人で川沿いを散歩するたび、必ず足を止めて眺めた。

「ほら、また猫がいっぱい並んでる」

 幼い由紀がそう言うと、父は笑った。

「本当だな。春になると、みんな出てくるんだ」

「猫なの?」

「猫じゃない。ネコヤナギ」

「じゃあ、なんで猫なの?」

「ふわふわしてるからだよ」

 父はそう言って、由紀の頭を撫でた。

 母も隣で笑っていた。

 あの頃の由紀にとって、世界は小さかった。

 家があって。

 父と母がいて。

 学校があって。

 春になればネコヤナギが咲く。

 それだけで、すべてが満たされていた。

 けれど、人はいつまでも同じ場所にはいられない。

 由紀は二十八歳になっていた。

 大学を卒業したあとも地元で働き、両親と同じ家で暮らしていた。

 特に不満があったわけではない。

 仕事も嫌いではなかった。

 両親との関係も良かった。

 休日には三人で食事をすることもある。

 父は相変わらず冗談を言い、母は少し呆れながら笑う。

 子どもの頃と変わらない時間が、そこにはあった。

 だからこそ、由紀は決められずにいた。

 東京へ行くことを。

     *

「また、その話?」

 夕食の席で、母が箸を置いた。

「うん」

「東京の会社?」

「そう」

「本当に行きたいの?」

 由紀は少し黙った。

「……行ってみたい」

 その言葉を口にするのに、何年かかったのだろうと思った。

 由紀は今まで何度も考えていた。

 もっと大きな仕事をしてみたい。

 知らない人たちと出会いたい。

 知らない街を歩いてみたい。

 自分の力で生活してみたい。

 けれど、そのたびに不安になった。

 両親を置いて行っていいのだろうか。

 二人は寂しくないだろうか。

 自分がいなくなったら、家はどうなるだろう。

 そんなことを考えているうちに、いつも答えを先延ばしにしてしまった。

 父がゆっくりと口を開いた。

「東京か」

「うん」

「遠いな」

「そうだね」

「帰ってくるの、大変になるな」

 由紀の胸が痛んだ。

 やっぱり、やめようか。

 そう思った。

「まだ、決まったわけじゃないから」

 由紀は慌てて言った。

「別に、今すぐ行くってわけじゃ……」

「由紀」

 母が静かに呼んだ。

「行きたいの?」

 由紀は母を見た。

 優しい目だった。

 けれど、その目の奥に、少しだけ寂しさがあるような気がした。

 由紀は答えられなかった。

「ごめん。やっぱり、もう少し考える」

 そう言って、その話を終わらせた。

 その夜、由紀は自分の部屋で一人になった。

 窓の外は暗かった。

 スマートフォンには、東京の会社から届いたメールが表示されている。

 最終面接の案内。

 ここまで来たのだから、挑戦すればいい。

 そう思う。

 けれど。

 もし失敗したら。

 もし寂しくなったら。

 もし両親に何かあったら。

 由紀は画面を閉じた。

「自由になりたいなんて」

 小さくつぶやいた。

「そんなの、わがままなのかな」

     *

 翌朝。

 由紀は一人で川沿いを歩いた。

 休日の朝は静かだった。

 冬の冷たさがまだ残っているが、陽射しには少しだけ春の気配がある。

 そして、川辺にはネコヤナギが咲いていた。

 由紀は足を止めた。

 細い枝。

 その先に並ぶ、銀白色のふわふわとした花穂。

 風が吹く。

 枝が揺れる。

 強い風だった。

 由紀は思わず、枝が折れてしまうのではないかと思った。

 けれど、ネコヤナギは折れなかった。

 風に逆らうこともなかった。

 ただ、しなやかに曲がり、揺れていた。

 そして、風が弱まると、また元の場所へ戻った。

「……すごいね」

 由紀はつぶやいた。

 そのとき、後ろから声がした。

「何が?」

 振り返ると、父が立っていた。

「お父さん?」

「散歩」

「珍しいね。一人で?」

「由紀が出ていったから、気になった」

 父は由紀の隣に並んだ。

 二人でネコヤナギを見る。

「覚えてるか?」

 父が聞いた。

「子どもの頃、よくここに来たの」

「覚えてる」

「由紀はネコヤナギを見るたび、猫だって言ってた」

「覚えてるよ」

「本当に猫だと思ってたんだ」

「お父さんが紛らわしいこと言うからでしょ」

 二人は笑った。

 しばらくして、父が言った。

「東京、行きたいのか?」

 由紀の笑顔が消えた。

「……うん」

「本当は?」

「行きたい」

