2月13日の誕生花「紫色のフリージア」

「紫色のフリージア」

基本情報

  • 学名:Freesia refracta など(フリージア属)
  • 科名:アヤメ科
  • 原産地:南アフリカ(主にケープ地方)
  • 開花時期:3月~5月(早春~春)
  • 草丈:20~40cmほど
  • 花の色:紫、白、黄色、赤、ピンクなど(紫は上品で落ち着いた印象)
  • 香り:甘く爽やかな芳香が強い(香水の原料にも使われる)

紫色のフリージアについて

特徴

  • 細くしなやかな花茎の片側に、穂状に花を連ねて咲く
  • 花弁は漏斗状で、中心に向かって色が濃くなることが多い
  • 切り花として人気が高く、花持ちも比較的良い
  • 春の光に映える透明感のある花色
  • 紫色は特に落ち着きと気品を感じさせる色合い


花言葉:「憧れ」

由来

  • すっと伸びた花姿が、遠くを見つめるように見えることから
  • 甘く上品な香りが、手の届かない理想や夢を連想させたため
  • 紫という色が、古来より高貴さや理想、気高さの象徴とされてきたため
  • 片側に整然と並んで咲く姿が、目標へ向かうまなざしを思わせたことから
  • 春の始まりに咲き、まだ見ぬ未来への期待や願いと結びついたため


「紫の先にあるもの」

 三月の終わり、駅前の花屋の前で、私は足を止めた。

 まだ空気は冷たいのに、店先には春の色があふれている。チューリップ、スイートピー、ラナンキュラス。その中で、ひときわ静かに目を引いたのが、紫色のフリージアだった。

 すっと伸びた細い花茎。その先に、片側へ整然と並ぶ花。まるで遠くを見つめているかのように、同じ方向へ顔を向けている。

 ——憧れ。

 小さな札にそう書かれていた。

 私は思わず苦笑する。憧れ、という言葉は、もう自分には似合わない気がしていた。新しい夢を語るには歳を重ねすぎ、かといって何かを成し遂げたわけでもない。ただ日々をやり過ごしているだけの自分に、その言葉はどこか眩しかった。

 それでも、紫の花から目を離せなかった。

 紫は、特別な色だ。幼いころ、祖母がそう言っていた。昔は身分の高い人しか身につけられなかった色なのだと。気高さと、理想と、少しの寂しさを含んだ色。

 花に顔を近づけると、甘く上品な香りがふわりと広がった。重くない。けれど確かにそこにある。鼻先をかすめ、胸の奥へ静かに届く。

 その香りは、不思議と記憶ではなく、未来を思わせた。

 まだ触れたことのない場所。まだ会ったことのない自分。手を伸ばせば届きそうで、けれど確信は持てない何か。

 学生のころ、私は建築家になりたいと思っていた。街の景色を変えるような建物をつくりたいと、本気で信じていた。夜遅くまで図面を引き、模型を作り、眠い目をこすりながら朝を迎えた。

 けれど現実は、思ったよりも複雑で、遠かった。

 卒業後、設計事務所に入ったものの、任されるのは修正と雑務ばかり。理想は、締め切りと予算に削られ、形を失っていった。やがて私は転職し、今は不動産会社で図面の確認をする仕事をしている。