 父は黙った。

 由紀はネコヤナギを見た。

「でも、お父さんとお母さんがいるから」

「それが理由で行かないのか?」

「だって」

 由紀は言葉を探した。

「二人が年を取っていくのを見ると……私がそばにいた方がいいんじゃないかって」

 父は少し笑った。

「俺たち、そんなに頼りないか?」

「そういう意味じゃない」

「じゃあ、どういう意味だ」

「家族だから」

 由紀はうつむいた。

「家族だから、離れたくない」

 父は何も言わなかった。

 川の水が流れている。

 風が吹く。

 ネコヤナギが揺れる。

「由紀」

 父がゆっくり言った。

「家族ってのはな」

 由紀は顔を上げた。

「いつも同じ場所にいることじゃない」

「……」

「離れていても、家族は家族だ」

 由紀は父を見た。

「お父さんだって、昔はおじいちゃんとおばあちゃんの家を出たんでしょ?」

「ああ」

「寂しくなかった?」

「寂しかった」

「じゃあ」

「でも、自分の人生を生きたかった」

 父はネコヤナギを見つめた。

「親はな。子どもがずっとそばにいてくれたら嬉しい」

 由紀の胸が痛んだ。

「でも」

 父は続けた。

「それ以上に、子どもが自分の人生を生きてくれた方が嬉しいんだ」

 由紀の目から涙がこぼれた。

「でも、もし二人に何かあったら」

「そのときは帰ってくればいい」

「すぐには帰れないかもしれない」

「今だって、仕事中ならすぐには帰れないだろう」

「でも」

「由紀」

 父の声は穏やかだった。

「心配してくれるのは嬉しい。でも、心配することと、縛られることは違う」

 由紀は息を止めた。

「俺たちが由紀を縛っているなら、それは親として間違っている」

「そんなことない」

「なら、自由になれ」

 由紀は父を見つめた。

「自由に生きろ」

 その言葉は、風よりも強く胸に響いた。

     *

 その日の夕方。

 由紀が家へ帰ると、母が台所にいた。

「おかえり」

「ただいま」

「お父さんと会った?」

「うん」

「何を話したの?」

「東京のこと」

 母の手が止まった。

「そう」

「お母さん」

 由紀は母の背中に向かって言った。

「私、東京に行ってもいい?」

 母はすぐには振り返らなかった。

 鍋の火を止める。

 手を拭く。

 そして、ゆっくりと由紀の方を向いた。

 目には涙が浮かんでいた。

「駄目って言ったら?」

 由紀は何も言えなかった。

 母は少し笑った。

「行かないの?」

「……わからない」

「じゃあ、行きなさい」

「え?」

「行きたいんでしょう?」

「でも、お母さん」

「寂しいわよ」

 母は正直に言った。

「すごく寂しいと思う」

 由紀の目からまた涙がこぼれた。

「でもね」

 母は由紀の頬に手を当てた。

「寂しいからって、あなたの人生を止めていい理由にはならないでしょう?」

「お母さん」

「私は、あなたに幸せになってほしい」

 由紀は母を抱きしめた。

 子どもの頃のように。

 何か怖いことがあったとき。

 悲しいことがあったとき。

 いつも母に抱きしめてもらった。

 けれど今は、自分から母を抱きしめた。

「ありがとう」

「まだ行くって決まったわけじゃないでしょ」

「うん」

「まずは面接」

「うん」

「落ちるかもしれないし」

「そこまで言う?」

 二人は涙を流しながら笑った。

     *

 一か月後。

 由紀は東京へ向かう電車の中にいた。

 最終面接を受けるためだった。

 窓の外の景色が流れていく。

 知らない場所へ向かっている。

 不安は消えていなかった。

 むしろ、以前よりも大きくなっているような気さえした。

 けれど、不安があるから進めないわけではない。

 あのネコヤナギを思い出した。

 強い風が吹いても、枝は折れなかった。

 風に逆らわず、しなやかに揺れていた。

 自由とは、何にも縛られずに好き勝手に生きることではないのかもしれない。

 不安がなくなることでもない。

 誰にも迷惑をかけないことでもない。

 家族を忘れることでもない。

 自由とは。

 大切なものを抱えながら、それでも自分の足で歩くこと。

 誰かに守られながら育った自分が、今度は自分で選び、自分で決めること。

 そして、離れていても変わらないものを信じること。

 由紀はそう思った。

     *

 春。

 由紀は東京の小さな部屋で暮らし始めていた。