 悪くはない。安定しているし、評価もそれなりだ。

 ただ、憧れと呼べるものは、いつの間にか棚の奥にしまい込まれていた。

 フリージアの花は、そんな私を知っているかのように、同じ方向を見つめ続けている。片側に整然と並ぶ花々は、まるで一つの目標へ向かうまなざしのようだった。

 揃っているのに、押しつけがましくない。競うでもなく、ただ静かに、光のほうへ向いている。

 春の始まりに咲く花。

 まだ風は冷たい。けれど、確かに季節は動いている。その途中に、そっと咲く。

 ——まだ見ぬ未来への期待。

 そんな言葉が、胸の奥に浮かんだ。

 私は店に入り、紫のフリージアを一本だけ買った。花束にする勇気はなかった。ただ一本。細く、頼りなく、それでいて凛とした一本。

 部屋の窓辺に飾ると、夕方の光が花弁を透かした。紫は、光を受けるとやわらかく、どこか透明になる。濃いはずの色が、淡くほどけていく。

 香りが、静かに部屋に広がる。

 私は机の引き出しを開けた。奥にしまってあった古いスケッチブックを取り出す。最後のページは、五年前で止まっていた。未完成の立面図。途中で投げ出した線。

 ページをめくる指が、少し震えた。

 今さら、何になるのだろう。そう思う気持ちもある。けれど、それ以上に、何もしないまま時間が過ぎていくことのほうが怖かった。

 憧れは、必ずしも叶えるためだけのものではないのかもしれない。

 遠くを見つめるためのもの。理想がある方向を、忘れないための灯り。

 フリージアは、すっと伸びた姿で、ただ前を向いている。届くかどうかは語らない。ただ、向くことをやめない。

 私は鉛筆を手に取った。

 真っ白なページに、一本の線を引く。思ったよりも、手は覚えていた。線は、少し歪みながらも、確かに前へ伸びていく。

 甘い香りが、背中を押す。

 手の届かない理想や夢は、触れられないからこそ、美しいのかもしれない。けれど、触れようとすることまで諦める必要はない。

 窓の外では、夕暮れが街を紫に染めている。空と花の色が、どこかで重なって見えた。

 憧れは、遠くにあるものではなく、向き続ける姿勢の中にあるのだろう。

 紫のフリージアは、今日も静かに咲いている。

 その先に何があるのか、まだ分からない。けれど、私はもう一度、遠くを見つめてみようと思う。

 すっと伸びた花のように。

 光のほうへ。

2月13日、8月18日の誕生花「エーデルワイス」

「エーデルワイス」

madutz2020によるPixabayからの画像

基本情報

  • 和名:ウスユキソウ(薄雪草)
  • 学名Leontopodium alpinum
  • 分類:キク科ウスユキソウ属
  • 原産地:ヨーロッパ
  • 花期:4月~6月頃
  • 分布:標高1,800~3,000mほどの岩場や高山草原に自生

エーデルワイスについて

NoName_13によるPixabayからの画像

特徴

  • 花のように見える白い部分は「苞葉(ほうよう)」で、星型をしており、全体に白い綿毛をまとっています。これが雪をかぶったように見えることから「薄雪草」という和名がつきました。
  • 本来の花は中心部にある小さな黄色い花で、苞葉がそれを囲むように咲きます。
  • 強い紫外線や寒さ、乾燥から身を守るために毛に覆われた独特の姿を持ちます。
  • 高山植物らしく、過酷な環境に耐えるたくましさを持ちながら、外見はとても可憐で清らかな印象を与えます。

花言葉:「大切な思い出」

Antonia Lötscher-JuanによるPixabayからの画像

エーデルワイスの花言葉には「大切な思い出」「勇気」「純潔」などがあります。その中でも「大切な思い出」という言葉は以下のような背景と結びついています。

  1. アルプスを象徴する花
    エーデルワイスはヨーロッパ、とくにアルプス地方の人々にとって特別な存在です。高山に登らなければ出会えない花であり、登山や旅の記憶と強く結びついてきました。
  2. 愛の証として贈られた歴史
    昔のヨーロッパでは、若者が危険を冒して山へ登り、恋人のためにエーデルワイスを摘んで贈る風習がありました。花を手に入れること自体が「一生忘れられない思い出」となったのです。
  3. 可憐で儚い姿
    高山の厳しい環境にしか咲かず、しかも長く咲き続けないため、「一瞬の輝き」「心に残る出会い」を象徴する花と考えられました。


「雪の花を探して」

Nutze die Bilder respektvoll! Use my pictures respectfully!によるPixabayからの画像

 その夏、僕はアルプスの小さな村に滞在していた。標高二千メートルの空気は澄み、夜には天の川が落ちてくるように輝いていた。

 村の宿を営む老婦人が、ある夜、暖炉の前で僕に語ってくれた。
「昔はね、若い男の子たちが恋人にエーデルワイスを贈ったの。命がけで山に登って摘んでくるのよ。それほど、この花は特別だったの」

Dani EgliによるPixabayからの画像

 僕は微笑みながら耳を傾けたが、その話はやがて胸の奥に火を灯した。三年前に亡くなった祖母のことを思い出したのだ。

 祖母は若い頃、スイスで過ごしたことがあったらしい。アルバムの片隅に、雪のように白い花を手にした写真が残されていた。それがエーデルワイスだと知ったのは、祖母が亡くなってからだった。
「この花を見るとね、不思議と心が軽くなるのよ」
かつて祖母が言った言葉を、今でも覚えている。

 翌朝、僕はガイドを雇って山に登った。岩肌に囲まれた険しい道を、汗を拭いながら一歩ずつ踏みしめる。雲が流れ、遠くには氷河が輝いていた。

PetraによるPixabayからの画像

 そして――ようやく目にした。
 灰色の岩場の間に、小さな星型の白い花が咲いていた。苞葉は薄い毛に覆われ、雪をかぶったように柔らかく光っている。派手さはない。それでも、まるでそこに存在すること自体が奇跡のように思えた。

 僕はしゃがみ込み、指先でそっと触れた。冷たく、そして優しい感触が伝わる。摘むことはしなかった。ただその姿を焼き付けるように、しばらく見つめ続けた。

 ――きっと祖母も、この光景を見たのだろう。
 見知らぬ山の上で、同じ花を前に立ち止まったのだろう。そう思うと、不思議な温もりが胸に満ちてきた。

 下山の途中、振り返った山肌は夕日に照らされ、黄金色に染まっていた。僕は小さく呟いた。
「ありがとう。これが、僕にとっての大切な思い出になる」

 宿に戻ると、老婦人が微笑みながら迎えてくれた。
「見つけたのね」
僕は静かにうなずいた。摘んではこなかったけれど、心の中には確かに残っている。
 それは祖母から受け継いだ記憶と重なり合い、新しい思い出となった。

 エーデルワイス――雪の花。
 その可憐な姿は、これから先もきっと僕の心を照らし続けるだろう。

NISA(ニーサ)の日

2月13日はNISAの日です

2月13日はNISAの日

2月13日は、確定拠出年金制度の発展、または加入者の生きる力の強化に貢献することを目的に活動を行う確定拠出年金教育協会(特定非営利活動法人)が2013年に記念日として制定しました。この日付は、語呂合わせで「ニーサ(213)」からです。

2014年の1月から少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」が新しく開始されることを記念して、そのことを広めることが目的です。また確定拠出年金教育協会は、年金加入者が自分の責任で資産形成のため、賢い選択を行えるように効果的な教育を中立の立場で支援しています。

NISAとは

老後資金

株式や投資信託などの金融商品に投資をすることで得た利益や受け取った配当金は通常、税金がその金額の約20%がかかります。そこでこのNISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度のことです。これは、イギリスのISA(個人貯蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ)と呼ばれるものです。

投資信託(ファンド)

NISA

「投資信託」とは、一般の投資家から集めて大きな資金にして、運用の専門家が株式や債券などに投資運用する商品から発生した成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。また、集めた資金をどのような対象で投資するかは、投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。

イギリスのISA

資産ポートファリオ

NISAは、イギリスの個人貯蓄口座であるISAをモデルにしています。ISAは、1999年4月6日にイギリス国民の貯蓄率向上を目的として導入されています。そして現在では、成人人口の約半数がISA口座を保有していて、資産形成手段として広く利用されているそうです。

また、日本のNISAが上場株式や株式投資信託などを対象商品しているのに対して、イギリスのISAの場合、債券や預金も対象となる点がNISAと少し違うところです。しかしISAには、「株式型ISA」と「預金型ISA」の2種類が存在しており、株式や債券は株式型ISAで、預金は預金型ISAと分けての運用が可能のようです。

投資で老後の準備

NISA 老後の準備

現在私は、年齢が50代に突入してしまいました。しかも身体障がい者で独身であり、まさに最悪の状況です。3年前までは、健常者で元気にしごとをがんばっていたのですが、思わぬ病気で左半身麻痺の後遺症が残ってしまいました。後遺症が発覚した当時は、絶望感で仕事はできないと思っていたのですが、この国はこんな障がい者でも仕事を与えてくれました。

しかし、それでも今後は健常者でいえることですが、老いて寝たきりになることがあるため、その時のために今から少ない金額からでも投資の勉強をして老後に備えたいと思います。そのために少しでも余分に資産を残せるよう、今回を機にNISAに注目してみました。