 面接の結果、希望していた会社に採用された。

 引っ越しの日。

 母は何度も「忘れ物ない?」と聞いた。

 父は何度も「無理するなよ」と言った。

「何回も言わなくてもわかってる」

 由紀は笑った。

「じゃあ、元気でな」

 父が言った。

「うん」

「ちゃんと食べろよ」

「うん」

「電話しろよ」

「うん」

「帰ってこいよ」

 由紀は少し黙った。

「帰るよ」

 そして笑った。

「だって、ここが私の家だから」

 母が泣いた。

 父は少し目をそらした。

 由紀も泣いた。

 それでも、歩き出した。

     *

 新しい生活は、簡単ではなかった。

 仕事を覚えるのは大変だった。

 満員電車にも慣れなかった。

 料理を失敗した。

 洗濯物をためた。

 風邪を引いた。

 夜になると、急に寂しくなることもあった。

 そんなときは、母に電話をした。

「大丈夫?」

「大丈夫じゃない」

「どうしたの?」

「寂しい」

 母は笑った。

「正直ね」

「だって寂しいんだもん」

「じゃあ、電話して」

「してるよ」

「そうだった」

 二人は笑った。

 父からも、ときどき写真が送られてきた。

 庭の花。

 近所の猫。

 そして、ある日。

 ネコヤナギの写真が届いた。

――今年も咲いたぞ。

 短いメッセージ。

 由紀は、しばらくその写真を見つめた。

 銀白色のふわふわとした花穂。

 細い枝。

 風に揺れている。

 由紀はすぐに電話をかけた。

「お父さん」

「どうした?」

「ネコヤナギ、ありがとう」

「写真?」

「うん」

「今年も猫がいっぱい出てきたぞ」

「まだ言ってる」

「本当だ」

 二人は笑った。

 窓の外には、東京の街が広がっていた。

 たくさんの人。

 たくさんの光。

 そして、自分の知らない未来。

 由紀はもう、あの頃のようにすべてが怖いとは思わなかった。

 風はこれからも吹くだろう。

 強い風もある。

 思い通りにならないこともある。

 迷うこともある。

 寂しくなることもある。

 けれど、そのたびに思い出せばいい。

 風に逆らわず、しなやかに揺れるネコヤナギを。

 そして、遠く離れていても変わらない家族を。

 自由に生きることは、誰かとの絆を切ることではない。

 むしろ、大切な人との絆があるからこそ、人は安心して遠くへ行けるのかもしれない。

 帰る場所があるから、新しい場所へ向かえる。

 愛してくれる人がいるから、自分の人生を選ぶ勇気が持てる。

 由紀は窓を開けた。

 春の風が部屋に入ってくる。

 髪が揺れた。

 由紀は目を閉じた。

 そして、ゆっくりと深呼吸した。

 もう誰かの後ろを歩くだけではない。

 これからは、自分で選んだ道を歩いていく。

 迷ったら立ち止まればいい。

 疲れたら休めばいい。

 風が強ければ、しなやかに身を任せればいい。

 折れなければいい。

 また、自分らしく立ち上がればいい。

 それがきっと、由紀にとっての自由だった。

 遠く離れた故郷の川辺では、今年もネコヤナギが風に揺れているだろう。

 細い枝を自由に伸ばしながら。

 風に逆らうことなく。

 けれど、決して折れることなく。

 その姿はまるで、新しい人生へ歩き出した由紀を、遠くから見守っているようだった。

 由紀は空を見上げた。

 その先には、まだ見ぬ未来が広がっている。

 不安もある。

 けれど、希望もある。

 そして何より、自分で選んだ道がある。

「行ってきます」

 誰に言うでもなく、由紀は小さくつぶやいた。

 それはもう、家を出るときの「行ってきます」ではなかった。

 これから始まる自分の人生へ向けた言葉だった。

 風が吹いた。

 由紀は微笑んだ。

 ネコヤナギの枝のように。

 しなやかに。

 自由に。

 そして、大切な人たちとの絆を胸に抱きながら。

 由紀は、新しい未来へ向かって歩き始めた。

8月3日、9月13日、10月20日の誕生花「ブッドレア」

「ブッドレア」

ブッドレアは、夏から秋にかけて円すい状に小さな花をたくさん咲かせる落葉低木です。甘い香りに誘われてチョウやミツバチが多く集まることから、「バタフライブッシュ(蝶の木)」とも呼ばれています。花色は紫、白、ピンクなどがあり、丈夫で育てやすいのが魅力です。花言葉は「魅力」「あなたを慕う」「恋の予感」などで、華やかな花姿が庭や公園を美しく彩ります。

基本情報

  • 和名:ブッドレア(フサフジウツギ)
  • 学名Buddleja davidii
  • 科名:ゴマノハグサ科(※APG分類ではフジウツギ科)
  • 原産地:中国~チベット原産
  • 開花期:7月~9月頃
  • 花色:紫・ピンク・白・黄色など
  • 別名:バタフライブッシュ(Butterfly bush)
     → 強い香りと蜜で蝶を多く引き寄せるため。

ブッドレアについて

特徴

  • 花穂:小さな花が円錐状に集まり、20cm前後の房になって咲く。
  • 香り:甘く強い芳香を放ち、蝶や蜂を誘う。特にアゲハチョウなど大きな蝶が好む。
  • 樹形:低木~中木で、剪定に強く、庭木や生け垣にも利用される。
  • 繁殖力:丈夫で育てやすく、世界各地で観賞用に広まった。

花言葉:「恋の予感」

由来

ブッドレアに「恋の予感」という花言葉が与えられた背景には、次のようなイメージが関わっています。

  1. 蝶を呼ぶ花
    • ブッドレアの甘い香りと蜜は、遠くからでも蝶を惹きつける。
    • 「蝶=恋の訪れやロマンの象徴」とされる文化的な連想から、「恋の予感」という花言葉につながった。
  2. 長く伸びる花房
    • 先へ先へと伸びるように咲く花穂は、「これから始まる新しい出来事」や「未来への期待」を思わせる。
    • そこに「まだ始まっていない恋の兆し」のイメージが重なる。
  3. 甘い香りと華やかな姿
    • 見る者を引き寄せるような芳香と色彩が、「心を惹かれる瞬間=恋の予感」を象徴すると考えられた。

「恋の予感、ブッドレアの庭で」

その庭は、夏の午後になると甘い香りで満ちあふれる。濃い紫や淡いピンクの房状の花が風に揺れ、蝶たちが次々と舞い降りてくる。まるで誰かが秘密の手紙を撒いているかのように、ブッドレアは無数の羽音を呼び寄せていた。

 陽菜(ひな)は、その庭の隅に腰を下ろし、ノートを広げていた。大学の卒論の題材に「植物と人の感情の関係」を選んだのは、きっと自分でも気づかない心の欲求だったのだろう。最近、彼女は心の中で小さなざわめきを抱えていた。それはまだ「恋」と呼ぶには幼く、でも確かに胸を騒がせる気配だった。

 ノートには、こんな言葉が走り書きされている。
 「ブッドレア――蝶を呼ぶ花。蝶=恋やロマンの象徴。花言葉は『恋の予感』。」

 ペンを止めたとき、視界の端に蝶がひらりと舞った。淡い黄色のアゲハチョウだ。陽菜は思わず手を伸ばすが、その羽はするりと逃げるように花へ吸い寄せられていく。まるで「追いかけてごらん」と誘っているように見えて、胸がくすぐったくなった。

 そのとき、庭の門が開く音がした。顔を上げると、幼なじみの悠人(ゆうと)が立っていた。背に背負ったカメラが陽を受けてきらりと光る。

「やっぱりここにいたか」
「悠人……どうして?」
「夏の蝶を撮りたくて。ブッドレアが咲いたって聞いたから」

 彼はためらいなく庭に入り、ファインダーを覗き込みながらシャッターを切った。その真剣な横顔を見ていると、胸の奥にさざ波のような熱が広がる。

「ほら、見てみろよ」
 悠人が液晶画面を差し出す。そこには紫のブッドレアに止まる蝶と、その背後でノートを抱えた自分の姿が写っていた。

「……私まで映ってる」
「いいだろ。蝶と花と、君。全部そろって“予感”の絵になる」

 その言葉に、陽菜の心臓が跳ねた。なぜ彼が花言葉のことを知っているのか、考える余裕もなかった。ただ耳に残った「予感」という響きが、胸の奥を甘く震わせた。

 風が吹き、房の花々が揺れる。蝶が群れをなして舞い上がり、空へ溶けていった。陽菜は思った。――このざわめきは、ブッドレアの香りがもたらした一時の幻ではない。きっと新しい物語の始まりなのだ。