「NISAの日」に関するツイート集

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ダーウィンが生まれた日

2月12日はダーウィンの日です

2月12日はダーウィンの日

チャールズ・ダーウィン(1809年~1882年)は、1859年に進化論を提唱した名著『種の起源』を著したイギリスの自然科学者です。彼の誕生日である1809年2月12日は、「ダーウィンの日」として知られ、世界中で進化生物学や科学の発展を祝う日となっています。

チャールズ・ダーウィン

りくがめ

チャールズ・ダーウィンは、著名な自然哲学者エラズマス・ダーウィンの孫として生まれました。そしてチャールズは、医学と神学を学ぶかたわら、博物学にも興味を持つようなマルチな学生だったようたです。その後、1831年にケンブリッジ大学を卒業し、海軍の測量船・ビーグル号に乗り込んで、ガラパゴス諸島に向かっています。

「種の起源」と進化論

種の起源とは

ダーウィンは、ガラパゴス諸島でフィンチ(小鳥の一種)やゾウガメには、近縁でありながら大きく形態の異なる種類がいることを発見しています。そのことから、生物は同じ種類であっても様々な突然変異が起こり、突然変異で生存に有利となるものみ、親から子、子から孫へと遺伝することを発見しています。

「自然選択」が進化の要因

クラゲ

突然変異が起こり、その変化のうち遺伝するのか選ばれる現象、「自然選択」こそが生物の進化の要因であるとダーウィンは確信したそうです。このように、地球上の生物が種を残すために自身が変化していく様は、現在も蔓延している新型コロナウイルスの変異が、まさに進化論そのものですね。

新型コロナウイルスの変異に勝てるか!

感染防止対策

ウイルスワクチン除菌など感染を防ぐ対策によって完全に死滅しないように、自身の毒性を弱めて感染力を上げる。こうすることで、症状が解りづらくなり、さらなる感染拡大の要因になります。それもこの変異を1年も経たないうちに行われています。果たして、人類はこの自然変異に勝てるのか!


「ダーウィンの日」に関するツイート集

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2月11日の誕生花「オオイヌノフグリ」

「オオイヌノフグリ」

基本情報

・和名:オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
・学名:Veronica persica
・科名:オオバコ科(旧ゴマノハグサ科)クワガタソウ属
・原産地:ヨーロッパ
・開花時期:2月~5月頃(早春~春)
・花色:主に青(淡い水色に白い中心が入る)
・草丈:5~20cmほどの小さな一年草
・生育場所:道端、空き地、畑の周辺、公園など身近な場所

オオイヌノフグリについて

特徴

・直径1cmほどの小さな青い花を地面近くに咲かせる
・晴れた日の午前中に花が開き、午後には閉じやすい性質がある
・群生して咲くことが多く、地面に青いじゅうたんのような景色を作る
・早春にいち早く咲く代表的な野草のひとつ
・繁殖力が強く、日本各地で広く見られる帰化植物
・素朴で控えめな姿ながら、よく見ると繊細で可憐な花形


花言葉:「信頼」

由来

・目立たない場所でも毎年変わらず咲き続ける姿が、変わらない信頼関係を連想させたため
・群れて咲き、互いに寄り添うように見える様子が、人との結びつきや安心感を象徴すると考えられたため
・小さく控えめでも、春の訪れを確実に知らせる存在として人々に安心感を与えてきたことから
・踏まれそうな場所でも健気に咲き続ける強さが、揺るがない心や信頼の象徴と結びついたため
・日常の風景の中で自然に見守るように存在する姿が、静かな信頼を思わせる花と解釈されたため


「踏まれても、そこにある青」

 春の始まりは、いつも気づかないうちにやって来る。
 駅までの近道にしている細い歩道。コンクリートの隙間に溜まった砂、冬の名残の冷たい風、忙しなく行き交う足音。その中で、私はふと立ち止まった。

 青だった。
 驚くほど小さな、けれど確かな青。

 オオイヌノフグリ。名前を知ったのは、ずいぶん前だ。祖母が散歩の途中でしゃがみ込み、「この花はね、信頼っていう花言葉を持ってるの」と教えてくれた。子どもの頃の私は、その言葉の意味がよく分からず、ただ変な名前だなと思っただけだった。