 悠人がレンズを下ろし、静かに言った。
「この庭で、来年もまた一緒に写真を撮ろうな」

 その約束は、まだ恋とは呼べない。けれど確かに「予感」として陽菜の胸に刻まれた。紫の花が揺れ、甘い香りが二人を包み込む。まるでブッドレア自身が祝福しているように。

 ――恋の予感は、いつだって蝶の羽音とともにやってくる。

9月8日、13日、30日の誕生花「ゼフィランサス」

「ゼフィランサス」

varun_saaによるPixabayからの画像

ゼフィランサスは、夏から秋にかけて咲く球根植物で、雨の後などに一斉に花を咲かせる姿から「レインリリー」とも呼ばれます。白やピンク、黄色の可憐な花を咲かせ、丈夫で育てやすいのも魅力です。

基本情報

  • 学名Zephyranthes
  • 科名:ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)
  • 原産地:アメリカ
  • 和名:サフランモドキ、タマスダレ など
  • 英名:Rain lily(レインリリー)、Fairy lily
  • 開花期:5月下旬~10月(種類による)
  • 草丈:20~30cm程度
  • 特徴:雨が降った後などに一斉に花を咲かせることから「レインリリー」と呼ばれる。

ゼフィランサスについて

特徴

  • 花の姿
    花はクロッカスや小型のユリに似た形で、6枚の花弁を放射状に広げる。白・ピンク・黄色など、品種により色合いが異なる。
  • 花の咲き方
    晴れた日に開き、曇りや夜には閉じる。雨後に一斉に花茎を伸ばして咲く様子は、可憐で清楚な印象を与える。

  • 細長く芝生のような線形で、球根から叢生して伸びる。
  • 丈夫さ
    寒さには弱いが、繁殖力が強く、庭植えにすると群生しやすい。
  • 別名「タマスダレ」
    日本では白花のゼフィランサス・カンディダが広く普及し、線形の葉に白花が群れ咲く姿を「玉簾(たますだれ)」と呼んできた。

花言葉:「汚れなき愛」

由来

ゼフィランサスに与えられた花言葉はいくつかありますが、その中でも「汚れなき愛」は代表的です。

背景

  1. 清楚な白花のイメージ
    特にタマスダレ(白花種)は、真っ白な花弁を持ちます。その純白さが「無垢」「純粋さ」を象徴し、愛の清らかさに重ねられた。
  2. 雨に洗われて咲く姿
    雨上がりに花茎を伸ばして咲くことから、「雨で清められて生まれる花」と見なされた。大地を潤す雨とともに咲く姿が「汚れなき心」を連想させる。
  3. 儚さと一途さ
    一輪一輪は数日で終わる短命の花ですが、次々と新しい花を咲かせる。その姿が「途切れない純粋な愛」を表しているとされた。

「汚れなき愛」

夏の夕立が過ぎ去ったあと、街路樹の根元に群れ咲く白い花が雨粒を抱いたまま揺れていた。ゼフィランサス――タマスダレ。通りがかる人々は気にも留めないが、志穂は足を止めずにはいられなかった。