 社会人になって数年、私は約束を信じることが少し怖くなっていた。
 「大丈夫」「任せて」「ずっと一緒だよ」
 そう言われてきた言葉が、音を立てずに崩れていった経験が重なり、人の言葉よりも、曖昧な沈黙の方を信じるようになっていた。

 だからこそ、その花が不思議だった。
 誰にも注目されない場所で、毎年変わらず咲く。踏まれても、見向きもされなくても、春になると同じようにそこにいる。

 一輪一輪は小さく、決して主張しない。だが、よく見ると、いくつもの花が寄り添うように咲いている。互いに守り合うように、地面に近いところで静かに青を広げていた。

 ――信頼って、こういうものなのかもしれない。
 声高に誓うことでも、形を約束することでもなく、ただ「そこに在り続ける」こと。

 私はスマートフォンをポケットにしまい、少しだけしゃがみ込んだ。朝露に濡れた花弁は、冷たい空気の中でも凛としている。小さな存在なのに、春が来たことを確実に知らせていた。

 思い返せば、私の周りにも、そんな人がいた。
 派手な言葉はかけてくれない。連絡も頻繁ではない。それでも、困ったときに必ず応答してくれる友人。何も言わずに隣に座ってくれた同僚。遠く離れても、年に一度は必ず手紙をくれる祖母。

 どれも目立たない関係だった。
 けれど、なくなったらきっと、心のどこかが静かに崩れる。

 信頼は、育てるものではなく、積み重なるものなのだろう。
 日常の中で、気づけばそこにある安心。疑う理由がないほど自然な存在。

 立ち上がると、通勤の波が再び私を飲み込んだ。
 足元の花を踏まないよう、ほんの少しだけ歩幅を変える。

 オオイヌノフグリは、変わらずそこにあった。
 見送ることも、引き止めることもなく、ただ咲いている。

 その姿が、なぜ「信頼」と呼ばれるのか、今なら分かる気がした。
 信じるとは、期待することではない。
 疑わずに、そこに在ると知っていることなのだ。

 春の道端で、小さな青は今日も静かに、私たちの足元を支えている。

1月10日、24日、2月11日、28日、8月20日、12月17日の誕生花「フリージア」

「フリージア」

フリージアは、春を代表する美しい花のひとつで、甘く爽やかな香りが特徴です。
花言葉の「あどけなさ」は、フリージアの可憐で純粋な印象から生まれたものです。

フリージアについて

科名:アヤメ科フリージア属
原産地:南アフリカ
開花時期:2月~6月

フリージアは、南アフリカ原産のアヤメ科の多年草で、美しい花と甘い香りが特徴の春の花です。

1. 可憐な花姿

フリージアは細くしなやかな茎の先に、小ぶりで可愛らしい花を咲かせます。花びらの形がふんわりとしており、まるで子どもの笑顔のように無邪気で愛らしい雰囲気を持っています。

2. 透き通るような色合い

白、黄色、赤、紫、ピンクなど、カラーバリエーションが豊富で、どの色も明るく鮮やか。それでいて、どこか儚げで柔らかい印象を与えます。

3. 優しく甘い香り

フリージアの香りはとても爽やかで、どこか懐かしさを感じさせる甘さがあります。まるで春風に乗る幼い頃の思い出のような、純粋な雰囲気が漂います。


花言葉の「あどけなさ」について

フリージアの花言葉「あどけなさ」は、その花の特徴と深く結びついています。

  • 可憐で小さな花が、無邪気に咲く姿がまるで幼い子どものようだから
  • 透き通るような色合いが、純粋で素直な気持ちを連想させるから
  • 優しい香りが、どこか甘く淡い思い出を呼び起こすから

このように、フリージアは「子どものように無邪気で純粋な美しさ」を持つ花だからこそ、「あどけなさ」という花言葉がつけられたと考えられます。

春の訪れを告げるフリージアは、見る人に優しさと穏やかさを届けてくれる花ですね。🌸


花言葉:「あどけなさ」

花全般の花言葉には「あどけなさ」「純潔」「親愛の情」などがありますが、色ごとにも異なる意味が込められています。

  • :純潔、無邪気
  • :友情、希望
  • :愛情、情熱
  • :憧れ、芸術的な才能

フリージアの魅力

フリージアは、切り花や庭植えとして人気が高く、香水にも使われるほど甘い香りが楽しめます。春の訪れを告げる花としても親しまれています。

贈り物にもぴったりな花なので、大切な人へ「あどけなさ」や「純粋な気持ち」を伝えたいときに選んでみるのも素敵ですね! 🌸


「フリージアの約束」

春の訪れを告げるように、庭の片隅でフリージアが可憐な花を咲かせていた。透き通るような黄色の花びらが朝日に輝き、そよ風に揺れるたびに甘い香りが広がる。

「ほら、咲いたよ」

そう言って、少年・悠人は少女・美咲の手を引いた。美咲はじっとその小さな花を見つめ、そっと指先で触れた。

「かわいい……」

美咲は微笑んだ。悠人はそんな彼女の顔を見て、ほっと胸をなでおろす。

「去年、一緒に植えたやつだからな」

二人は小さな頃からの幼なじみだった。悠人の家の庭に、二人でフリージアの球根を埋めたのは、ちょうど一年前の春のことだ。

「ちゃんと咲いてくれてよかったね」

「当たり前だろ? 俺、水やり頑張ったんだから」

悠人が得意げに言うと、美咲はくすくすと笑った。


フリージアが満開になったある日、美咲は静かに悠人に言った。

「ねえ、悠人。私、もうすぐ引っ越すんだ」

悠人はその言葉を理解するのに少し時間がかかった。

「……え?」

「パパの仕事の都合でね、遠くの町に行くことになったの」

風がそっとフリージアの花を揺らした。悠人は何か言おうとしたが、喉の奥が詰まって声が出ない。

「いつ?」

「来週……」

来週。あまりにも急だった。

悠人は視線を落とし、つぼみのままのフリージアを見つめた。まだ咲ききっていない花もある。それなのに、美咲はいなくなる。

「……そっか」

それだけ言うのがやっとだった。


別れの日はすぐにやってきた。

「悠人、これ……」

美咲は、小さな鉢植えを差し出した。そこには、まだつぼみのフリージアが植えられていた。

「私が育ててたやつ。ちゃんと咲かせてね」

「……ああ」

悠人は鉢を受け取りながら、必死で涙をこらえた。

「フリージアってさ、毎年咲くんだよね」

「そうだな」

「だから、また来年、どこかで一緒に見られるよね」

美咲の笑顔は、フリージアの花のようにあどけなく、まっすぐだった。

悠人はぎゅっと鉢を抱え、「絶対に咲かせるから」と約束した。

そして、美咲は遠ざかる車の窓から手を振った。


一年が過ぎ、再び春が訪れた。悠人の庭には、あの日もらったフリージアが咲き誇っていた。

「今年もちゃんと咲いたよ」

彼はそっとつぶやいた。遠く離れた町で、美咲も同じ花を見ているだろうか。

フリージアの甘い香りが風に乗って広がった。まるで、あの日のあどけない約束が、今も生き続けているかのように。

日本の建国記念の日

2月11日は建国記念の日です

2月11日は建国記念の日

1966年の「祝日法」改正により、GHQの懸念から「紀元節」は廃止されました。その後、「建国をしのび、国を愛する心を養う」ことを目的として、新たに「建国記念の日」が国民の祝日として制定され、1967年から正式に実施されました。この改正により、日本の歴史や文化を大切にする祝日が新たに誕生しました。

建国記念の日の由来

日の丸の旗

国民の祝日2月11日の由来は、建国記念日として制定され、1873年の翌年から実施されました。「紀元節」と同じ日で、その日付は古事記や日本書紀で初代天皇の神武天皇が即位した日からきているそうです。しかし、第二次世界大戦後、GHQの懸念により「紀元節を認めることで、天皇を中心として日本人の団結力が高まるのではないか」ということで「紀元節」は廃止されます。

記念の日が正式決められた背景

紀元節と建国記念の日

国民の間で「紀元節」復活の動きが高まったが、9回の議案提出から廃案を経て、1966年に「建国記念の日」は国民の祝日として追加されることになりました。このように成立まで時間がかかった背景には、「紀元節」の復活に意義を唱える野党などの反発や、現在の歴史学では神武天皇の存在に確証がないことが挙げられます。また、「起源の確証がないのに建国記念日など定められない」とする学者からの意見が多くあったことも一つとして挙げています。