 「……今年も、咲いたんだ」

 彼女にとってこの花は、ただの草花ではない。五年前の夏、病室の窓際に小さな鉢を置いてくれた人がいた。彼女の婚約者だった、悠人である。

 当時、志穂は病に伏し、未来を失ったかのように塞ぎ込んでいた。そんな彼女の枕元に、悠人は小さな白い花を携えて現れた。

 「ゼフィランサスっていうんだ。雨が降ったあと、一斉に咲くんだよ。清らかで、真っ直ぐで……志穂みたいな花だと思ったんだ」

 不器用な言葉に、彼女は涙を零した。儚い花なのに、毎日次々と新しい花を咲かせる。その姿が、どんな状況でも彼女を励まし続けてくれた。

 だが、その翌年。悠人は事故で突然この世を去った。志穂の隣に、彼が再び現れることはなかった。

 それでも、鉢の中のゼフィランサスは、雨のたびに白い花を咲かせた。まるで悠人がそこにいて、「生きてほしい」と語りかけているようだった。

 志穂は悲しみに押し潰されそうになりながらも、その花を枯らさぬように世話を続けた。花が咲くたびに、彼女は亡き人の声を胸に聞いた。

 「大丈夫。僕はここにいる。君をずっと見守っている」

 ――雨上がりの街角。志穂は群れ咲く白花を見つめ、静かに微笑んだ。
 「汚れなき愛」――花言葉を思い出すたびに、彼の不器用な優しさと真っ直ぐな眼差しがよみがえる。

 たとえ姿が消えても、心に宿るものは消えない。短い命を繰り返し咲かせるゼフィランサスのように、彼の愛は途切れることなく志穂を支えているのだ。

 夕陽が差し込み、花弁の雫がきらめく。志穂は深く息を吸い込み、歩き出した。
 ――この愛を胸に抱いて、今日も生きていこう。

北斗の拳の日

9月13日は北斗の拳の日です

北斗の拳の日

1983年9月13日、大ヒット漫画「北斗の拳」が『週刊少年ジャンプ』の連載を開始しました。 東京都武蔵野市に本社があるコミック事業・映像化事業などを運営する株式会社ノース・スターズ・ピクチャーズがこの日を記念日として制定しています。

北斗の拳

「北斗の拳」のアニメでは、1984年から1987年まで放送されています。この作品は元々「週刊少年ジャンプ」連載の漫画であり、原作である武論尊作の作品です。この物語は、核戦争によって崩壊された世界を舞台で暴力が支配する中、北斗神拳の伝承者となったケンシロウの生きざまを描いています。

この物語の構成!?

北斗の拳あらすじ

この北斗の拳の大まかなストーリーはというと、「サザンクロス編」「風雲龍虎編」「乱世覇道編」「最終章」の4部作に分かれています。登場人物は、「主役のケンシロウ(声:神谷明)」ケンシロウの仲間の「バット(少年期 声:鈴木みえ 青年期 声:難波圭一)」と「リン(少年期 声:鈴木富子 青年期 声:富永みーな)」、ケンシロウの兄の「トキ(声:土師孝也)」、長兄の「ラオウ(声:内海賢二)」が繰り広げる格闘アクションアニメです。

お前は既に死んでいる!?

ケンシロウの名台詞、「お前は既に死んでいる」で極悪人が強がりな言葉を発しながら殺られていくさまのシーンが印象的でした。現在の「半沢直樹」がまさにそれに値する面白さであると思います。ケンシロウもただ強いだけではなく仲間との信頼関係を大切しながら最強になっていくさま必見です。


「北斗の拳の日」に関するツイート集

2026年の投稿

2025年の投稿

9月12日の誕生花「クズ」

「クズ」

クズは、マメ科のつる性多年草で、日本各地に自生しています。夏から秋に赤紫色の甘い香りの花を咲かせ、根は葛粉や漢方薬の材料として古くから利用されてきました。

基本情報

  • 和名:クズ(葛)
  • 学名Pueraria montana var. lobata
  • 科属:マメ科クズ属
  • 開花時期:7~9月
  • 分布:日本をはじめ、東アジア一帯に自生。山野、河原、道路脇など身近な場所で見られる。
  • 利用:根から採れる「葛粉(くずこ)」は吉野葛として和菓子や薬用に用いられる。生薬としても古くから親しまれ、解熱や解毒の効果があるとされた。

クズについて

特徴

  • つる性植物
    強靭なつるを伸ばし、木やフェンス、建物などに絡みつきながら繁茂する。1日で1m以上伸びることもあり、その生命力は圧倒的。

  • 3枚の小葉からなる複葉。大きく広がり、夏には緑陰をつくる。

  • 夏の終わりから秋にかけて、濃い紫紅色の蝶形花を房状につける。甘い香りがあり、ミツバチなどを引き寄せる。

  • 大きく肥厚した根にはデンプンが豊富に含まれ、葛粉の原料となる。

花言葉:「芯の強さ」

由来

クズに「芯の強さ」という花言葉が与えられた背景には、以下のような理由があります。

  1. 圧倒的な生命力
    クズは土壌がやせていても育ち、強い繁殖力でつるを四方に伸ばす。どんな環境でもしっかり根を張り、生き抜く姿が「強い芯」を連想させる。
  2. 根の存在感
    地上のつるは刈り取られても、地下の太い根が生きている限り、翌年また芽を出す。その「見えない部分の強さ」が芯の強さを象徴する。
  3. 薬用・食用としての力
    根から得られる葛粉は、古来より滋養や解熱の薬として用いられ、人々の健康を支えてきた。その「内に秘めた力」が強さと重ねられた。

→ これらの特性から、クズは「表面では絡みつく柔らかいつる」でありながら「内に強靭な芯を持つ植物」と見なされ、この花言葉が生まれたと考えられます。


「葛の物語」

祖母の庭の片隅に、葛のつるがからみついていた。
 夏の終わりになると、紫紅色の小さな花が房をなして咲き、甘やかな香りが漂ってくる。その香りは、いつもどこか懐かしい。