建国記念日から記念の日へ

日の丸の旗

なぜ建国記念日から記念の日に変更になったかですが、実際のところ「日本が建国した日」として国民の祝日に決められたわけではないからだそうです。国民の祝日に関する法律で、「建国をしのび、国を愛する心を養う」日であるとされていて、建国した日を祝うとは記されていません。したがって、この日は、「建国した日」ではなく、ただ単に建国したことを祝う日、「記念日」とは呼ばずに「記念の日」と解釈できるようにしたのでしょう。正直、私も子供の頃から建国記念日と思っていました。


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ふきのとうの日

2月10日はふきのとうの日

2月10日はふきのとうの日

この日は1993年、宮城県古川市(古川市は合併により2006年3月31日から大崎市へ)の特産品を販売している店、「ふるさとプラザ→http://cocomiyagi.jp/」内のササニシキ資料館が記念日として制定しました。この日付は、「ふ→2 きのとう→10」と読む語呂合わせからです。

ふきのとう

ふきのとう2

「ふきのとう」は、キク科フキ属の多年草です。日本原産の山菜の一つとして知られていて、全国の山野に自生しています。「ふき」と「ふきのとう」は同じものであり、実際にふきの花をふきのとうと呼びます。この花が咲いた後は、地下茎からスーっと伸びる(ふき)が出てます。こうして「ふき」は、花と葉が別々の時期に地下から出てくる面白い植物だということです。

春が来たことを教える山菜

春の訪れ

「ふきのとう」は、古くから春の食材として利用されていて、独特な芳香、苦味、香辛料として使用したりしています。他にも早春の食材として、てんぷらや和え物など、広く食されています。このふきのとうは、春になると、いっせいに芽を出します。山などに自生している天然物は、雪が解け始める頃に芽を出すため、地域によっては収穫できる時期が違ってきます。

「ふきのとう」に含まれる栄養価

ふきのとうの栄養

「ふきのとう」には、カリウムが豊富に含まれ、カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があります。これは、高血圧に効果があり、足などのむくみをとる作用もあるそうです。他にも苦み成分のアルカノイドとケンフェールが含まれています。アルカノイドは、肝機能を強化し、新陳代謝を促進します。またケンフェールは、活性酸素などの発ガン物質を抑制する効果があるそうです。

この時期に必要な春の食材

ふきのとうの天ぷら

季節の食材って、考えてみるとその時期に必要とされる栄養素が含まれていることに最近気づきました。夏には、夏バテに必要な果物や野菜など、冬はまた温度差が激しいこの時期で、脳卒中など予防するための食材。昔の人は、こういうことが科学的な根拠もなく、常に自然と共存して習慣として身体に良いものを食していたのかと思うと、本当に不思議です。


「ふきのとうの日」に関するツイート集

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ふく(河豚)の日

2月9日は魚のふく(河豚)の日です

2月9日は魚のふく(河豚)の日
ふくの日

「ふくの日」は、1980年に協同組合・下関ふく連盟が記念日として制定しました。またこの日は、「ふ⇒2 く⇒9」という語呂合わせからです。目的は、普及と宣伝であり、本場の下関では河豚(ふぐ)を「福」にならい、同じく縁起が良いということで「ふく」と呼ばれています。

「福」に「ふく」

ふくの刺身

この日は、下関市内の恵比寿神社で豊漁と航海安全を祈願し、2月11日に「ふくの日祈願祭」が行われます。また、ふくの水揚げ世界一を誇っている南風泊市場では、「ふく刺し」などふく関連製品の即売会などが行われています。全国で唯一河豚を専門で取り扱う卸売市場では、天然とら河豚をはじめとする多くの河豚が集まります。そして、午前3時ごろになると「袋セリ」と呼ばれるもので、セリ人と業者が布袋に手を入れ、指先で値段を決める業者だけが行う独特のセリがあります。

河豚の毒

ふくの白子

河豚は生まれたときは、毒を持っていません。河豚が餌としている微生物の中に毒を含む海洋細菌があって、その餌を食べて毒が体内に蓄積していると思われます。そのうえで、体内濃縮から極めて強い毒が作られるのだそう。また、実際に漁獲場所や季節により毒の含有量に差があらわれるようです。

無毒の飼育法

ふくの無毒化

昔は、有毒部位である肝も食べられていたようですが、食中毒による事故が多発しています。それにより1983年になると、食用できる河豚を22種に選定、それぞれの有毒部位を明確にした上で人体に影響の少ない部位が定められました。このことで有毒部位のふぐ肝は、食用として提供することは禁止されています。しかし河豚の肝臓は、古くから幻の珍味といわれていて、食べたいと思っている美食家達が大勢います。その願いから何らかの方法で無毒化し、肝も食べられるようにする試みが九州地方で始まったそうです。

最近では養殖により無毒のふぐが作られている事から、養殖のふぐに関しては肝を食べる事ができるのではないかと言われています。

とらふぐ 道中から引用

食に対する執念が生んだ技術

安心して食べられる河豚

そしてその試みがついに、完全に隔離された養殖施設で稚魚から無毒のエサを与え続け、毒を持たないの魚にするという画期的な飼育法が確立されたそうです。日本人は、昔から飼育や養殖技術が優れているのか、できないとされたマグロやウナギの完全養殖、さらには無毒の河豚までやり遂げてしまうという執念の凄さを改めて感じています。


「ふく(河豚)の日」に関するツイート集

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2月8日の誕生花「ユキノシタ」

「ユキノシタ」

ユキノシタ(雪の下)は、ユキノシタ科の多年草で、日本や東アジアに広く分布しています。名前の由来は、冬でも葉が枯れず、雪の下でも緑を保つことからきています。

ユキノシタについて

科名:ユキノシタ科(Saxifragaceae)/ユキノシタ属(Saxifraga)
原産地:日本や中国などの湿った半日陰に自生
生育環境:湿った半日陰の場所を好み、庭や山間の岩場などに自生しています。
:ハート型で縁に細かいギザギザがあり、やや厚みがあります。
:5枚の花びらを持ち、上3枚は小さく淡いピンクや白、下2枚は長く伸びて目立つ形をしています。
開花期:5月〜7月頃

ユキノシタの利用

  • 薬草:葉は民間療法で、火傷や腫れの治療に使われることがあります。
  • 食用:天ぷらや和え物にして食べることもできます。少し酸味があるのが特徴です。

日本の風土に根付いた植物で、観賞用としても、実用的な草花としても親しまれています!

花言葉:「好感がもてる」

「好感がもてる」のほかに、「深い愛情」「切実な愛」などの意味もあります。
可憐な花姿と丈夫な性質から、人に好かれやすい印象を持つことが由来かもしれませんね。


「ユキノシタの約束」

梅雨入り前のある日、山あいの小さな村に住む少女、凛は祖母の家の庭でユキノシタの花を見つめていた。白く小さな花びらが風に揺れ、どこか儚げだが、しっかりと根を張り生きている。

 「ユキノシタの花言葉は『好感がもてる』なのよ。人に優しく寄り添う花なの」
 そう教えてくれたのは、祖母だった。

 幼いころから凛は、村の外れに住む少年、蒼とよく遊んでいた。蒼は無口で、人と話すのが苦手だったが、不思議と凛には心を開いてくれた。二人は森の中を探検し、小川で遊び、草花を摘んでは笑い合った。

 「ねえ、蒼。この花、可愛いでしょう?」
 ある日、凛がユキノシタの花を摘んで蒼に見せた。

 「……好き」
 ぽつりと呟いたその声が、やけに耳に残った。

 それから数年が経ち、凛が都会の高校へ進学する日が迫っていた。蒼は相変わらず無口だったが、どこか寂しげな表情を浮かべていた。

 「行っちゃうの?」

 「うん。でも、また帰ってくるよ」

 別れの日、凛は祖母の庭でユキノシタを一輪摘み、それを蒼に手渡した。

 「ユキノシタの花言葉にはね、『深い愛情』や『切実な愛』って意味もあるんだって。だから、私たちはずっと友達だよ」

 蒼はその花をじっと見つめ、やがて小さく頷いた。

 それから数年後、久しぶりに村へ戻った凛は、祖母の庭でユキノシタの花が咲き誇るのを見た。そして、ふと気配を感じて振り向くと、そこには成長した蒼が立っていた。

 「……おかえり」

 彼の手には、一輪のユキノシタの花が握られていた。

 凛は微笑み、そっとその花を受け取った。

 雨上がりの風が、優しく二人を包み込んでいた。