 私は幼いころから、その葛を少し厄介者のように思っていた。放っておくと、ものすごい勢いでつるを伸ばし、隣の木々を覆い隠してしまうからだ。祖母もよく「困った子だよ」と笑いながら剪定ばさみで切っていた。だが、切られても切られても、翌年になるとまた青々と芽を出す。まるで「私はまだここにいる」と言わんばかりに。

 高校に進学して間もなく、私は人生で初めて大きな挫折を味わった。ずっと目指してきた部活動の大会で、努力を尽くしたはずなのに、結果はあっけなく敗北。悔しさと虚しさが入り混じり、私はしばらく部室にも顔を出せなかった。
 そんなある日、祖母の庭でぼんやりと葛の花を見ていたとき、祖母が声をかけてきた。

 「負けたからって、全部が終わるわけじゃないんだよ」

 私はうつむいたまま黙っていた。すると祖母は葛の根元を指差して言った。

 「この子を見てごらん。毎年切られても、根っこがしっかりしてるから、また芽を出すんだよ。地面の下には太い芯がある。見えないけれど、それがあるから強いのさ」

 その言葉は、胸の奥にじんわりと染み込んだ。

 後で調べてみると、葛の根からとれる葛粉は、古くから滋養や薬として重宝され、人を癒す力を持っていると知った。外からはただの雑草のように見えるけれど、内には大切な力を秘めている。祖母が言う「芯」とは、きっとそういうことなのだろう。

 私は再び部室へ足を運んだ。すぐに結果が出せるわけではなかったが、それでも練習を続けた。刈られても、また芽を出す葛のように。

 やがて卒業の日、庭の葛は今年も伸びて、花をつけていた。私は祖母に言った。

 「葛って、やっぱりすごいね。あんなに柔らかそうなのに、芯は誰よりも強い」
 「そうだよ。人も同じさ。見た目じゃなくて、内に何を持っているか。それが大事なんだよ」

 祖母の言葉に、私は静かにうなずいた。
 風に揺れる葛の花が、まるで「負けても大丈夫。また立ち上がれる」と語りかけてくるように思えた。

 ――芯の強さ。
 それは倒れても根を張り続ける力であり、目には見えなくても心に宿る灯のようなもの。
 葛はいつも、そのことを私に教えてくれている。

5月3日、9日、7月1日、2日、9月12日の誕生花「クレマチス」

「クレマチス」

Kerstin RiemerによるPixabayからの画像

クレマチスは美しいつる性の花で、多彩な色や形が楽しめます。自由に伸びる茎が特徴で、庭やフェンスを彩る人気の植物です。愛と精神の象徴とも言われ、華やかさと繊細さを兼ね備えています。

基本情報

  • 学名:Clematis spp.
  • 科名 / 属名:キンポウゲ科 / センニンソウ属
  • 原産地:北半球の温帯地域(中国、日本、ヨーロッパ、北アメリカなど)
  • 開花時期:4月中旬~10月、または秋(品種による)
  • 花の色:紫、青、白、ピンク、赤など多彩
  • 生育環境:日当たりと風通しの良い場所。つるは日光を好み、根元は涼しく保つのが理想。
  • 栽培のポイント
    • 支柱やフェンスに絡ませて育てる。
    • 剪定のタイミングと方法が品種によって異なる(旧枝咲き、新枝咲き、四季咲きなど)。

クレマチスについて

RolamanによるPixabayからの画像

特徴

  • つる性植物:フェンスやアーチに絡んで咲く姿が美しい。
  • 花形の多様性:一重咲き、八重咲き、ベル型など品種によって様々な形がある。
  • 成長が早い:適した環境では短期間で大きく育つ。
  • 丈夫で長寿:うまく育てれば10年以上楽しめる品種もある。

花言葉:「精神の美」

RalphによるPixabayからの画像

クレマチスの花言葉のひとつ「精神の美」は、その気高く優雅な花姿繊細で上品な印象に由来しています。

  • クレマチスは、つるを伸ばしてしなやかに成長しながらも、しっかりと支柱に絡みついて自立していく姿が、「内面の強さ」や「美しい精神性」を象徴すると考えられています。
  • また、華やかでありながらもどこか控えめな咲き方は、外見よりも内面の美しさが輝く人間性を表しているとも解釈されます。
  • ヨーロッパでは「蔓で空に向かって伸びていく姿」が、魂の向上や理想を追求する精神を連想させるとされ、このような花言葉が生まれた背景にあります。

「蔓のゆくえ」

Kerstin RiemerによるPixabayからの画像

夕暮れの庭に、小さなアーチが立っている。

そのアーチをくぐるとき、人は皆、自然と足をとめ、見上げてしまう。そこにはクレマチスの花が静かに咲いている。濃い紫に、うっすらと白い縁を持つ花びらが風に揺れていた。

アーチを作ったのは、亡き祖母だった。私はまだ子どもで、その背中を「頑固なおばあちゃん」と呼びながら、いつも少し遠巻きに見ていた。

「この花はね、精神の美をあらわすのよ」

Etienne GONTIERによるPixabayからの画像

そう言いながら、祖母はよくこの花を剪定していた。精神の美なんて、小学生の私にはピンと来なかった。むしろ、クレマチスの花は地味で、他の色とりどりの花たちに比べて面白みに欠けるようにさえ思えた。

だけど今、祖母の庭を引き継いで手入れをするようになって、ようやく分かってきた気がする。

クレマチスは派手に自己主張することはない。でも、確かな意思をもって、蔓を伸ばす。風に逆らわず、しかし流されもせず、時間をかけて少しずつ空を目指していく。

ある日、庭仕事をしていると、近所の子どもが塀越しに話しかけてきた。

「ねえ、この花、なんで上に伸びてるの?」

Etienne GONTIERによるPixabayからの画像

私は少し考えてから、祖母の口調を思い出すようにして答えた。

「それはね、空の方に行きたいからだよ。もっと高く、もっと光がある方に」

子どもは「ふうん」と言って、しばらく花を見上げていた。

クレマチスの蔓が支柱に巻きつくのを見ていると、不思議と心が静かになる。ただ伸びていくだけじゃない。何かに頼りながら、けれど、自分で進む道を決めている。ああ、祖母はこれを「美しい」と言っていたんだなと、しみじみと思う。

庭の隅に、祖母の使っていた古い剪定ばさみがある。錆びついてはいるが、まだ重みを感じる。あの日、何度もこのばさみで、祖母はクレマチスの蔓を整えたのだ。

Etienne GONTIERによるPixabayからの画像

「美しい精神ってなんだろうね?」

ぽつりと独り言をこぼした私の足元に、小さな新芽が顔を出していた。それは去年、花が終わったあと地中に埋めておいたクレマチスの種だ。

根元に手を添えて、私は静かに笑った。

目立たなくても、誰にも気づかれなくても、それでも空を目指して伸びるその姿。それは、祖母の人生そのものだったのかもしれない。

祖母が植えたクレマチスは、今もこの庭で、変わらず蔓をのばしている。

そして今日もまた、夕暮れのアーチをくぐる人の足を止めるのだ。

マラソンの日

9月12日はマラソンの日です

9月12日はマラソンの日

紀元前450年、ペルシャの大軍がアテネを襲い、マラトン(”マラトンの戦い”の戦場となった場所)に上陸しました。そこへ、アテネの名将ミルティアデスの奇策により撃退することに成功しました。この時、フェイディピデスという名の兵士が伝令となり、アテネの城門まで走り続けてアテネの勝利を告げた後、そのまま亡くなったと言われるのがこの9月12日だといわれています。

世界初のマラソン競技

世界初のマラソン競技

マラソンの歴史は、まだ120年です。しかし長距離を走ることは、古代エジプト民族の時代から、様々な形態で存在しています。マラソンは、1896年の近代オリンピック誕生と共に生まれ、紀元前776年~紀元261年まで続いていた古代オリンピックに存在した長距離陸上競技とは全く別物だったそう。

近代オリンピックの目玉競技

世界の目玉競技

今や、近代オリンピックプログラムの中心的存在のマラソン競技として採用され、その人気で現在では世界各国たくさんの都市で大きな大会で盛り上がっています。

2020~2021年のマラソン競技は絶望的!?

マラソンは誰でもチャレンジ

2020~2021年にかけて、新型コロナ感染防止による延期や中止が相次いでいましたが、2022年のこれから秋冬は「オミクロン株」の感染者が若干ピークアウトしたように思える状況でもあり、さらには「オミクロン株対応ワクチン」やコロナ治療薬が多く出回るなど、今後のイベント等に関しては期待が持てます。そもそもマラソンは、器具を必要としない誰でも気軽に行えるスポーツです。コロナなど感染症に打ち勝つためにもジョギングでもして、健康体をつくるためにも身体を鍛えておきましょう!


「マラソンの日」に関するツイート集

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